セラピストの専門用語事典わ行
セラピストとして働くならば、しっかりと身に付けておきたい業界用語。今回はセラピスト専門用語の「わ」行をお送りします。
ワレモコウエキス
ワレモコウエキスとは、バラ科に属する「ワレモコウ」(吾亦紅、吾木香)という植物の根、あるいは茎から抽出したエキスのことです。本来は漢方処方の生薬として古くから利用されており、さらに止血や下痢止め薬にも使用されていました。 また、美容効果の高い成分が含まれているため、多くの化粧品に配合されています。それに、成分としてはタンニンやサポニン類を多く含み、抗菌作用や消炎作用、収れん作用があるため、にきびや肌荒れを防ぐスキンケアクリームや、日焼け止めクリームなどにも配合されています。 そして、化粧品業界では美白効果も期待されている成分です。その他に、ワレモコウエキスが使用されているものとしては、化粧水や乳液、洗顔料、頭髪用化粧品などがあります。しかも 、低刺激なので敏感な肌を守るためのベビーローションにも使用されています。
ワットポースタイル
ワットポースタイルは、タイ古式マッサージの流派の名称のひとつのことです。タイ古式マッサージの総本山といわれているワットポーで発祥したことから、この名前が付けられました。別名「バンコクスタイル」とも呼ばれています。タイ古式マッサージを大きく分類すると「ワットポースタイル」と「チェンマイスタイル」の2つに分けられていて、タイ国内のマッサージ店はワットポースタイルが主流です。もともと、マッサージはインドの僧侶たちによって医療技術として使用されてきました。しかし、ワットポースタイルはインドから伝えられたものではなく、ワットポー寺院が発祥したタイ独自の流派です。 主にストレッチが中心のチェンマイスタイルとは異なり、ワットポースタイルは指圧を中心として「四肢を曲げる」、「腰をねじる」などの要素も含まれています。
和精油
和精油とは、アロマセラピーで使用されるエッセンシャルオイルの中で、「和」を感じさせる香りを放つもののことを指します。和精油に含まれる代表的なものとしては、トドマツ、ハッカ、青森ヒバ、クロモジなどが挙げられます。それから、場合によってはコウヤマキといくつかの日本で馴染みのある柑橘類の香りが含まれることもあります。また、和精油は古くから親しまれている「ツバキ油」を含めて使用される場合もある言葉です。 和精油をメインにした和のアロマセラピーに対する関心が徐々に集まっていて、専門の講習会を開いているところもあります。講座の中ではツバキ油や各種の香りの歴史や材料、製法などを学び、健康や美容への利用例などに対する研究を行います。
和風リフレクソロジー
和風リフレクソロジーとは、お店の内装やお客様への施術に「和」の要素を取り入れているセラピーのことです。日本人にとって和を感じさせるものは強い安心感とやすらぎを与え、また、「和室でくつろいでいるかのように自然と心地よく感じられる」ともいわれています。 「和風」を掲げるお店の中には西洋文化と和の文化が融合して生まれた「和風モダン」や「モダン和風」、「和モダン」などと呼ばれるスタイルと、日本古来の伝統の和を追及する「純和風」と呼ばれる2種類に分かれています。どちらのスタイルのお店の方が好ましいかは、人それぞれの好みによって選択するのが良いでしょう。中にはお香を焚いて、店内のBGMに三味線などの和楽器が使用されている曲を流すなどの工夫を取り入れているお店もあります。
wacca(ワッカ)
wacca(ワッカ)はアロマセラピーなどで使われるエッセンシャルオイルを製造している国産ブランドのひとつです。 「香りで日本をつなぐ」という理念を掲げ、「ヒノキ」、「柚子」、「クスノキ」、「トドマツ」などの厳選した日本の代表的な10種類の香りのエッセンシャルオイルを全国に販売しています。それから、エッセンシャルオイルだけでなく、香りにこだわったハンドクリームなども製造販売しています。また、都内ではデパートや百貨店、セレクトショップなどでwaccaの商品を取り扱っていて、さらに、オンラインストアで全国各地から24時間いつでも注文することも可能です。その他に、地方のサロンの中には商品を取り扱っている店もあります。
