40代の介護福祉士が抱える問題について考える

高齢化社会の真っただ中にある日本では、介護業界が成長期にあります。ホームヘルパーや施設での介護士など、さまざまな職種で人手不足が叫ばれています。そのため、どの施設も介護職の採用は積極的に行われており、介護職は年齢や性別に関係なくさまざまな人ができる職業と言えるでしょう。

今回は介護職の中でも重要な介護福祉士について、40代というテーマとともに考察していきます。

介護福祉士の年収の平均は、250万円～400万円までが相場と言われています。月収にすると15万円～20万円程度と言われており、体力的にきつい仕事の割に、月収が低いと感じる人も少なくありません。実際に、収入が低いために辞職していく人も少なくないそうです。

介護福祉士の仕事の他にも、ホームヘルパーやケアマネジャーなどの職種がありますが、ホームヘルパーは介護福祉士よりも収入が低いことが多く、ケアマネージャーは介護福祉士よりも収入が多いのが一般的です。

また、他の業界に比べると、介護業界全体で年収が低いということが言え、他の業界に人材が流れてしまっていることも問題になっています。

40代で年収を上げるためには、勤続年数を増やす、管理職に就くなどの方法があります。特に管理職に就くことができれば、役職手当が付与されて年収を上げることができます。また、役職手当だけでなく夜勤や残業を積極的に行うことによっても、年収を少しでもアップすることは可能です。

介護福祉士といっても、その仕事内容はさまざまです。施設で働く場合には、利用者の介助や事務仕事など、その仕事内容は多岐にわたります。また、力仕事が多いことから、40代になると体が言う事を聞かなくなるという人も多いようです。

そのため、40代以降は、施設や事務所の管理職を目指すというのも一つの道でしょう。自分の体のためだけでなく、管理者になることによって仕事の幅も広がり、その分年収アップにもつながります。

実際に介護業界では、人手不足の状態が常に続いています。その影響で、介護スタッフだけでなく管理職不足に陥っている施設も少なくないため、比較的門戸が広いことも良い点だと言えるでしょう。

管理職になるには、どの施設でも現場経験が求められます。また、法令や基準通知などに精通している必要があるので、そのようなジャンルに強いことも条件となります。施設長として活躍するためには、さまざまなことについて学ぶ必要があるため、常に自己研磨できるような人に向いています。

40代で介護福祉士に転職をしようと考えている人も少なくないでしょう。介護福祉士の仕事は、年齢や性別などの制限がない仕事なので、本人のやる気次第で介護福祉士への転職は可能です。

介護福祉士は国家資格ですが、年齢制限がありません。実務経験があれば受験資格を獲得することができ、試験に合格をすれば晴れて介護福祉士になることもできます。

しかし、40代ともなると体力的にも無理ができなくなる年齢ですので、転職をする際には心身に無理がないかをきちんと見極めることが必要です。また、自分が希望する施設に夜勤があるのかは、事前に確認をしておいた方がいいでしょう。

また、40代になると正社員での採用が難しくなります。施設での介護福祉士の募集もパートとして募集をかけていることが多いので、正社員として転職を考えている場合には、知り合いなどのつてから紹介してもらうなどが望ましいです。中には、新しい介護施設の立ち上げの際に、管理職のポストを募集していることもあります。

40代の介護福祉士は、施設の規模や業績にも左右されますが、少しずつ年収も上がってくる年代です。そんな中、さらに年収アップを狙う場合には、管理職を目指してみるのも良いでしょう。

また、40代で一から介護福祉士を狙う場合には、体力的な問題や、正社員としての採用が激減するという問題もあります。40代で転職をする際には、慎重に転職するようにしましょう。