高齢者の介護施設として一般的に知られている施設が介護付有料老人ホームです。
こちらは様々な介護の必要がある高齢者が比較的大人数入居している施設であるのに対し、認知症高齢者に特化した小規模の介護施設がグループホームです。
グループホームは入居者5~9人を単位(ユニット)として共同生活を行いながら、認知症高齢者の自立を支援し、残された能力を最大限に引き出して認知症症状の進行を遅らせることを目的としています。
したがって、落ち着いた家庭的な環境の中で、食事の支度や掃除、洗濯などの日常生活を、スタッフのサポートを受けながら入居者がみずから行います。
「認知症高齢者グループホーム」「認知症対応型共同生活介護」ともいい、地域密着型のサービスであるため、住民票が同じ地域にあることが入居の条件となります。
自立支援が目的のため、身体症状が悪化し医療ケアが必要となったときには、ほとんどのグループホームでは対応するスタッフや設備がなく、退去の必要があります。
グループホームで働くには未資格・未経験でも可能です。
しかし、専門職として需要が高まる中、正社員として就業したい場合は福祉系資格を早めにとっておいたほうが良いでしょう。
介護職に就きたい場合は、すでに社会人であるか、福祉系大学卒ではない人は介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)を最初に受講しておくのがおすすめです。
2013年に新設され、介護職員の正社員求人募集要項でも必須とされることが多い研修制度です。
実務経験が不要で、土日や夜間に開講されることもあり、比較的すぐに受講しやすい研修です。
受講期間は全日制の通学講座で約1カ月です。
正社員として専門性を持って仕事することを考えたときには、国家資格である介護福祉士をめざすのが近道です。
働きながらさらに上の介護職員実務者研修を受講し、3年の実務経験で受験資格を取得できます。
また、資格以外ではグループホームは少人数での生活になるため、利用者との距離が近く、利用者の身になって考えることができる人生経験やコミュニケーションを円滑にとれる人柄も重要な要素の一つです。
グループホームは認知症高齢者の入居者を少人数の職員でサポートする施設です。
そのため、一人一人の職員が様々な介護業務を行うことが必要となってきます。
そして、入居者との距離も近くなるため、それぞれの入居者の意見や要望を聞き取る、コミュニケーション能力も必要です。
幅広い業務が経験できる分、介護の専門職としてのスキルアップにもつながります。
グループホームの入居者は日常生活のすべてに介護が必要ではなく、認知症は患いつつも身体は動かせる方がほとんどです。
介護職員は入居者の方が「自分でできること」を見極め、自立した生活を送れるように支援することが大事です。
支援するためには、入居者のできること、できないことを知る観察力、そしてその方に必要な支援とは何かを考えられる想像力が欠かせません。
そのための専門知識を磨き、介護の専門家として向上心をもって仕事をする人材が、これからのグループホームでは正社員として求められることでしょう。
1970/01/01
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