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特集・コラム 2022-10-12

介護職に転職したい人が押さえておきたい職務経歴書の基礎知識|履歴書のおさらいポイントを紹介

介護職に転職したいと考えている人もいるでしょう。転職の際に履歴書と合わせて用意したいのが職務経歴書です。

ここでは、転職の際に役立つ職務履歴書の基礎知識や履歴書のおさらいポイントをくわしくご紹介します。

職務経歴書とは?

「履歴書はわかるけれど、職務経歴書って何?」と疑問に思っている人もいるのではないでしょうか。

職務経歴書とは、これまでに経験してきたスキルや業務内容をまとめた書類のことです。履歴書だけでは伝えられない内容も採用者にアピールできるため、採用者が経歴を把握しやすいのが特徴。ここでは、そんな職務経歴書について解説します。

職務経歴書の3つの形式とは?

ひとことで職務経歴書といっても、おもに「編年体式」「キャリア式」「逆編年体式」の3つに区分されます。

転職回数の多い、少ない、経験が多い、少ないなど個人の状況によって適した書式が異なるのが特徴です。ここでは、職務経歴書の3つの形式についてくわしく解説します。

1. 編年体式

編年体式とは、時系列が古い順に時期と仕事内容を順に記載するスタイルです。採用側にとって、履歴書と一緒に経歴を確認しやすいのがメリット。

直近で、どのような業務内容を経験したのかを確認したいときに適しています。編年体式は職務経歴書では一般的な書き方で、経験や転職回数が少ない人に最適な書き方です。

2. 逆編年体式

逆編年体式とは、編年体式とは反対に時系列が新しい順に時期と仕事内容を記載するスタイルです。

直近でどのような仕事に携わっていたのかがわかりやすく、今の仕事に応募する際に直近で働いていたときの仕事について説明をおこないたい場合や転職経験が多いために新しい順に業務内容についてアピールしたい場合におすすめです。

3. キャリア式

キャリア式は、経験した業務の種類ごとに職務経歴を記載するスタイルです。営業や事務、飲食業など人によってキャリアはさまざまですが、キャリア式では仕事内容の種類ごとに分類して記載するため、これまでどのようなキャリアを積んできたのかが一目瞭然です。

過去にスキルアップやキャリアアップを重視して、就職や転職先を選んできた方に最適な書き方だといえます。

職務経歴書の基本的な書き方とは?

職務経歴書は、これまでに経験した業務内容、キャリアを記した書類であり、就職や転職の際に重要です。ひとことで職務経歴書といっても、書き方によっていくつかパターンがわかれています。

介護職の転職の際に慌てないためにも、ここでは職務経歴書の基本的な書き方を確認しておきましょう。

1. 職務要約

職務要約とは、職務経歴書の内容を端的に表した文章で、職務要約を読めば、職務経歴書に書いてある内容がだいたい把握できるのが理想です。

多くの採用者の職務経歴書を読む採用担当者は職務要約をみて、経歴書の内容を瞬時に把握します。担当者の目にまず触れる箇所であり、内容でいかにインパクトを残しアピールできるかが重要です。

2. 職務経歴

職務経歴書とは、これまでの勤務先で培ってきたスキルや業務内容をメインに記載する書類です。履歴書は学歴と職歴などを中心に記載しますが、職務経歴は就職先で経験した業務内容やスキルの詳細を記入します。

同じ仕事でも業務内容は就業先によって異なり、採用側としては求めるスキルや経験を持っているかどうかの確認をおこないたい際に職務経歴書が役立つのが特徴です。

3. 保有資格

介護職の職務経歴書で保有資格を記入する際には、採用側が求める資格から順に、介護の現場で重宝される運転免許やパソコンのスキルも記入しておくとよいでしょう。運転免許は、施設や事業所の利用者を送迎する際に必要となります。

また、介護記録や事務処理作業ではパソコンのスキルも欠かせません。介護の現場で役立つ資格は、採用側にアピールする材料となります。

介護に関わる資格は必須|省略せずに正しい名称で記入

介護職員を志望するのであれば、介護に関わる資格は必ず記載します。履歴書に資格を記載する場合は、正しい名称で保有している資格を書かなければなりません。

たとえば、一般的に「ホームヘルパー2級」と呼ばれる資格は、正式名称の「介護職員初任者研修」と記載することになります。

仕事内容に関わりそうな資格も書いておこう

職務履歴書を書く際には、仕事に関わりそうな資格も記載しておくと、アピールできます。持っている資格をなんでも書けばよいというわけではありませんが、仕事に関連しそうな順に記載するとよいでしょう。

