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ヘルスケア 2023-02-13

患者さんに嘘をつかない自分でいるために。一度も雇われず独立するという選択「姿勢改善サロンRoots」

患者さん主体のセルフケア指導に力を入れ、20年来の慢性痛を改善する人も多いという、「姿勢改善サロンRoots」。前編ではどのようにして患者さん主体の治療を実現しているかを伺いました。見えてきたのは髙品さんの痛みの原因を見つける高いスキル。1回の施術で結果を出すことによって患者さんが納得し、主体的にセルフケアに取り組んでくれるようになるそうです。

後編は1回も治療院勤務をせずに、専門学校卒業後すぐに独立したという髙品さんに、経営術についてお話を伺います。その行動の裏にあったのは、患者さんに対して嘘をつかず、自分が本当にいいと思った治療を続けたいという思い。目先の利益にとらわれない経営方法で、患者さんからの信頼を集めています。またYouTubeやオンラインサロン、コンサルなど幅広い活動を続ける髙品さんに、時間術についても伺います。

今回、お話を伺ったのは…

髙品昇平さん

「姿勢改善サロンRoots」院長 鍼灸師/按摩マッサージ指圧師/マニュアルセラピスト

大学卒業後、鍼灸マッサージ専門学校で国家資格を取得。卒業後はすぐにフィットネスクラブ内の治療院にて業務委託の形で独立し、2015年に「姿勢改善サロンRoots」を開業させる。「自分の体は自分で治す」をコンセプトに掲げ、患者さんが行うセルフケアの指導を主軸にした治療により、20年来の慢性痛を根本改善したケースも多数。現在は治療院の経営のほかにも、YouTubeチャンネル「姿勢改善専門YouTube channel~自分の体は自分で治す~」の運営や、治療家向けのオンラインサロン、セミナー、経営コンサルなど幅広く活躍中。

「10回1クール」の治療を行わないために

1回も雇われる経験をしないまま、最初から独立をしたという髙品さん。そこには髙品さんの信念が

――専門学校卒業後、すぐに業務委託として独立したそうですが、それはなぜですか?

患者さんに真摯に向き合いたい、嘘をつきたくないと思ったときに、だれかに雇われるというのが想像できなかったんです。たとえば整体の業界ですと「10回1クール」というように、最初から治療の方針が固定されている治療院があります。でも患者さんそれぞれの状況は違うので、1回で治ることもあれば、6回で治る人もいるというのが当然だと僕は思うんです。そこで自分が効果的だと思うことを治療に取り入れられるようにするためにも、だれかに雇われる形ではなく、独立をすることにしました

――不安はありませんでしたか?

背中を押してくれた出会いがありました。専門学校に通っていた23歳のときに、とある経営者の方と出会って、お話をする機会を得たんです。整体師の業界では、5年~10年ほど勤めてから独立するというのが一般的だったので、いきなり独立していいのか少し悩んでいた部分もありました。師匠と呼べる人の元で修業を積んだほうがいいのではないかと。

でもその方に、「もし仮に君に師匠がいたとするよな?その師匠にも師匠がいるよな?そうやって師匠の師匠をたどっていったら、最終的に師匠がいない人にいきつくよな?その人がどうやって勉強したかといえば自分で勉強したはずだ。」と言われたことがあったんです。つまり師匠なしに、自分で勉強をして独立して成功した人がかならずいるはずだと。その一言で決心が固まり、独立することにしました。ただ最初から場所を構えるのはいろいろとリスクも高いと思ったので、最初はフィットネスクラブのなかに場所だけ借りて業務委託という形で独立しました。そこで3年ほど経験を積んでお金を貯め、28歳だった2015年にここに店舗を構えたんです。

本音のやりとりが、患者さんとの信頼を築く

患者さんとは本音でやりとりをするという髙品さん。そのまっすぐさに、患者さんからの信頼も厚い

――患者さんに嘘をつかないと仰ってましたが、具体的にはどのようなことでしょうか?

僕が治せる範囲と治せない範囲があるので、自分ができることをちゃんと理解した上で、患者さんに接することを心がけていますね。たとえばちょっと極端な例ですが、ガンによって腰痛が出ることもありますが、それを治すことは僕にはできないので。目先のお金欲しさに、自分ができもしないことを「一緒にがんばって治療していきましょう」とは言わない。1カ月に1回の定期メンテナンスで済むのに、来週も来てくださいとは言わない。そういうことを心がけています。

――嘘をつかないことで患者さんの信頼を集めている感じがしますね。

んー、どうなんでしょう。聞いたことがないのでわからないですが(笑)。ただ僕はあまりお客さま扱いをしませんし、本音しか話せないので、それがきついという方はうちには多分いらっしゃらないんだと思います。その結果、自分と考え方の似ているお客さまが集まっている気がしますね

僕の座右の銘は「失敗は自分の責任、成功は人のお陰」なのですが、同じような考え方のお客さまばかりです。セルフケアを続けて改善しないことが仮にあったしても、僕のせいにはせず「自分のやり方が悪かったかもしれません。もう1回教えてもらってもいいですか」と言うような方たちばかりです。

優先順位とタスクスピードをあげて、時間を有効に使う

「姿勢改善サロンRoots」のYouTubeチャンネル。患者さんに向けて、セルフケアの方法を説明した動画が好評

―― YouTubeやオンラインサロン、HPのブログ更新などとてもお忙しそうですが、時間管理で心がけていることはありますか?

優先順位を考えることと、1つ1つのタスクスピードをあげることです。たとえばYouTubeの場合、台本などは一切書かず、テンプレート化してしまっています。タイトルコールをして、「今日はこのことについて話します」、「この動画はこういう人に見てほしい動画です」、「これを見るとこうなりますよ」という順番で話したあとに、内容を話して、最後に締めるという形です。動画のネタは患者さんからよく聞かれることをまとめたものが多く時間をとって考えたりしていませんし、隙間時間に撮影をして、外注の方に編集してもらっているので、そこまで時間を取られることはなく1週間に1回の更新を保てています。

――スピード感を持って取り組むとのことでしたが、時間効率は無視して時間をかけていることはありますか?

考える時間を1週間に1回はかならず取るようにしています。治療や今後の事業の方向性について考え、整理するんです。そういった時間を取ることで、事業の展開が早くなっている気がします。

――とても行動力があると思いますが、その源にあるのはどういった思いなのでしょうか?

楽しいことをやっていきたいという思いです。もちろん成長するために、居心地の悪さを感じる場所に身を置くこともあります。でも基本的にはストレスを貯めたくないし、自分が楽しいと思うことを続けていきたい思いがありますね。

これからはスタッフや、オンラインサロンに入ってくれている整体師や治療家の方たちの育成に力を入れていきたいと思っているのですが、それも根本にあるのは教えることが楽しいから。結果的に自分の考え方に共感してくれる人たちが、患者さんにもっと喜んでもらえるようになったらうれしいなと思っています。


どんなことを聞いても、まっすぐに真摯に答えてくれた髙品さん。普段から自分の進む方向性について考え、整理をしていると仰っていましたが、その迷いのない強いエネルギーが患者さんにも伝わっているのではないかと感じました。整体師として、経営者としてもっと活躍したい方は参考にしてみてくださいね。

Information

姿勢改善サロンRoots
住所:東京都世田谷区用賀4-5-7ルビーノロトンダ3-A
電話:03-3700-6881
姿勢改善サロンRoots – YouTube
姿勢評価・動作分析研究所 – YouTube

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