ワイルドキャロット
ワイルドキャロットは、アロマセラピーで使用されるエッセンシャルオイルの香りにも用いられる植物の名称です。別名「キャロット・シード」と呼ばれることもあります。ワイルドキャロットの香りの効果・効能としては、食生活や生活習慣の乱れを治療して、その上、デトックス効果を得られることも可能です。心身への効果としては、かたくなな気分を緩和してリラックスさせ、新しい物事の視点や考え方を受け入れやすくさせることが期待できるでしょう。 ワイルドキャロットは、代表的なデトックス精油のひとつとしても知られ、体内から毒を排出する役割を持つ肝臓、腎臓の機能強化を促す作用もあります。そのため、高コレステロールや肥満改善にも効果が期待できます。
ワイルドストロベリー
ワイルドストロベリーは、ハーブセラピーやアロマセラピーでハーブティーとして使用される品種のひとつです。胃腸や消火器系の不調の改善に役立つハーブとして知られており、「幸せを呼ぶ」、「愛を実らせる」との伝承をもつ植物です。 ワイルドストロベリーにはいくつかの品種があり、その中の「エゾヘビイチゴ」という品種がハーブティーで使用されています。また、中世ヨーロッパの時代には、傷の治療や、あるいは下剤として使用されていたケースがあることでも知られています。 効能は肝機能に働きかけ、体内の浄化作用を促す効果があり、鉄分やカルシウム、リンが多く含まれていることからリウマチや関節炎、膀胱炎などの治療にも使われてきました。 香りや味は番茶によく似ていて、癖がないのでハーブティーに馴染みの薄い方でも比較的飲みやすいのが特徴です。
ワイルドヤム
ワイルドヤムは、ハーブセラピーや、ハーブティーに使用されることもあるヤマノイモ科ヤマノイモ属の多年草です。和名では「ヤマノイモ(山芋)」、「ジネンジョ(自然薯)」または「ジネンジョウ(自然生)」とも呼ばれています。ハーブティーとしての効果・効能としては、筋肉の緊張をほぐしたり、過度に高ぶった神経を鎮めたり、あるいは心身をリラックスさせたりする効果があります。また、リウマチや関節炎の治療などにも役立たせることが可能です。さらに、更年期障害などにも効果が期待できます。味と香りについては、香りはほとんど感じられず、味としては後味に僅かな苦みを感じる程度です。 ワイルドヤムは中国では古くから漢方薬に使用されています。そして、女性ホルモンに似た成分が発見されたため、バストアップにも効果が期待できるのではないかといわれています。
和ハーブ
和ハーブとは、ハーブの中でも日本原産の在来種の品種や、古くから日本の土地に適応して私たちの暮らしに馴染み深い品種のことをいいます。ハーブを使用したアロマセラピーは徐々に関心を集めていますが、一般的に使用されるものは海外の品種であることがほとんどです。しかし、日本人に合ったハーブ・アロマセラピーを研究する動きがあり、積極的に和ハーブを取り入れようとする試みが生まれています。 和ハーブに含まれる代表的な品種としては、「大葉(シソ)」、「山葵(ワサビ)」、「三つ葉」、「ヨモギ」、「生姜(ショウガ)」、「山椒(サンショウ)」、「梅(ウメ)」、「ドクダミ」、「ウコン」、「春菊(シュンギク)」などが挙げられます。
和ハーブ検定
「和ハーブ検定」とは、一般社団法人和ハーブ協会が主催し、和ハーブに関する知識を学ぶことを目的とした民間検定のことです。 2016年11月までは1級・2級と習熟度によってクラス分けが行われていましたが、2017年7月から制度変更され、1級・2級の区別をなくして1本化されました。毎年3月・7月・11月の3回に渡って全国の指定会場で受験することができ、合格すると和ハーブ協会認定のアドバイザーやインストラクター試験への受験資格が与えられます。 出題される問題の一例を挙げると、和ハーブの種類・名称・特徴などを答える基礎問題から、和ハーブの文化・歴史、具体的な活用方法、植物の育て方、法律知識の問題等、多種多様で実践的な事柄を扱っています。