美容師試験の勉強は独学でできる?筆記・実技の対策まとめ

美容師試験を受験するには、美容専門学校を卒業している必要があります。通学型なら昼間・夜間ともに2年以上、通信制なら3年以上の課程を修了していなくてはいけません。つまり、完全な独学だと美容師試験の勉強はできても受験はできないルールになっています。しかし、美容師試験の合格率を上げるために自主的に勉強したいという人もいるでしょう。そのような人のために、実技試験・筆記試験それぞれの独学の方法や美容師試験の難易度などをまとめます。

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美容師実技試験の独学のやり方・ポイントは?

実技試験の独学のやり方は、大別して「マネキンを使う」「友達や家族の髪で練習させてもらう」という2通りがあります。人の髪で練習させてもらえる回数は限られているので、基本的にはマネキンがメインになります。

どちらでも共通するポイントは、先に全体像を意識して大まかに切ることです。初心者はカットという行為自体に慣れていないため、大胆に全体をバサバサ切ることができません。各部分を少しずつ慎重にカットしてしまい、最終的に完成形がアンバランスになります。最初に全体を大雑把に切れば、完成形のイメージが自分の想像の中だけでなく、目の前の人物やマネキンから得られます。そのリアルなイメージに合わせて、細部の調整をしていけばいいのです。

鏡を見ながら切るのもポイントです。自分の目線だけで切っていると一方向からのイメージしかつかめませんが、鏡を見ながらカットすれば2つの方向からよりリアルなイメージをつかむことができます。

正確なカットをするには、切る場所に応じて自分の立ち位置や目線の高さなどを小まめに変える必要があります。これは最初から感覚的にできる人もいますが、どういう立ち位置や目線がいいのかわからないという人もいるでしょう。その場合は、逆に姿勢・目線を完全に固定してカットしてみるのも有効な手です。どんな美容師でも「やりづらい」と感じるはずです。そして、本能的に切りやすい形に体が動くはずです。それが自分にとっての正しい姿勢であり、この練習を繰り返しているうちに自然と体がベストポジションに動くようになります。

ベストの姿勢や目線は、美容師の身長・腕の長さによっても変わりますし、お客様の座高なども影響します。決まったルールは特になく、自分が本能的に切りやすいと感じる姿勢がベストです。できるだけ多くの練習をこなしながら、本番の試験までにその姿勢を確立しておきましょう。

「たくさん練習をしたいけどマネキンを買うお金がない」という専門学校生も多いでしょう。この場合は、切り絵・カッティングアートなどでハサミを扱う技術を磨くのも1つの手です。専門学校生の時点では、まだ人生の中でハサミを使って何かを表現した時間が数える程しかないはずです。これがカットの時に緊張する原因の1つになっています。ハサミだけでも「自分の体の一部」のようになっていれば、カットする時の緊張感も半減するでしょう。切り絵やカッティングアートは、文房具や美術用のハサミよりもヘアカット用のハサミを使用する方がいいでしょう。プロ用の数万円のハサミと比較して数千円のハサミだと切れ味はやや悪くなりますが、手元のハンドル部分はあまり変わらないので、ハンドルの感覚に慣れることはできます。また、切れ味についてももともと紙と毛髪では質が違うので、特に意識する必要はありません。紙を使った練習で鍛えるのはあくまでハサミのハンドリング力なので、切れ味に対する感覚はマネキンや人を相手にした練習で磨くようにしましょう。

美容師の筆記試験・独学での勉強方法は?

