開発者に聞いてみた！【株式会社高研】高齢者体験セット

本日は高齢者体験セットを開発された「株式会社高研」の合田さんと五戸さんにお話を伺いました。

合田さん
「体力・視覚・聴力の低下など、老化による高齢者の身体的な変化や心理的な変化を疑似体験できる体験学習教材なんです」

合田さん
「老化によりどのような変化があるかを専門家に指導していただき、２年の開発期間を経て再現することに成功しました」

五戸さん
「看護師の専門学校からの依頼だったんです。看護師の教育やオープンキャンパスで使いたいということでお話をいただきました」

合田さん
「高齢者の背中が丸くなるところの再現ですね。ご指導くださった専門家の方も、その部分の再現への拘りが強かったので何回も試作をしました。 その結果、背中の部分にプレートを入れることにより、これ以上伸びないようにしたんです。
実は弊社以外でもこのような製品がありますが、他社品は背中の曲がりを『重り』を使うことで再現しているメーカーさんが多いんです。 ところが、その製品を使って体験したところ『歳を取ると体重が増えるのか』と勘違いした学生さんがいたそうなんです（笑）。
そういったご意見もあり、重りを使わずに再現することに拘ったんです」

五戸さん
「高齢者体験セットは『加齢による変化が起きた時、どう感じるのか、どういうところに危険が潜んでいるのか』と感じてもらうことに意味があるのです。
装着する人の体力や視力などにもよりますし、高齢者と言っても個人差はあるので、『何歳の人が装着すると何歳になる』というものではありませんね」

合田さん
「社会福祉協議会さんですね。そこではボランティアさんの教育用に使っていただきました。また、小中学校で生徒さんの高齢者体験にも使っていただきました」

五戸さん
「公共交通機関でも社員教育用に使っていただいています。『高齢者のお客様がバスを利用する際に不便に思うこと』を、体験を通して感じているようです」

五戸さん
「概ね好評をいただいています。製品の評価以外では、『高齢者の気持ちや危険を感じることができるようになって、高齢者に優しく接するようになった』などの意見も伺いますね」

五戸さん
「介護をする側とされる側、両方の視点から見ることができるところがこの製品の魅力だと思っています。介護をする側もされる側も、気持ちよく生活できるように弊社の製品を役立てていただければと考えています」

合田さん
「ホテルや旅行会社など、多くの接客する方に使っていただいて、国全体が高齢者に優しい空間になってもらえると嬉しいですね」