看護師の資格を持つ人がセラピストになる4つのメリット|セラピストの種類やおすすめの資格も紹介!
看護師は資格取得の際に、解剖学や生理学をはじめとした人体の仕組みについてしっかりと学びます。また、患者との接触を通して、コミュニケーション能力も身に付いているケースが多いでしょう。
それらの経験は、セラピストとして働く際にも非常に重要なスキルとして活かすことができます。
本記事では、看護師免許を持つ人がセラピストになるメリットやセラピストの種類、そしておすすめの資格を紹介します。
看護師免許を持つ人がセラピストになる4つのメリット
セラピーはアロマだけでなくリンパや血管の流れ、神経など幅広く人体へ影響を与える技術です。最近は心や体の健康を目的として利用する方も増えてきています。そのため、セラピストが看護師資格を保有していることは、仕事で非常に有利になります。
ここでは、看護師資格を持つ人がセラピストになるメリットを4つ紹介します。
①医療の知識がセラピーへの理解を助ける
看護師資格を取得した際に培った医療の知識は、セラピーに対する理解を深めることにつながります。セラピストとしての資格を取得する際には、セミナーへ参加したり自主的に試験勉強をしたりする必要がありますが、医療の知識があることで、セラピーのより専門的な知識を身につけることができるでしょう。
②病院での経験を活かした施術ができる
看護師としての経験が施術にすぐ活かせるという点も、看護師資格を保有しているメリットと言えます。セラピーが体にもたらす作用など、医学的な視点で疾患や症状に与えるセラピー効果を理解することができます。
③お客様の信頼を得やすい
看護師資格のために身につけた専門的な知識は、お客様が服用している薬や受けている治療、また心身の状態に合わせて、どのようなセラピーを施すべきか判断するときに非常に役に立ちます。
そのため看護師資格を持っていると、お客様により安心して施術を受けていただくことができます。
④キャリアアップに活かせる
活躍しているセラピストのなかには、自分でサロンを開業している人もいます。自分のサロンを開けば、よりフレキシブルに働くことができるだけでなく、得意客が付けば収入の大幅な増加も期待できます。
将来独立することを視野に入れている場合は特に、看護師資格を持っていると自信にもなりますし、資格があることを強みにもできます。
セラピストの種類
セラピスト(Therapist)は、心や身体を癒す仕事をする人の総称です。日本では、療法士や治療士と訳されることもあります。
セラピストは、提供するサービスや専門分野によって、医療・リラクゼーション・美容・メンタルなどさまざまな種類があります。
ここでは、医療系とリラクゼーション・美容系のジャンルに該当するセラピストについて紹介します。
医療系セラピスト
医療系のセラピストは、病院や治療院、介護施設などで身体の不調やケガへの対処を行うケースが多く、国家資格を必要とする職業もあります。
柔道整復師
柔道整復師は、日常生活やスポーツでの打撲・捻挫・脱臼・骨折などのケガの回復を図る職業です。骨の損傷や関節のズレなどを手技で正常な位置に戻したり、固定材やテーピングで患部を固定したり、処置後の日常生活についてアドバイスを行ったりします。
柔道整復師として施術を行うためには国家資格が必須であり、そのためには養成施設にて柔道整復師としての知識と技能を3年以上修得し、国家試験に合格することが必要です。
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あん摩マッサージ指圧師
あん摩マッサージ指圧師は、指圧やマッサージによる刺激で血行を促進したり背骨のゆがみを矯正したりすることで、身体の痛みやコリの緩和または改善を図る職業です。
施術には国家資格が必要となります。また、施術の幅を広げるために鍼灸師(はり師・きゅう師)の国家資格とあわせて取得している人も多いです。
引用元
job tag|あんまマッサージ指圧師 – 職業詳細
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整体師
整体師は、手技によって体のゆがみや痛み、コリやだるさなどの不調を解消する職業です。
施術を行うために国家資格などを必要とすることもないため、未経験でも応募できる整体師の求人もあり、入社してからの研修によって知識・技術を習得することも可能です。
実際に募集されている未経験歓迎の求人はどのような待遇か、気になる人は下記のリンクもチェックしてみてください。
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リラクゼーション・美容系セラピスト
リラクゼーション・美容系のセラピストは、サロンやスパ、エステなどで心身のリフレッシュや美容効果を目的とした施術を提供します。就業先によっては資格の取得を求められるケースもありますが、多くは民間資格です。
エステティシャン
エステティシャンは、フェイシャルやボディのケア、脱毛などの施術を行う職業です。肌のコンディションや体型など、お客様の悩みに応じて手技や専用機器を用いて施術を行います。
