メイクアップアーティストは美容師免許なしでもなれる?メイクアップアーティストになるまでのルートや求められるスキルを紹介
メイクは人の個性や魅力を引き出し、より美しく見せることができます。美容に関心のある人のなかには、そんなメイクが好きで「メイクアップアーティストになりたい」という人も多いのではないでしょうか。
メイクアップアーティストは美容に携わる仕事であることから、美容師免許が必要かどうかも気になるところです。
そこでこの記事では、メイクアップアーティストに焦点を当て、美容師免許なしでなれるのかや、メイクアップアーティストになるまでのルート・求められるスキルなどを紹介。美容師免許なしでできる仕事の内容についてもお伝えしていますので、参考にしてください。
メイクアップアーティストとは?
メイクアップアーティストとは、メイクに特化したプロのことをいいます。テレビや雑誌などのメディアに出演する人や、結婚式の新郎新婦と参列者、写真スタジオに訪れたお客様など、メイクを施す相手はさまざまです。
また、化粧品メーカーで自社商品をPRするモデルのメイクを担当する人や、医療分野で身体の傷や変色した皮膚をカバーする医療メイクをしている人もいます。
さらに、見た目を美しくするメイクとは反対に、傷やしみ・シワを再現する特殊メイクもメイクアップアーティストの技術によるものです。
ヘアメイクアーティストとの違い
メイクアップアーティストと混同されやすいのが、ヘアメイクアーティストです。メイクアップアーティストはメイクを専門とするのに対し、ヘアメイクアップアーティストはヘアセットとメイクの両方を担当するという違いがあります。
メイクアップアーティストは資格なしでもなれる?
美容系の資格を持っていない人でも、メイクアップアーティストを目指すことはできるのでしょうか?ここからは、メイクアップアーティストになるのに必要な資格について解説します。
メイクアップアーティストには美容師免許が必須!
メイクアップアーティストの業務にあたるには、美容師免許が必要です。美容師免許を持っていなくても「メイクアップアーティスト」と名乗ることはできますが、資格を持っていない人がメイクなどを施すのは、違反となります。
美容師は美容師法で「美容を業とする者」と定義されており、美容を業とするためには美容師免許を取得しなければなりません。美容師法では、『美容とは「パーマネントウェーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすること」』ともされています。
さらに、「業とは反復継続の意思をもって行うことで、有料・無料は問わない。」との規定も。メイクアップアーティストは、不特定多数にメイクをおこなう仕事のため、「美容を業とする者」に当てはまります。。
そのため、美容師免許なしでは、メイクアップアーティストとしてお客様へのメイクはできません。
引用元
厚生労働省:美容師法概要
求人によっては免許なしで応募ができるところも
お客様にメイクを施す場合は美容師免許が必要ですが、メイクアップアーティストをサポートするアシスタントであれば、資格がなくてもできます。求人によっては、美容師免許の取得を目指す人を対象に応募できるところも。
そういった求人に応募して採用されれば、メイクアップアーティストとしてデビューする前に実際の現場について学べるほか、免許取得後には仕事をスムーズに進められるでしょう。
アシスタントの仕事は、メイク道具などの準備や運搬、あとかたづけや掃除、挨拶やお茶出しといった施術以外のお客様の対応、事務作業など、雑務が主です。
美容師免許以外にもおすすめの資格がある
美容師免許さえ取得すれば、メイクアップアーティストになることは可能です。ただし、メイクに関する民間資格はさまざま。民間資格とはいえ、一般に広く知られているものや権威のある資格、メイクに役立つ資格などがあります。
民間資格のなかにも、メイクアップアーティストにおすすめの資格があるため、関連する資格の取得がおすすめです。
メイクアップアーティストに役立つ資格
メイクアップアーティストの仕事に役立つ資格として、以下のようなものが挙げられます。
・JMA日本メイクアップ技術検定試験
・IBF国際メイクアップアーティスト認定試験
・JMANメイクアップ技術検定
・日本化粧品検定
・メイクセラピー検定
資格の詳細や取得方法について、以下の記事で紹介していますのであわせてチェックしてください。
メイクアップアーティストになるにはどんな資格が必要?おすすめの資格や活躍の場も紹介
メイクアップアーティストになるにはどんなルートがある?
