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ヘルスケア 2021-09-16

セラピーの世界は学び尽くせないほど奥深い【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事 Vol.39 corpo e alma 小松ゆり子さん #2】

ヘルスケア業界のさまざまな職業にフォーカスして、その道で働くプロにお仕事の魅力や経験談を語っていただく連載『もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事』。

前編に続き、レコード会社宣伝マンからセラピストに転身し、オイル・トリートメント「ヴァイタル・タッチセラピー」を提供している『corpo e alma』の小松ゆり子さんにインタビュー。

前編では、小松さんがサロンを開くまでの道のりと、現在のお仕事について教えていただきました。中編となる今回は、小松さんがお仕事を続けるなかで感じたセラピストの仕事の魅力と大変さ、そしてセラピストを目指す人へのアドバイスをお聞きします。

お話を伺ったのは…

パーソナル・セラピスト 小松ゆり子さん

Touch for World 代表/セラピーサロン『corpo e alma』主宰/日本タッチ協会理事
レコード会社宣伝部に勤務後、セラピストに転身。大手ホテル・スパやクリニック併設メディカル・スパなどでセラピストとしての経験を積む。自然療法の国際総合学院で講師を務める傍ら、エサレンボディワークやストーンセラピーなど様々な手技を学ぶ。2012年『corpo e alma』をオープン。オーダーメイドの施術を行うと共に、ホリスティック&ソマティック・ヘルスケアのプロフェッショナルとしてメディアや企業での講師活動など、幅広く活動中。
Instagram:@yuriko_komatsu

セラピーの世界は、どんなに学んでも興味が尽きない!

心と体のつながり、奥深さに惹かれ、
セラピストとしての道を歩み始めた小松さん

―小松さんが感じるセラピストというお仕事の魅力を教えてください。

セラピーは、一番興味が尽きない対象なんです。心と体というのは変化し続けるものですし、誰も探求し切れていない分野ですから。学ぶほど大きな気づきがあって、その深みが魅力だなと思っています。とにかく飽きないんですよね。

自分の興味が肉体に向いている時は解剖実習に行くくらい人の体を理解したいと思いますし、心に向いている時はソマティックな心理学の学びに身を浸したり…。学びの反復横跳びが止まらないという(笑)。私もそうですが、人によってはさらに人知を超えたエネルギー的な領域の話を考慮に入れることもありますよね。そういった広がりも面白いです。

―では、お仕事で楽しいのは学んでいる時ですか?

そうですね、でも施術も学びの一環なので全部楽しいです。学んだことを施術に反映していけたり、施術でわからなくなってしまったことは、また学ぶことで解消していったり。そういう循環があるのもいいところですよね。

個人事業主になって、より感じるようになった宣伝の大切さ

元宣伝マンだった小松さんは、サロンを開く前から
営業と宣伝の重要性を強く感じていたそう

―お仕事で大変なことは何ですか?

個人事業主としてセラピストをしていると、全部自分1人でしなければいけないのが大変だなとは思います。例えばレコード会社だと1人のアーティストを売り出すために、会社のいろんな部署の人が関わるじゃないですか。個人事業主だと宣伝、営業、経理、もちろん社長も、全部1人でするんですよね。

とくに宣伝や営業は大変だなと思います。私も本来は自分が前にグイグイ出たいタイプではないんです。でも宣伝マンをしていたので営業や宣伝の必要性は理解しています。

お客様に来ていただくためには、自分がセラピーをしていることを知らせる必要がありますよね。お客様は初対面の人の前で服を脱ぎ、素肌に触れられるわけですから。安心していただくためには、こちらも顔を出して自分がどんな人間なのかという情報を伝えていく必要性がある。だから割り切って、第三者目線で自分のことを伝えていかなきゃいけないんです。

それは大変だと思いますし、苦手なセラピストさんも多いと思います。そういった方からの声をいただき、セラピスト向けの宣伝・発信のクラス「元宣伝マンセラピストが教える!ソマティック・プロモーション」も提供しています。

できそうなら1回はやってみる。でも「自分の居心地」も大切!

「続けなければ成功はない。だから『自分』の優先順位も上げて」

―セラピストとして成功するための心得3か条を教えてください。

1. 自分の居心地も優先する

成功するためには続けること。そのためには自分の居心地が良くないといけません。セラピストさんは人のことを優先してしまいがち。それも素晴らしいことですが、それで自分の居心地が失われてしまうと長続きしません。自分の資質を見極めて居心地の良さも整えて、それが成り立つように考えていくといいと思います。

2. 依頼があったら1回はやってみる

何か話が来た時は、バリエーションが広がるチャンス。私の場合は「自分を飽きさせない」という面も大きいですが、無茶ぶりが後に自分のアイデンティティのひとつになることもあります。例えば私の場合、セラピスト1年目で、夏のロックフェスでのセラピーブースの出店を依頼されました。一度もイベントでマッサージをしたことがないのに、12万人規模のイベント。できるかどうかもよくわからないけど、とりあえずやってみたんです。それが後に縁を作ったり、いろんな場所でセラピーができるというアイデンティティになりました。

3. 自分ができること、できないことを明確にする

自分にできること、できないことを把握しておくと、無駄な動きを減らすことができます。任せられることは人に頼んだり、無理な方向に進まなくなる。できないことばかりしていると、体力も時間も奪われてしまいますから。

他人とのコミュニケーションが減った今、
セラピストはさらに求められると語る小松さん

―セラピストを目指す方へアドバイスをお願いします。

昨今は、いきなりお店でデビューされる方も多いと思います。それはそれで身体に慣れるという意味はあると思うんですが、最終的には情報の精度が技術に反映されていくんですよね。

だから体に触れることを仕事にしたいと思うのであれば、正しい解剖生理の知識と、それに見合った技術は、しっかり身につけたほうがいいと思います。後々必ず役に立つので、初期の段階で学んでおくといいですね。

そういった想いから、2021年秋から始まる「Massage Therapy Institute」というオンラインスクールのディレクションにも関わっています。オイルマッサージの基礎から応用まで徹底的にオンラインで学べるんです。

そういった知識や技術をオンラインで学べるのは、この時代のいいところです。お店に入るのもいいですが、同時進行で知識をしっかり身につけられるといいと思います。

―今後の展望は?

時代がガラッと変わり身体性を失う新しい生活様式が増えた分、身体に関わることってすごく大事になってくると思うんです。コロナ禍でセラピストの仕事がどうなるかわからなかったけど、むしろ求められるケースが増えているなと実感しています。とくに安心安全な空間を確保しやすい個人サロンは今以上に求められるのではないでしょうか。

他人との接触が減ったことで、身体性を取り戻したいと願う人、他者との交流をもっと密に求める人は増えてくると思うので、そういう意味でセラピーの仕事は今よりもっと重要性が増します。個人セッションでもセラピスト教育でも、その点は意識していきたいですね。心の安心や安全をどうやって提供していけるのかを、より考えていきたいと思っています。

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小松さんは、セラピーの世界を深く学ぶなかで、体と心の両面からの癒やしの重要性に気づいたそう。それはコロナ禍の今、さらに求められるものになると教えてくださいました。後編では、そんな体と心に働きかけるセッション「ヴァイタル・タッチセラピー」について詳しく教えていただきます。

取材・文/山本二季
撮影/高嶋佳代

Information

corpo e alma(コルポ エ アルマ)

住所:東京都南青山
※お問い合わせはHP上のCONTACTからお願いします

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