セラピストの専門用語事典た行

セラピストとして働くならば、しっかりと身に付けておきたい業界用語。今回はセラピスト専門用語の「た」行をお送りします。

台湾式足裏マッサージ

台湾でうまれたリラクゼーションや健康増進、体質改善などを目的として行われる足裏のマッサージです。台湾式足裏マッサージは、足の裏には身体の各器官とつながりがあるゾーンがあるという「反射区」の考え方と、東洋医学の考え方に基づくツボや経絡による治療がベースになっています。台湾式足裏マッサージでは、ツボ押しの棒などの器具を使用しないで、人の手でケアをしていく手法が基本です。 台湾式足裏マッサージは比較的強い力で反射区や足ツボを刺激するので、かなり痛いマッサージとして知られています。押すと痛みを感じるところが不調を抱えている箇所の反射区なので、さらに揉んでしこりをほぐし、停滞した老廃物を流す念入りなケアが施されます。

タラソテラピー

タラソテラピーは、海洋性気候のもとで海水、海藻、海泥などの海洋資源を利用して、健康増進やダイエットなど美容目的で行われる自然療法です。ストレスをやわらげたり、リラックス効果が得られたり、メンタル面にも作用するといわれています。フランスで18世紀頃に生まれた歴史あるセラピーで、日本では「海洋療法」とも呼ばれています。タラソテラピーを病気の治療に役立つ医療行為とみなしている国はフランスやドイツなどです。 タラソテラピーには海水に浸かる「海水入浴療法(バルネオテラピー)」、ミネラル分を豊富に含んだ海泥を身体全体に塗る「海泥療法(ファンゴテラピー)」、海藻を食べたり海藻パックを身体にぬったりする「海藻療法(アルゴテラピー)」などが有名です。

ティートゥリー

ティートゥリーは、アロマテラピーで用いられるエッセンシャルオイルのひとつです。このオイルは、フトモモ科のティートゥリーの葉から水蒸気蒸留法で抽出されます。ティートゥリーの香りは、やや強めで清涼感があるのが特徴です。オーストラリアの先住民であるアボリジニが、ティートゥリーの葉を砕いて薬として使用していたことが分かっています。 ティートゥリーは、消臭効果や抗菌作用があるといわれ、風邪をひいたときにお湯に数滴たらして吸引する使用法が良く知られていて、その他に、虫刺されや皮膚のトラブルにも使用されています。さまざまな効果効能があり、入浴剤や、シャンプーなどのヘアケア、マウスケア、スキンケア剤に広く活用されている人気の高い精油です。

ディフューザー

アロマテラピーで使われる器具の名前です。主にエッセンシャルオイルの香りを、部屋の中に拡散するために使われます。水にエッセンシャルオイルを少量くわえてミスト状にして部屋に拡散させる「超音波ディフューザー」、精油にスティックを差し込み少しずつ気化させて香らせる「リードディフューザー」、キャンドルや電気でエッセンシャルオイルを温めて香りを拡散する「ランプディフューザー」、精油をポンプでくみ上げて直接空間に吹き付ける「ポンプ式ディフューザー」などの種類があります。また、石膏や陶器のコインに精油をしみこませて置いておく「アロマストーンディフューザー」は器具の中でも、簡易的な種類です。 ディフューザーにはタイマーや加湿器など照明などの機能がついたものもあります。

デトックス

デトックスは、何らかの理由で体内にたまった毒素や余分な水分や老廃物を身体の外に出すことです。日常生活を送っていると、汚れた空気やたばこの煙、食品添加物など身体の中に少しずつ、有害物質が蓄積していきます。しかし、人の身体には、本来不要なものを便や尿として体外に出す機能がそなわっています。そのため、大事にはいたらずに健康に過ごすことが可能です。しかし、身体の中に入ってくる有害物質の量が多すぎたり、運動不足に陥ったりして代謝が悪くなると、毒素の排出が追いつかなくなり、心身に不調が出ると考えられています。 食事の内容に気を使って、適度な運動を習慣にするだけでなく、積極的に全身や足裏のマッサージを行って代謝を良くすることが、デトックスにつながるといわれています。