メイクアップアーティストを目指す第一歩は、美容師免許の取得。美容師免許を取得したあとは、どんなルートを通ればよいのでしょうか?ここからは、ヘアメイクアーティストになるまでのルートをいくつか紹介します。
メイクプロダクションに就職する
メイクアップアーティストを目指すルートのひとつめは、メイクプロダクションに就職することです。
メイクプロダクションとは、テレビや雑誌などの撮影現場でおこなうメイク業務を専門に請け負っているプロダクションのこと。メイクアップアーティスト以外にもカメラマンやスタイリストなどが所属していることもあり、撮影現場に包括的に携わることが可能なケースもあります。
とはいえ、就職できたとしても、新人の期間はお客様のヘアメイクを担当することはできず、まずは先輩のアシスタントからはじめることがほとんどです。
ブライダルサロンや写真スタジオなどに就職する
メイクアップアーティストの仕事は、撮影現場だけではありません。ブライダルサロンや写真スタジオでメイクを担当するメイクアップアーティストもいます。
ブライダルサロンでは、結婚式という晴れ舞台にふさわしいメイクを、新婦や参列客にほどこします。一方、写真スタジオでは、成人式や結婚式の前撮り、入学・卒業記念など、人生の節目に撮影する写真のために、お客様を美しく仕上げます。
どちらもお客様の一生のなかの節目のイベントに関わることができる、やりがいのある仕事といえるでしょう。
化粧品メーカーに就職する
化粧品メーカーでは、自社商品のプロモーションや商品開発に携わるメイクアップアーティストもいます。そういったメイクアップアーティストは、就職後、美容部員などの経験を経てスキルを磨くのが一般的です。
ブランドによって基準が異なりますが、希望が必ず通るものではないため、狭き門といえます。
メイクアップアーティストの先輩に弟子入りする
どこかの企業やスタジオなどに就職せず、すでに最前線で活躍している、先輩メイクアップアーティストに弟子入りして、アシスタントになるという方法もあります。
メイクプロダクションに所属する場合と同様に、はじめからお客様の施術をさせてもらえるわけではなく、先輩の身の回りのサポートが中心です。
アシスタント期間は収入も不安定になりがちですが、第一線で活躍するプロのメイクアップアーティストの仕事を一番間近で見ることができるというメリットがあります。
一人前のメイクアップアーティストになるまでの修行期間はどれくらい?
新人から一人前のメイクアップアーティストになるまでは、一般的には2~3年ほどかかると言われています。ただし、本人のやる気・努力やスキル次第の部分もあるため、修行期間はどれくらい、と一概にいうことはできません。
企業に所属するなら業務を真摯にこなし、アシスタントの場合は先輩から少しずつ仕事をもらい、スキルを磨いてさらに現場で人脈やコネクションを築いていくうちに、直接指名されるようになってくると、一人前のメイクアップアーティストとして独立の道も見えてくるでしょう。
メイクアップアーティストの給与
厚生労働省運営の「job tag」によると、メイクアップアーティストの年収は379.7万円です。同サイトのハローワーク求人統計データでは、求人賃金は26.4万円となっています。
ただし、このデータには美容師やほかの美容サービス業も含まれており、地域や経験年数などによっても異なるため、ひとつの目安として考えるとよいでしょう。なお、アシスタントの場合は、この金額よりも低い傾向です。
就業場所によっては歩合制を採用していることも多いので、一人前になってからはそれ以上に稼げる可能性もあります。
引用元
job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))|メイクアップアーティスト – 職業詳細
メイクアップアーティストに求められるスキル
ここからは、メイクアップアーティストに求められるスキルを紹介します。
メイクの技術
メイクのプロとして、技術は欠かせないもの。ひとりひとりに合ったメイクを施すことはもちろん、現場によって求められるメイクが異なるため、クライアントやお客様の意向に沿ったメイクを施せる技術が必要です。
トレンドに敏感
メイクのトレンドは、移り変わりが激しいものです。年単位でなくシーズンごとにも変わっていきます。そのため、トレンドに敏感でいなければなりません。常に最新の流行をチェックし、仕事で取り入れられるようにしましょう。
コミュニケーション能力
メイクアップアーティストは、メイクを施す相手とのコミュニケーションがとても重要です。メイクの要望を聞き出すだけでなく、リラックスさせる役割も担います。また、メディアの現場では、クライアントやスタイリスト・監督などと接する機会も多々。
そのため、どんな人とでも円滑にやりとりができるコミュニケーション能力が必要です。
体力
職場によっては長時間拘束されることもあり、休みや勤務時間が不規則になりやすいため、体力がいります。メイクの仕事自体は身体を酷使するものではありませんが、疲労が溜まりやすいので、日々の健康管理が大切です。
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メイクアップアーティストは美容師免許が必須!美容師免許を取得して活躍しよう
メイクアップアーティストは、メディアに出演する人や新郎新婦・その他一般の人にメイクを施す仕事で、美容師免許が必須です。
ただし、お客様に施術をしないアシスタントの仕事なら美容師免許が不要なため、職場によっては、美容師免許の取得を目指しながら現場の仕事に携わることができます。
メイクプロダクションやブライダルサロンなど、さまざまな活躍の場があるため、ぜひ美容師免許を取得して自分に合った職場を見つけましょう。
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