子育てで本当の自分を取り戻し、さらに再婚で家族と過ごす楽しさを体感! 【マタニティ整体白金サロン アクシェ代表 川崎有希子さん#2】

キャリアと子育てを両立しているワーキングママやパパをご紹介するこの企画。前編に続いて、妊婦さんと産後の女性のための整体サロンを主宰している川崎有希子さんのインタビューをお届けします。

看護師として病院に勤務している時期に結婚し、出産と同時期に整体の技術を学んで独立した川崎さん。後編では、離婚前からほぼワンオペだった子育てを通して川崎さんが大きく変わったこと、現在のパートナーと出会って変化した家族のあり方、そして未来のワーキングママへのメッセージを伺いました。

お話しを伺ったのは…

マタニティ整体白金サロン アクシェ代表
川崎有希子さん

看護師の資格を取得し、10年ほど病院に勤務する。その間にベビーマッサージとマイクロピグメンテーションを学び、インストラクターの資格を取る。さらにマタニティ整体の技術を学び、マタニティセラピストとして2012年に白金にサロンをオープンさせる。

ほぼワンオペだった育児が、再婚して共同作業に変化

――以前の育児はほぼワンオペだったと伺いましたが、今はいかがですか?

再婚した今の夫は子どもたちをよく可愛がってくれます。娘が生まれたとき、私にとっては2回目の赤ちゃんとの生活ですが夫にとっては初めて。どう扱っていいのか分からなくて「壊れてしまいそうで怖い」と言っていました(笑)。そんなこともあって、育児に関してはある程度任されています。でも子どもと遊ぶときは全力で遊んでくれるんですよ。彼には甥や姪がいるので、何をすれば子どもたちは喜ぶのかが分かるみたい。

家事に関してはルールを決めていません。分担を決めてしまうと「何でやってないの?」って、気になりますよね。だから臨機応変に、気づいた方がやることにしています。ただ、主人の方が家事の手際がいいんです。私が子どもとバタバタしている間に、掃除と洗濯とゴミ捨てが終わっています(笑)。

37歳のとき、美容室の経営と不動産業を営むパートナーと再婚。小学5年生の長男と保育園に通う長女の4人家族に

――ずっとすれ違っていた以前の生活とは変わりましたね!

夫とはすごく話をします。特に朝のコーヒータイムは私にとって大切な時間です。夫と話しながら一日の流れを決めたり、思いついたことを話し合ったり。夫がお休みの火曜日は、都合が合えばよく二人でランチデートをするんですよ。

――パートナーとの向き合い方は、こんなに変わるのもなんですね。

本来の私を取り戻したからかもしれません。20代のころはすごく人見知りで、勤めていた病院でも「声が小さい!」とよく言われていました。前の夫と結婚したときも、黙って彼の後ろを着いて歩くようなタイプでした。

長男が生まれてから、「それまでの自分は本当の自分ではない」ということに気づいたんです。もっと素直になって、思っていることを口に出すべきだし、ウソをつかなくてもいい…と分かってから、ストレスがなくなりました。

――再婚なさるとき、お子さんの反応はどうでしたか?

幼いときから子ども扱いしないで、大人と接するように何でも本当のことを伝えていました。今の夫と交際が始まったときは「パパとは真逆の人だね」と冷静に見ていて、結婚を決めたときは「いいよ。もう決めたんでしょ?」って認めてくれましたね。息子にとって生みの親は前夫。その気持ちは尊重したいと考えていましたが、いつの間にか夫のことを「お父しゃん」、「パパ」と呼ぶようになりました。

――お子さん同士の仲はいかがですか?

すごくいいですよ。8学年離れていることもあって、妹の面倒をすごく見てくれて助かっています。娘が産まれたばかりのときは、ミルクをあげてくれました。今もお風呂に入れてくれたり、一緒に出かけるときは手をつないでくれたりして、やさしいお兄ちゃんです。

子どもを理由に諦めてはダメ。時間に限りがある分、仕事に集中できる!

サッカーの練習は週4日。週末の試合には必ず応援に駆けつけているとか。

――お嬢さんを授かったときは、もうすでにサロンがオープンしていましたよね?