必須とされる資格等はありませんが、エステティシャンとしての知識・技術を証明できる民間資格はあります。
資格の種類やエステティシャンになる方法についての詳細は、下記の記事を参考にしてください。
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リフレクソロジスト
リフレクソロジストは、足裏や手のひらに刺激を与えることで、自然治癒力や免疫力を高めたり、リラクゼーション効果を得たりするための施術を行う職業です。
必須とされる資格はありませんが、リフレクソロジーの技術や知識の習得が必要となります。そのため、民間資格の取得を通して学んだり、未経験OKのサロンへ入職して社内研修などでスキルを身に付けたりします。
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アロマセラピスト
アロマセラピストは、精油に関する正しい知識をもとにアドバイスやトリートメントを行う職業です。必須の資格はありませんが、幅広い精油の知識と人体への影響を把握している必要があるため、民間資格の取得を通して学ぶ人が多いです。
アロマセラピストのなかでも、医療とアロマ両方の知識を活かして医療や介護の現場で働ける職業に、メディカルアロマセラピストがあります。
一般的なアロマセラピーはリラックスやリフレッシュを目的に用いられることが多い一方で、メディカルアロマセラピーは終末期ケアや痛みの緩和などを目的とするケースが多いです。
メディカルアロマセラピストになる方法やおすすめの資格については、下記の記事を参考にしてください。
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看護師におすすめしたいセラピスト資格を紹介!
看護師資格を活かしてセラピストを目指す方は、どのような資格を取得すればよいのでしょうか。ここでは看護師におすすめのセラピスト資格を3つ紹介します。
日本統合医学協会|メディカルアロマセラピスト
メディカルアロマセラピストは、人間の身体の仕組みや基礎医学の知識、アロマが心体に及ぼす影響など、医療機関で役に立つトリートメント技術と知識を証明する資格です。
より医学的な視点でアロマセラピーを理解し、症状に対する精油の作用やトリートメントの方法を実践することを目的としています。
受験資格を得るには、協会が運営する認定校修了が必要です。
またこの協会は、ほかにもアロマに関する検定をいくつか行なっています。
たとえば、メディカルアロマ検定は、消化器系・呼吸器系・整形外科系・婦人科系の不調に使われる精油20種や症状別のブレンドなどの応用知識を測る検定です。
その上位資格となるメディカルアロマインストラクターは、症状に合わせた精油の調合や健康アドバイスに加えて、メディカルアロマ教育の専門家として、アロマの幅広い利用方法を一般の方に説明できる技術を証明する資格です。
資格の習得にあたり、精油30種やメディカルハーブ30種に関する知識だけでなく基礎医学や心理学、ボランティア概論まで幅広く学ぶことができます。
日本統合医学協会:メディカルアロマセラピストコース
日本統合医学協会:メディカルアロマ検定
日本医療リンパドレナージ協会|医療リンパドレナージセラピスト
医療リンパドレナージセラピストとは、医師の診断・指示に基づいて、生活指導や複合的理学療法(リンパ浮腫の保存的治療法)により、治療を行なう施術者のことです。
当協会は、複合的理学療法の知識と技術が習得できる講習会を開催し、次世代の医療リンパドレナージセラピストを養成しています。
具体的には、2つのレベルに分かれた養成講習会と5種類の継続研修があり、協会認定の教師や臨床経験豊かな専門医などから質の高い教育を受けることができます。
なお、講習会を受講するためには医師・正看護師・理学療法士など、医療関連の国家資格が必要です。
日本医療リンパドレナージ協会:医療リンパドレナージセラピスト養成講習会
THAC医療従事者研究会|リンパ浮腫セラピスト
THAC医療従事者研究会では臨床ですぐに活用できる知識・技術の習得を目的とした研修会を開催しています。当講座は、「医師」「看護師」「理学療法士」「作業療法士」「あん摩マッサージ指圧師」のそれぞれ専門領域の有国家資格者限定の講座です。
セラピストとして認定されるためには、33時間の座学研修と67時間の実技研修を受講し、それぞれの試験に合格する必要があります。座学研修では、「リンパ浮腫研修 E-LEARN」に参加し、THACの講座では実技研修をおもに学ぶことができます。
看護師経験を活かしてセラピストとして活躍しよう!
看護師として培った医療に関する知識や、患者と接する際に身に付いたコミュニケーション能力などは、セラピストとして活躍する際にも非常に有用なスキルです。
セラピストは種類も多く、求められるスキルや提供する施術もさまざま。同じ職種のセラピストでも就業先によって施術内容などが異なることもあるため、実際の求人をチェックしながら、どのセラピストを目指すか検討するという方法もあります。
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