現代人の健康意識改革・知っておきたい8つの腫瘍マーカーとは?#3

健康を日常的に意識して生活をするようになった現代人。勤め先での健康診断もさぞや積極的に受けていることでしょう。だからこそ、もっと深く健康診断に関心をもって欲しいのです。そこで何が診断されているのか、しっかりと関心を持ち、内容をきちんと知ることでより的確な健康の指針を得られるのです。
そして、いざ腫瘍マーカー検査を受けるとき、CEA、AFPなど、何を選択すれば良いか、もう少し深く検証しましょう。

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知っておきたい8つの腫瘍マーカー

CEAは、各種のがんで上昇する腫瘍マーカーです。がんのスクリーニングとして必ず入れておきたいものです。

AFPは、肝細胞がんで上昇するケースが多い腫瘍マーカーです。肝細胞がんのリスクのある人たち、肝硬変や慢性肝炎、B型肝炎、C型肝炎のキャリア、アルコール性肝障害や非アルコール性肝障害などを指摘されている人たちは、AFPを受けた方が良いです。

CA19-9は、膵がん、胆嚢がん、胆管がんで上昇する腫瘍マーカーです。家族歴、糖尿病、慢性膵炎など膵がんのリスク、胆石、胆嚢・胆管炎など胆道がんのリスクを持っている人たちが受けると良いと言われています。

CA125は、卵巣がんや漿液性腺癌(しょうえきせいせんがん )に特異的に上昇する腫瘍マーカーです。30歳代以上の女性は特にこのような腫瘍マーカーを意識するべきかもしれません。

CA15-3は、乳がんの腫瘍マーカーです。40歳以上の女性は、他の乳がんの検診に加えて、この腫瘍マーカーも受けて欲しいものです。

PSAは、前立腺がんの腫瘍マーカーですが、良性疾患でも上昇する場合もあります。50歳以上の男性は、そろそろPSAも意識するべきではないでしょうか。

ProGRPは、肺がんの中の小細胞がんの腫瘍マーカーであり、CYFRAは、肺がんの中の小細胞がん以外のがんである、扁平上皮がん、腺がん、大細胞がんなどの腫瘍マーカーです。ProGRP・CYFRAを意識して、肺がんがしっかりカバーできる感じではないでしょうか。肺がんのリスクがある人たちはこの2つを意識したいものです。

CEAとCA19-9は多くの人たちに受けて欲しい腫瘍マーカーです。30歳以上の女性からはCA125を意識してもらい、40歳以上の女性からはCA15-3を、50歳以上の男性はPSAを、そしてリスク要因の高い人たちはAFPとProGRP/CYFRAを注目してみましょう。

ただし、がんがあれば腫瘍マーカーが上昇する訳ではない

腫瘍マーカー

腫瘍マーカーにはこのようにいろいろな種類がありますが、がんがあれば実際に腫瘍マーカーが上昇する訳ではないのです。腫瘍マーカーの検査を受ければ、がんの早期発見は間違いなくできるとつい考えてしまがちです。しかし、この早期発見ということに対して、腫瘍マーカーは当てはまるものではありません。

なぜなら、腫瘍マーカーは早期の場合、数値が異常値に達しないケースも多いのです。もしも、早期発見というモチベーションの場合、X線検査、エコー検査(超音波検査)、CT検査、内視鏡検査といった、腫瘍マーカーよりも馴染みの高い検査を受けた方が効果的だと言われています。

つまり、腫瘍マーカーだけに依存するのではなく、総合的に判断するものの見方が必要ということです。

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早期発見できないのなら意味がないのでは…?

腫瘍マーカー

がんを早期に発見できないのなら、腫瘍マーカーをやっても意味がないと思ってしまうかもしれません。ですが、腫瘍マーカーには腫瘍マーカーの大切なメリットがあるのです。

がんの進行状況を予測することができ、がんの再発の予測ができ、がんの治療効果判定をすることができます。腫瘍マーカーを有効的に活かして、治療効果判定などをモニタリングしていく大切な役割があるのです。

腫瘍マーカーの意味は?

多くの人たちが腫瘍マーカーについて誤解をしているかもしれません。注意しなければいけないことは、腫瘍マーカーは、がんがあるかないかを調べる検査ではないということです。

腫瘍マーカーは8種類以上あり、腫瘍マーカーで判定できるがんの種類も精度も一定していないのが実情です。つまり、一つの腫瘍マーカー検査を受けて、その数値だけで全部が分かった!と理解するのは間違いです。あくまでも治療効果判定を導き出すために必要とされる大切な検査というモチベーションでとらえておきましょう。

文/sapuri

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