これまで養成施設ルートとよばれる介護福祉士養成施設(2年以上)の卒業による介護福祉士資格取得は、卒業と同時に取得が可能でしたが、2022年度の卒業生より国家試験の受験が義務化されることとなりました。
介護福祉士資格取得には、養成施設卒業と合わせて国家試験の合格が必要です。これによって全ての資格取得ルートにおいて、国家試験が義務化されることとなります。
また、2017年度から2021年度の卒業生に関しては、移行期間中として例外措置が設けられています。移行期間中の卒業生は国家試験の受験は可能ですが、義務ではなく、受験するかどうかは学生に委ねられます。国家試験受験・未受験に関わらず、卒業後5年間は介護福祉士の資格を持つことができます。
それ以後も介護福祉士の資格を維持するためには、この移行期間の5年間に国家試験に合格しておくか、5年間連続して介護業務に従事しておくことが必要となります。
実務経験ルートから介護福祉士を受験する場合の受験資格も、2017年(第29回)の試験より変さらになります。まず大きな変更点は、以前までの実務経験3年以上に加えて、6か月450時間の実務者研修を終了していることが必須要件となることです。
しかし、すでに介護職員初任者研修や介護職員基礎研修、訪問介護研修(1級~3級)などの所定の研修を終了している場合にはその内容に応じて免除時間が設定されています。受験を考えている方は早めに実務者研修への対処を行っておきましょう。
また、実務経験期間の計算方法も変さらになります。以前までは試験日の前日までに3年間の実務経験が必要でしたが、2017年(第29回)の試験より3月31日時点で3年を満たせば実務経験として認められます。
ケースによってはこれまでよりも早い段階で受験資格を得て試験を受けることが可能です。実務者研修が必須となりましたが、取得までの期間は短縮されたため早期の資格取得を望む方には有利となりました。
今回の介護福祉士試験の受験資格変更によって必須化された実務者研修とは、介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)の上位にあたる資格です。
研修修了までには6か月間の在籍が必要なため、時間に余裕を持って研修を始めておかないと、修了が介護福祉士の受験申込に間に合わないといった事態も起こりますので注意しておきましょう。
実務者研修の学習時間は、他資格による免除時間がない場合450時間ですが、通信講座と数日間の通学スクーリングを組み合わせることができるので、働きながらでも十分に取得することが可能です。
実務者研修を終了しておくと、介護福祉士となる前にもサービス提供責任者として働くことができるようになります。さらに、 登録研修期間での実地研修の後に規定の登録を行うとたん吸引や経管栄養といった医療的ケアにも携わることができます。
介護職としてのステップアップをはかるためにも、実務者研修は早目に済ませておくとよいでしょう。
2017/07/14
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