2か月ほどつわりがあって、立っているのも辛かったです。お客さまが退室したら、すぐ床に横になり、次の方がいらしたら飛び起きて施術する…というのを繰り返していましたね。お客さまに気を遣わせてはいけないので、自分が妊娠していることは伏せて、産まれる5日前まで働いたんですよ。体重が7Kgしか増えなかったので、お客さまから「最近、太った?」なんて言われるくらいで、ちっとも気づかれませんでした(笑)。

――産まれてから、いつ復職なさったんですか?

私を指名してくださる方もいらして、20日ほどで復職しました。出産するときに母が上京して、そのまま3か月ほど残ってくれたので助かりましたね。

母が帰った後はどうしようか、すごく悩んだんです。長男のときはサロンの予約が入ったときだけインターナショナルスクールのプリスクールに預け、ほぼ私が面倒を見ていました。「子どもを誰かに預けるのは悪いこと」と思い込んでいたんです。でも、子どもは新しいことをどんどん吸収して育つもの。保育園に預ければ友だちができて、一緒に笑って、私ではできないことを先生たちが体験させてくれる…そう考えるとメリットはものすごく大きい。それで娘は保育園に預けることに決めました。

――きょうだいで年齢差があると、気を配るところが違ってきますよね?

長男はゲームを始めるとなかなか止められないんですよね。そんなときは、本人に「何時までやるの?」と聞きます。自分で決めさせると自発的に止めるんですよ。

娘はまさに今、イヤイヤ期。どうにか1人で食事ができるようになりましたが、もりもり食べる日もあれば、少ししか食べない日も。食べない日は、娘の反応を見ながら無理に食べさせないで食器を下げます。子どもたちの身体って素直にできているんです。たくさん食べるときは身長も体重も増えるときで、食べない日は成長のペースが落ちているとき。子どもの感覚を信じることも大事なんです。

そうは言っても、いつも冷静に対処はできません。長男のカバンの奥から提出期限が過ぎたプリントが出てくると、思わずカッとなることもあります(笑)。でも、後で冷静になって考えると、長男に対する怒りではなく、「子どものことを見ているつもりで、ちゃんと見ていなかった」自分に対して腹が立っているんです。

――子育てにサロンの経営に、忙しいなかで時間のやりくりはどうしていますか?

自分の持っている時間をいかに有効に使って、仕事と向き合うかが大事だと思っています。一日にあれこれ詰め込みすぎて、かなりタイトなスケジュールになることもありますが、楽しみながらこなしています。一日が終わると、やりきった達成感がありますね(笑)。

――これからワーキングママになる方に向けてアドバイスをお願いします。

子どもが産まれたから、「何かを諦めなければならない」「お母さんらしくしなければダメ」「欲張ってはダメ」なんて、そんなことはありません。自分らしく夢に向かっていい。自分が欲しい物ややりたいこと、表現したい感情をガマンしなくていい、と私は思います

もちろん、子どもがいると時間の制限があります。でも制限がある分、今までに体験したことがないくらいの集中力が発揮されるもの。エネルギーが切れそうになったら、必ずパートナーや我が子が充電してくれます。

仕事をしていると、どうしても子どもたちと接する時間が短くなりがち。育てる環境が不十分だとしても、親が一生懸命に働く姿を見ながら育つと、自分でチャンスを掴むのが上手で生きる力の強い子になると思っています。

参考にしたい! 川崎さんが心がけている3つの子育てポイント

1.家族はもちろん自分自身にもウソをつかず、正直であること

2.子どもを信じて、子どもが決めたことや感じていることを見守る

3.集中する時間を決めて、その間にやるべきことを済ます

産婦人科で看護師として勤務した経験と併せ、2人のお子さんを育てるワーキングママだけに、子育てのアドバイスは的確で参考になることばかり。サロンにいらっしゃる妊婦さんや子育てに悩む新米ママたちが、川崎さんを頼りにしているのがよく分かりました。
お子さんを授かることで「何かを諦めることはひとつもない!」という言葉が、未来のワーキングママのエールとして強く響きました。

撮影/森 浩司

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Salon Data

マタニティ整体白金サロン アクシェ

住所:東京都港区白金1-25-15平野ビル202
TEL:090-2246-7413
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