これまで介護福祉士の国家試験を受ける場合は、筆記試験に合格した後に実技試験を受け、実技試験にも合格することでようやく介護福祉士の資格を得ることができるという流れでした。ところが2005年度、つまり第18回介護福祉士国家試験より制度の変更が行われることとなり、厚生労働省
が介護福祉士技術講習という制度を導入しました。
筆記試験はこれまでと同様に行われますが、その後の実技試験については、前もって実技試験を受けるのか介護技術講習を受けるのかを決定することとなります。そして、この介護技術講習を選んだ受験者は、養成施設が実施している32時間以上の講習を受け、その評価や受講時の態度などから認定が決まるのです。
修了認定を受けることができた場合は、申請をすることによって、この介護技術講習会を修了した日以降の実技試験が3 回まで免除されることになっています。(講習会を終了後、介護福祉士国家試験の筆記試験を受験したかどうかは問いません)
介護技術講習会は「衣服の着脱の介護」「食事の介護」「入浴の介護等」といった8項目の講習のことで、合計32時間となっています。一般的にはこの32時間を4日かけて、1日8時間といったペースで行われます。ケアプランを作るという課題が出され、講習会最終日に発表するかたちがとられます。また、同じく最終日には実技試験も行われます。
最終日の実技試験は本来の実技試験とは違うものではあるものの、緊張感が漂う試験となります。けれど、危険行為のような介助などをしない限りは、補習などはあるものの不合格にはならないようです。また、なかには合格するまで何度でも確認を行ってくれる場合もあるようです。
この介護技術講習会は社会福祉士法および介護福祉士法に規定されている文部科学大臣および厚生労働大臣に指定されている学校または養成施設において実施されます。ちなみに費用は6万円ほどかかり、万が一不合格の場合でも返金などはありません。
技術試験ではなく、介護技術講習会の受講を希望する場合は、申し込みが必要です。受講できる人数には限りがあるので、気を付けましょう。介護福祉士国家試験の受験資格をもっている受験予定者から受講できるかたちとなります。
この介護福祉士国家試験の受験資格とは、福祉関係の施設などで介護に関わる業務に3年以上携わった者と同等程度の能力をもっていると認められている者と定義されています。つまり、講習会の受講には、この程度の実技レベルが求められているということなのです。
受講場所は全国どこでも申し込むことができ、電話やインターネットを始め、窓口で直接申し込むといった方法がとられています。有料の受講の手引きを入手し、「介護技術講習会受講申込書」を提出すると、講習会を実施する施設より「介護技術講習受講決定通知書」が届きます。あとは、申し込みを行った通りの日程に施設に出向き、講習を受けるかたちとなります。会場によっては日時変更が難しい場合もありますので、注意して申し込むようにしましょう。
2017/07/14
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