手三里

手三里は、両腕の内側にあるツボの名称で、「てさんり」と読みます。手の陽明大腸経のツボで、おもに胃腸の働きをととのえるはたらきがあります。上半身の症状に効く万能ツボです。歯の痛みや肩こり、寝違え、花粉症、鼻炎、高血圧、腹痛など、さまざまな症状の緩和のために使われているツボです。イライラや気持ちの落ち込みなど、メンタル面のバランスを整える効果もあるといわれています。手三里の位置は肘の内側のシワの線上にあり、その探し方は、手の親指側の端から、指の幅3本分内側に入った部分にツボをとります。 手三里を刺激すると骨にひびくような痛気持ちよさを感じます。手三里は腕の中心に向かって押し込むように刺激していきます。

台座灸

台座灸はお灸の種類のひとつです。皮膚に直接もぐさをのせない間接灸の一種で、その中でも、もぐさと皮膚のあいだに紙製の筒や台座がはさんであるタイプのお灸です。台座の裏にシールがついていて、お灸が倒れたりして動かないように皮膚に固定することができます。皮膚にやけどの跡がのこりにくく、もぐさの温熱が台座を経由してマイルドに伝わるので、熱いのが苦手な人や、お灸のとりあつかいになれていない人におすすめのお灸です。台座灸はドラッグストアや薬局で手に入りやすいので、セルフケアでお灸をする人に人気があります。台座灸は、煙が出ないタイプや火を使わないタイプ、温熱の強いものや弱いものなど、ラインナップが豊富で選択肢が多く、自分にあった種類が選びやすいお灸です。

チャクラ

チャクラは、アーユルヴェーダでよく使われる用語です。また、車輪のように回転しながら、エーテル体を身体の中にとりこんで、プラーナと呼ばれるエネルギーに変換し、体内に分配している器官のことも意味します。チャクラの数は無数にありますが、そのうち身体の中枢部分に7つのチャクラが並んでいると考えられています。さらに、チャクラは、下の方から、会陰にあるムーラーダーラ、仙骨にあるスワーディシュターナ、へその部分にあるマニプーラ、胸部にあるアナハタ、喉にあるヴィシュッダ、眉間にあるアージュニャー、頭頂にあるサハスラーラの順に並んでいるとも考えられているのです。 チャクラは臓器や内分泌系の働きにも関係しており、チャクラの回転が滞ると、身体やメンタルに不調をきたすといわれています。

ドーシャ

ドーシャは、アーユルヴェーダでよく使われる用語で、「体質」と似た意味で使われています。アーユルヴェーダでは「ヴァータ(VATA)」 「ピッタ(PITTA)」「カパ(KAPPHA)」と呼ばれる3つの体質があり、季節や心身の状態などでドーシャは変化すると考えられているのです。また、アーユルヴェーダでは、3つのドーシャのバランスがとれている状態を健康と考えていて、過剰になり過ぎたドーシャを鎮めるためにさまざまな治療が行われます。ドーシャは、骨格や目の色など変化しない身体の特徴、体温や脈拍など変化する身体の特徴、性格などをチェックして診断されます。 ドーシャの診断に基づき、睡眠や入浴、食事の内容やタイミングなど生活習慣で注意すべきポイントの指導を受けることが可能です。

トリガーポイント

トリガーポイント組織が傷つきできた筋肉のしこりのことで、痛みの引き金となるポイントの名称です。「発痛点」ともよばれます。身体の中で普段あまり使わずにいる部分や、逆に酷使しすぎる部分にトリガーポイントが発生することがあります。さらに、トリガーポイントを放置しておくと、「関連痛」といってポイントから離れた部分にしびれや新たな痛みなど引き起こすことがあるのです。トリガーポイントが原因の場合、身体に痛みがあって病院で診察を受けてもレントゲンなどで原因がわからないことがよくあります。 トリガーポイントを発見し、ポイントに局所麻酔を注射したり、しこり周辺の筋肉を優しくもみほぐしたり、温めることで血行をよくすることで痛みが改善することがあります。

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