たとえば、運転免許やパソコンスキルの資格、語学系の資格を記載すると、難易度の高いもの、関連性のあるものは、採用側にインパクトを与えられます。

4. 自己PR

介護職の面接において、これまでの経験で得たコミュニケーション能力や柔軟性、忍耐力や相手を思いやる心など、アピールできる要素です。ここでは、介護職の面接で役立つ自己PRの例文を2つご紹介します。

例文1

ホテル内のレストランで、ホールスタッフとして働いた経験があります。その際に、小さな子どもからご年配の方まで、幅広い年齢層の方のご要望をお受けしながら、臨機応変に対応する力を身につけることができました。

介護職においても、利用者や家族、スタッフなど幅広い世代の方との関わりも増え、接客業で培えた、柔軟性や臨機応変に対応できる力を活かしたいです。

例文2

前職では、特別養護老人ホームでホームヘルパーとして働いていました。利用者の方ともっとじっくりコミュニケーションをとり、施設で充実した時間を過ごすサポートをしたいという思いからデイサービスでの勤務を希望しました。

前職場では、介護度の高い方が多く、身体介助の知識やスキルを身につけられました。デイサービスの勤務においても、前職場で培った経験をもとに、利用者の方が安心・安全に過ごせるようサポートしていきたいです。

職務経歴書の書き方のポイントは?

介護職の転職の際に、すべてのケースにおいて職務履歴書が必要ではありませんが、あらかじめ準備しておけば必要なときにその場で提出することが可能です。ここでは、職務経歴書の書き方のポイントを解説します。

会社は業種・事業内容など一読してわかるように

職務経歴書には、仕事に関する経歴を履歴書の職歴欄よりもくわしく記載する必要があります。

たとえば、「株式会社○○」といった勤務先の名称だけでなく、「製造業」や「金属加工」などといった具体的な業種や、事業内容を記載することで、自分の経歴が相手に伝わりやすくなるでしょう。

自分の雇用形態・業務内容も忘れず記入

過去の職歴について、自分の雇用形態や業務内容を履歴書の職歴欄以上に詳しく記入することが大切です。

この部分を詳細まで記入することで、その人がどんな仕事にどのように携わってきたかがわかるため、職務経歴書の作成ではもっとも重要なポイントといえるでしょう。

退職理由はネガティブなものにならないように

ほかの仕事から介護職員を目指す場合、履歴書の職歴欄と同様に前職の退職理由も記入しなければなりません。「給料が安かった」「ほかの社員との人間関係がうまくいかなかった」などネガティブな退職理由だったとしても、そのまま書くのは避けましょう。できるだけ前向きな内容に変換することが大切です。

「給料が安かった」は「以前の会社の給与体系は年功序列であったため、自身の成果をなかなか実感できませんでした。今後自分の人生設計と照らし合わせ、収入面でもより上を目指したく、退職を決意しました」という前向きな理由に変換できます。

「人間関係がうまくいかなった」は「以前の会社は個人行動がほとんどでした。しかし、周囲と意思疎通を取り団結してひとつの目標に向かいたいと考え、転職にいたりました」のように、前向きな理由に変換しましょう。

転職回数が多くても全て書こう

職務経歴書を書く際に、転職回数が多い場合も省かずにすべて記載することが大切です。転職回数が多いと、採用側によいイメージを持たれないのではと不安に思う人もいるでしょう。

しかし、基本はすべての経歴を記載します。枠の中に納まりきれない場合には、在籍期間、勤務先、職種で端的にまとめるとよいでしょう。多くの職場を経験したことを強みとしてアピールできるはずです。

休職期間は書かなくてもOK

妊娠・出産・子育てや介護など家庭の事情で働いていない期間がある場合、記載する必要はありません。職務経歴書なので、働いた経験のみを記載すれば大丈夫です。

ブランクがあることに不安を感じている、面接で不利になるのではと心配な方は、ブランク中に新たに資格を取得した、子育てや介護の経験をとおしての学びなどをアピールできます。あらかじめ、質問に対する回答を用意しておくと安心です。

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履歴書の書き方をおさらいしておこう! 基本の書き方とは?

介護職の面接において、事前に履歴書の書き方に迷ってしまう人も多いでしょう。履歴書は事前に伝えたい内容、書くべきポイントを押さえて、すっきりとまとめることが大切です。ここでは、履歴書の基本的な書き方をくわしく解説します。

記入する前にしておきたい3つの準備

介護職員志望の方に限った話ではありませんが、履歴書を作成する際にはいきなり書きはじめるのではなく、下準備をしておくことが大切です。

とくに以下の3つのポイントはよい履歴書を作成するために重要になるので、必ず履歴書を書きはじめる前の段階で行なうようにしましょう。

1. 志望動機や自己PRなどをメモにまとめておこう

志望動機や自己PRといった長めの文章を書く前には、書きたいことをメモにまとめたうえでしっかりと構想を練り、別紙に下書きをしておくのがおすすめです。最初は盛り込みたい内容を短文で列挙し、後から文章にまとめていくのもよいでしょう。