筆記試験の独学のやり方は、まず得意科目から進めるのがポイントです。理由は、美容専門学校生は大学生などと比較して座学自体に慣れていないからです。受験勉強も不要な学校が多く、面接・小論文・書類選考などで入学するパターンが多くなっています。入学後も実技の時間が多いので、芸術的な感性や手先の器用さが鍛えられる一方、座学の経験は大学生などと比べると少なくなります。まずはこの「座学の経験不足」を補う必要があるのです。そのためには、得意な科目から慣れるのが一番です。勉強することへのアレルギーをなくせば、苦手科目にも取り組みやすくなります。

また、勉強する習慣をつけるためにはアプリを利用するのも効果的です。美容師試験対策のアプリを使い、日常のスキマ時間に小まめに勉強するといいでしょう。人間の記憶は一定時間で薄れますが、小まめに繰り返しインプットすることで記憶が定着しやすくなります。勉強時間の合計は同じでも、間が空くよりは間が空かない方が高い効果を得られるのです。何よりスキマ時間はもともとムダに使ってしまいがちなので、それを有効活用できるだけでも意味のあることです。

勉強に使うテキストや参考書は、古本でも多く販売されています。衛生管理・美容保健など時間が経過してもほとんど内容が変わらない科目については、特に安い古本の問題集を買って模擬試験の代わりに使うのもいいでしょう。逆に関係法規・制度などの科目は内容が変わりやすいので、最新の参考書で勉強するようにしましょう。

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国家試験の難易度は?合格率&合格の基準

美容師国家試験の難易度は、他の国家資格と比較するとやさしめになっています。公益財団法人理容師美容師試験研修センターのデータによれば、平成29年度の美容師国家試験(第36回)の合格率は56.1%となっています。28年度は「第35回…89.1%、第34回…56.0%」です。毎年2回開催されますが、1回目の合格率は50%~60%の間、2回目は80%~90%の間となっています。つまり1回目で落ちたとしても2回目なら受かる可能性が高いということです。専門学校での勉強をよほど不まじめにしていた学生なら別ですが、まじめに勉強していた学生ならかなりの確率で受かると思ってください。

合格の基準は、筆記試験が100点満点中70点となっています。また、0点の科目がないことも条件です。たとえば苦手科目でも1問だけ正解していれば受かります。関係法規の科目が苦手という学生は多いですが、1問正解していればいいと思えばそれほど難しくは感じないでしょう。

実技試験の合格基準はカッティングの減点が40点以下、ワインディングの減点が50点以下となっています。どちらも減点制なので、あえてセンスのある髪型などを追求する必要はありません。問題のないカッティング・ワインディングができればいいということです。

勉強時間がどのくらい必要かは学生によって個人差があります。専門学校の授業をまじめに受けていた学生ならその勉強だけで受かることも多いでしょう。また、美容理論については「自分の美容のためにファッション誌などで日常的に勉強している」という学生もいるはずです。その場合は物理的にはかなり勉強時間が長いわけですが、本人に勉強しているという意識はあまりないでしょう。

アプリなどでスキマ時間に勉強している学生も、特に勉強時間を確保しなくても受かるケースが多くあります。専門学校に通う2年間、毎日スキマ時間を活用していたらトータルでは相当な勉強時間になるでしょう。

美容師試験は一度で筆記試験・実技試験の両方に受からなくても大丈夫です。片方だけ受かれば次回の試験ではその科目が免除されます。たとえば実技だけ受かったら、次の試験までは実技の練習は一切せず筆記の勉強だけに没頭していいのです。美容師試験の合格率が「その年度の2回目で80%以上になる」というのは、このルールがあるからでしょう。

総合的に見て、美容師試験を通過することはそれほど難しくありません。まじめに美容師を目指している人であればほとんどクリアできる試験です。専門学校での学習に真剣に取り組んで、かつ独学もした人なら相当な確率で合格するでしょう。

むしろ重要なのは国家試験に合格した後です。免許を取得した後どこのサロンで働きたいか、国家試験の受験前から考えておいた方がいいでしょう。いいサロンを探すには、やはり多くの求人情報を見て業界の全体像を把握する必要があります。特に現代ではネットで探すのが便利ですが、その中でもリジョブなど美容求人情報に特化したサイトだと情報を探しやすくなるでしょう。自分が働きたいサロンを先に探すことで、美容師として活躍するイメージトレーニングもリアルにできるようになり、美容師試験の勉強をするモチベーションも上がるでしょう。勉強のモチベーションを上げるためにも、ぜひリジョブなどのサイトをチェックしてみてください。

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