施設長になるためには、まずはその仕事内容について学ぶことが重要です。特に異業種から転職をして新しい業界で働くことになる方は、事前に仕事内容を理解しておく必要があります。事前準備の不足が原因で、つまずいてしまうことのないようにしましょう。
デイサービスの施設長は、施設運営上の責任者であり、経営者的な立場で仕事をする必要があります。そのデイサービスの施設長として、施設運営を通じて利用者や地域社会の要望に応えて、かつ利益を上げる必要があります。また、介護保険上でいえば管理者という役職であり、コンプライアンス遵守が必要になります。
他にも、その施設で一緒に働いている職員、ならびに関係者の自己実現も念頭に置かなければいけません。当然ですが、社員がいなくなっては施設長として仕事をすることもかないません。
なお、デイサービスにおける施設長として、事業管理だけでなく、財務管理や人事、運営管理など、介護サービスの品質を保ちながら、その中で収益を確保する必要もある、とても重要な仕事です。たとえ、現場職員から施設長になったとしても、そうでない場合でも、現場への介入は必須であり、職員と協力しながらより良いサービスを提供していくことが求められるのです。
デイサービスの施設長になることによって、責任のある仕事を任せてもらうことができるようになりますが、そこで気になるのが施設長になったときの年収です。
もちろん事業所や法人の規模、勤務地などによって年収は左右されますが、大よそ総支給で360万円~500万円くらいと言われています。この支給額には、ある程度の残業代が含まれていることがほとんどです(みなし残業として、決められた時間の中で残業代を支給しているところがほとんどであり、残業代が支払われないということではありません)。
介護業界全体で人材不足が叫ばれているため、転職しようと思えば比較的転職しやすい業界です。そのため、現在の自分の給与に不満があれば、転職を考えるのも良いでしょう。
また、法人の規模が大きくなると、単なる施設長ではなく、複数の施設を統括して管理をすることのできる、エリアマネージャーという役職を儲けていることもあり、この職種につくことができれば、さらに年収をアップさせることができます。一方で、エリアマネージャーともなると、その責任の範囲も広くなるため、勉強や仕事への取り組みもワンランク上のものが要求されます。
デイサービスの施設長になるには、特別な資格は必要ありません。介護業界では比較的、介護の専門的な資格を有していることが求められますが、ことデイサービスにおいては、医者や美容師のように、法律として資格を保有していなければできない仕事ばかりではないので、転職者にとってはハードルが低くなっています。
しかし、一般的な施設長の求人を見ていると、介護業務経験が必須となっていることが多いようです。自分が職員の立場になることを想像すると、やはり介護業務経験が無い人が施設長になり、その後ろをついていくというのは不安が大きいものです。ですので、いきなり施設長になるというよりは、その事業所である程度経験を積んでから施設長になるというケースも多く見られます。この場合であれば、入社時には未経験であっても、前職でマネジメント経験がある場合には、最短半年程度で施設長になることも可能です。
他にも、介護保険法や医療などの知識、他の介護サービス事業所・役所などとのつながりがあると、施設長になりやすいです。また、社会福祉主事任用資格を持っていると、生活相談員との兼務ができるため採用に有利になることがあります。
この社会福祉主事任用資格は「3科目主事」とも呼ばれ、大学(特に文系)を卒業した人が履修した科目のうち、厚生労働省が指定する科目を3科目履修していれば同等と認められるものであるため、大学を卒業している方は成績証明書及び卒業証明書を見て、自分が該当しているかを確認してみるといいでしょう。
また、他にも施設長として働くためには、施設全体を見渡せる能力が必要になります。スケジュール管理、行事などがある時にはフォローができるなど、様々な能力が必要になるでしょう。
氏名: | 田村 恵 |
経歴: | デイサービスの管理者とエリアマネージャーを経て、教育訓練部の立ち上げに従事。その後内部監査室の副室長に就任。現在は、事業所での経験を活かし情報システム部の部長としてHPやシステム関連の業務を行う。 |
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