2. 学歴や資格など自分の情報を整理しておく

学歴や資格の欄は、履歴書を作成する際に書き損じてしまうことが多い項目です。介護職員を志望する方は、福祉関係の大学や専門学校などに通って資格を取得しているケースも多いため、正式な学校名や入学・卒業の年度、資格の取得年月日をあらかじめ整理しておくとよいでしょう。

3. 資格証明書のコピーや証明写真・印鑑も忘れずに

介護職員へ応募する際は、履歴書と合わせて資格証明書のコピーや証明写真を同封しなければならないケースも多いため、これらの準備も先にしておきましょう。

履歴書に押印欄がある場合は印鑑が必要です。スタンプ印は使用せず、朱肉で捺印する印鑑を用意しておく必要があります。

書き方がわからない…ポイントを解説

履歴書を書く際には以下の4つのポイントを押さえておくことが重要です。どれも基本的なことではありますが、これらの点を押さえていないと書き直さなければならなくなってしまうこともあるため、必ず覚えておくようにしましょう。

原則手書きで丁寧に|楷書体ではっきりと

近年では、パソコンで作成した応募書類でもよいとしている企業も多く見られます。しかし、介護職員では人柄も大事になります。

手書きで丁寧に書くような人に好印象を持つ傾向があるため、原則手書きで作成するようにしましょう。文字は楷書体ではっきりと丁寧に書き、読みやすさを重視することが大切です。

誤字脱字はNG! 不安な場合は下書きを

履歴書で訂正のために修正ペンを使用したり、斜線を引いたりすると、ミスをしやすい人というイメージを与えてしまう恐れがあります。

修正ペンや斜線での訂正は行なわず、新たに書き直しましょう。間違えてしまわないか不安な場合は、鉛筆で薄く下書きをしてから清書することをおすすめします。

黒のボールペンか万年筆で書こう|消えるインクに注意!

履歴書を作成する際は、黒のボールペンか万年筆などインクで文字を書くことができる筆記具を使用するのが原則です。ただし、「消えるインク」は摩擦や熱で消えてしまうため、使用を避けましょう。

西暦? 昭和・平成? どちらかに統一すること

学校の入学・卒業年や資格の取得年月を履歴書に書く際に、多くの方が迷うのが「年を西暦表記と元号表記のどちらにするか」です。

しかし、この点に関してはどちらでも問題ないということが多く、しいていえばどちらかに統一することが大事です。和暦の場合は元号をアルファベットで表記するのは避けましょう。

志望動機には何を書けばいいの?

介護職員を志望するのであれば、履歴書の志望動機は介護職への動機や熱意を記載します。志望動機の欄は自分の強みをアピールする場でもあることから、以下の点に気をつけながら考えてみるとよいでしょう。

1. 介護業界を志望した理由

介護職員を志望するのであれば、最初に「なぜ介護業界に興味を持ち、志望したのか」を履歴書に書くことが大切です。

ここでは「人のためになる仕事をしたいと思った」などといったありきたりなものではなく、自分の経験などを交えながらより具体的に記載するとよいでしょう。

2. 仕事に活かせる自分の強みをアピール

介護職員として働くうえで重要になる「人を思いやる気持ち」や「介護・医療に関する知識」といった、仕事に活かせる自分の強みをアピールしましょう。

その際は、どのような経験を通して自分の強みを培ったのか、できるだけ具体的に記載することをおすすめします。

3. その施設でなければならない理由

介護職員として施設に採用してもらうためには、その施設でなければならない理由や、「なぜその施設に勤めたいと思ったのか」を志望動機に盛り込みましょう。

ここでも「家から近いため」といったありきたりなものは避け、その施設のことをよく調べたうえで記載するのがおすすめです。

4. 志望動機の例文

履歴書に志望動機を書く際には以下の例文を参考にしてみてください。

「入院した祖父の世話をしているうちに人の役に立つことに対して喜びを感じるようになり、介護職員の仕事に興味を持ったため」

「介護設備が充実している御社で介護職員としてのスキルアップを目指し、つねに向上心を持ちながら働き続けたいと考えたため」

職務経歴書と履歴書で採用担当者にしっかりアピールしよう!

介護職の面接では、必ずしも職務履歴書が必要になるわけではありませんが、あらかじめ用意しておくといざというときに安心です。

介護職への転職に向けて、職務経歴書や履歴書の書くべきポイントを押さえて、端的にすっきりと伝えたい内容をまとめられるようにしましょう。面接時に、採用担当者にしっかりとアピールできるように備えておくことが大切です。

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