高橋有紀 interview #3:自信のない女の子をヘアメイクで輝かせる
お客さまが持っている美しさを最大限に引き出す技術、ヘアメイク。高橋有紀さんは、雑誌やテレビ収録の現場などで、一流のモデルや女優のヘアメイクを手がけています。また、表参道にある美容室『Lysa』のオーナー美容師としても活躍中。今回は、そんな高橋さんがどのようにヘアメイクの第一線で活動することになった経緯や、美容業界で働く魅力について語っていただきました。後編では、独立した当時に感じたことや美容師という仕事の魅力について伺いました。
美容師として働き続ける理由
――『Lysa』を運営するなかで、嬉しい瞬間はどんな時ですか?
「サロン時代から指名していただいているお客さまが、『Lysa』に来てくれた時は本当に嬉しいです。ときどき『ヘアメイクの仕事に専念してもいいのではないか』とアドバイスを受けることもありますが、そんな方々をずっと担当したいという気持ちがあり、美容師を続けているんです」
――オープン当初にくらべて心境の変化はありますか?
「今は、自分のペースで仕事をすればいいと思えるようになりましたね。これまでは、月に一度休みが取れればよいというスケージュールで働いてきたので、少し多めに休みをとってもいいかなと思っています」
良好な人間関係を築くためには、媚を売らないこと
――高橋さんがヘアメイクとして、第一線で活躍し続けられる理由を教えてください。
「周りの人に恵まれているからです。とくに、雑誌のヘアメイクはひとりで仕事をすることはできません。モデルさんや編集の方など、周りの方が私のヘアメイクを評価してくれているおかげで、こうして仕事を続けることができているんです」
――どうすれば良好な人間関係を築けるのでしょうか?
「媚を売らないことです。昔からお付き合いがある雑誌の編集の方から、『撮影現場に手土産を持ってくる美容師が多いなかで、有紀さんはやらなかったね』と言われました(笑)。私は仕事をする際に、『いい雑誌を作りたい、お客さまに喜んでほしい』としか思っていないんです。目の前の仕事だけに集中してきた結果、本当に私の技術を必要としてくれている方々といい関係を築くことができているのだと思います」
ヘアメイクで女の子に自信を
――最後に、美容業界で働く魅力を教えてください。
「自信がない女の子を可愛くすることほど、楽しいことはないですね。それが1番の魅力かもしれません。お客さまのなかには、どのように自分を可愛くすればよいのかわからない方が多くいます。そんな方に、メイクやカットをすると『こんなに可愛くなるんだ』と喜んでくれるんです。その後、自分で考えてメイクをするようになり、次に来店する時にはすごく上達しています。そこで、次は髪を染めることや、洋服のイメージを変えることなどを提案すると、ますます可愛くなっているんです。自分に自信がつき、性格が明るくなる方もいます。なかには、コンテストに挑戦したいと言いだす女の子もいるんです。そういった声を聞くと、本当に嬉しくなりますね」
美容業界で働き続けている理由のひとつとして、「人と直接会って仕事をすることが好きだから」と語ってくれた高橋さん。これからも、世のなかの「可愛くなりたい」というニーズに応え続けていくことでしょう。
Profile
高橋有紀さん
『Lysa』オーナー美容師。雑誌をはじめ幅広い分野でヘアメイクとして活躍中。2018年5月10日に最新メイク書籍『引き寄せメイク #自分史上最高に可愛くなる』を出版。他にも、メイク本『いきなりケタ違いにかわいくなる』や監修メイク本『ずぼらメイク』などを手がける。
高橋有紀 interview #1:トップモデルのヘアメイクを手がける、高橋有紀に迫る!>>