セラピストの専門用語事典は行

セラピストとして働くならば、しっかりと身に付けておきたい業界用語。今回はセラピスト専門用語の「は」行をお送りします。

パーソナルスペース

パーソナルスペースとは、人が無意識のうちに形成している心理的なスペースです。具体的には、他人にこれ以上近寄ってほしくないと感じる領域を指します。パーソナルスペースに他人がいると、圧迫感や不快感を覚える人が多いです。パーソナルスペースの特徴は、範囲が一定ではないということです。相手との関係や状況によって、広さは柔軟に変化します。たとえば、恋人や家族など、心を許せる人が相手の場合は近くにいても問題なく、心地よいと感じることもあります。逆に、相手が馴染みのない相手の場合は、ある程度の距離を確保しないと落ち着きません。また、手を伸ばしても触れられない距離など、相手への警戒心によってその距離は変わります。そのため、セラピストはクライアントのパーソナルスペースを考慮することが大切です。最初にカウンセリングをするときは、近づきすぎると警戒心を植え付けてしまう恐れがあります。段階を踏んで、徐々にパーソナルスペースを広げていくのが望ましいです。

ハーブボール

ハーブはセラピーでよく用いられます。さまざまな使い方がありますが、ハーブボールもその中のひとつです。ハーブボールはタイで誕生したものですが、インドの医学に基づいています。準備は簡単で、布でハーブを包み込んで蒸すだけです。使用できるハーブは、乾燥しているタイプと生のタイプのどちらでも可能です。生のタイプは鮮度が高いですが、保管しておくのが難しい問題があります。そして、布類は乾燥している清潔なものが良いです。 ボール状の布を蒸し終ったら、体に当てて使用します。ハーブボールの特徴は、心と体の両方に効果があることです。ハーブの香りを嗅ぐことで、心が落ち着いてリラックスしやすくなります。また、体が温まることによって筋肉の緊張がほぐれたり、冷え性が緩和されたりする効果も期待できます。さらに、ハーブの成分によって肌の調子を整えるなど、スキンケアとして活用するケースもあります。

フィトセラピー

フィトセラピーは植物療法とも呼ばれており、植物を使用してクライアントの心身の調子を整えます。歴史のある施術であり、ギリシア時代にはすでに行われていました。植物の葉や種子などは、人間にとって有益な効能を持っているものが多くあります。それらを活用することで、化学薬品のように体に強い影響を与えることなく、治癒力を高めることが可能です。即効性の面では劣りますが、副作用が少ないメリットがあります。使用される場面はさまざまで、諸外国では医療施設で用いられることも珍しいことではありません。体に塗ったり飲んだりするなど、使用方法もさまざまです。また、普段の生活で使用するために、常備している家庭も多いです。たとえば、ハーブティーやアロマオイル、植物性の入浴剤なども、フィトセラピーのアイテムの一種といえます。

副交感神経

人間の自律神経は交感神経と副交感神経によって構成されています。両者がバランスよく作用することで、身心が健全な状態に保たれているのです。交感神経は、活動するときに活発に働きます。また、緊張したりストレスを感じたりしている状態だと、働きは強くなる傾向にあります。逆に副交感神経は、休憩しているときに活性化します。特に働きが強くなるのは、リラックスしているときや寝ているときです。一方の神経が活発なときは、基本的にはもう一方の神経は働いていません。たとえば、職場などでは交感神経が優位になり、帰宅後は副交感神経が優位になるのが基本的なパターンです。このサイクルによって、肉体や精神に蓄積した疲労の回復が行われます。ちなみに、身心の状態が良くないクライアントは、交感神経が優位になりすぎている可能性があります。その場合は、副交感神経を活性化できるセラピーを施すことが大切です。

ペパーミント

ペパーミントはシソ科の植物で、アロマセラピーのエッセンシャルオイルとして使用されています。さまざまな効能があることが大きな特徴です。成分にはメントールが含まれており、強い清涼感をもたらします。ハーブティーに用いられるハーブとしても有名です。また、頭や気分を爽快にさせるので、リフレッシュしたいときに飲むのがおすすめです。そして、眠気や乗り物酔いを払拭するのにも利用できるので、ドライブや長時間運転の際にペパーミントのエッセンシャルオイルを持参する人もいます。さらに、蒸気を吸入すると、鼻づまりなどの呼吸に関する症状を改善するのに役立ちます。 メントールには鎮痛の効果もあり、高熱や頭痛などを緩和するために用いるケースも多いです。消化器にも良い影響があるといわれており、胃もたれなどの症状に対して使用するケースもあります。ただし、刺激が強いので、目に入らないようにするなど、使用する際は注意が必要です。

ポジティブシンキング

ポジティブシンキングとは物事を前向きに捉える考え方です。悩みを抱えているクライアントに、ポジティブシンキングのアドバイスを行うケースがあります。ポジティブシンキングを身につけると、自分に自信を持って行動できるようになります。ただし、ポジティブシンキングは、楽観主義とは異なるので注意が必要です。プラス思考で、何でも楽観的に捉えるわけではないのです。楽観主義の場合、失敗したことがあっても、大した影響はないと考えます。そうすると気持ちは楽になりますが、自分の成長には繋がらないのです。一方、ポジティブシンキングでは、失敗したことがあると教訓として成長の材料にします。悩んだり悔んだりしても、それを次に活かせれば問題ないと考えるのです。このように、あらゆることを自分の糧として肯定するのが、ポジティブシンキングの一般的なスタンスです。

ボディセラピスト

新陳代謝の活性化やリンパの流れの改善などによって、体の状態を良くするセラピストをボディセラピストと呼びます。定義の幅が広いので、整体師やアロマセラピストなどを含める場合もあります。ボディセラピストのセラピーによって改善を期待できる症状は多く、たとえば、腰痛や肩凝りなど、体を動かす際の支障を取り除くケースが多いです。また、眼精疲労の解消などのために行うケースも見られます。 ボディセラピストを目指すのであれば、施術のテクニックを身につけるだけでなく、体の構造についても勉強する必要があります。生理学などを学ぶために、養成所などを利用するのが一般的です。ボディセラピストが行うのは体を対象とするセラピーですが、クライアントの心理を理解してリラックスさせることも大切です。そのため、コミュニケーションのスキルも身につける必要があります。

ホリスティック

心身のすべてをケアして、健康体で過ごせるようにすることをホリスティックと呼びます。セラピストのクライアントが抱えている不調は、複数の要素に起因していることが多いです。たとえば、倦怠感を感じている場合は、運動不足や睡眠不足などが原因として考えられます。あるいは、ストレスや食生活が影響している可能性もあります。また、倦怠感だけでなく、肌荒れなどの症状を伴っているケースもあるでしょう。そのため、適切なセラピーを行うには、関わっている要素や影響を洗い出す必要があります。ひとつの要素に対して集中的に解決を試みるのではなく、全体を良い方向に誘導していくことがポイントです。不調の原因である運動不足や睡眠不足を解消し、さらに食生活も改善するために、ライフスタイルを見直していくことになります。そして、人間が本来持っている自然治癒力を活かして、心身の状態を底上げしていきます。

 

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