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学び・キャリア 2020-01-29

ケアマネジャーの介護支援専門員実務研修とは? 研修内容を紹介|介護支援専門員証の更新にも研修は必要?

近年需要が高まっている介護系の職種のひとつに、ケアマネジャー(介護支援専門員)があります。ケアマネジャーとして働くためには、まず「介護支援専門員」の資格が必須です。しかし、この資格を取得するだけではケアマネジャーとして働くことはできません。

ケアマネジャーとして働くためには、「介護支援専門員実務研修」の受講も必要なのです。この研修ではケアマネジャーとして働く上で必要な実務経験を積むことができるため、将来ケアマネジャーとして就職した際に、すぐに実務に携わることができるようになります。

ここではケアマネジャーを目指す方に向けて、介護支援専門員実務研修の詳細をご説明します。

ケアマネジャーの介護支援専門員実務研修とは?

介護支援専門員実務研修は、ケアマネジャーの資格を取得した人が実際にケアマネジャーとして働くまでの間に受けなければならない研修です。この研修に関しては講義や実習の内容だけでなく、受講日数や受講の条件に関してもこまかく定められています。したがって、ケアマネジャーとして働くことを目標としている方は、この研修の概要を把握しておかなければなりません。

ここでは、これらの研修に関する概要だけでなく、講義・技能・実習・研修評価の具体的な内容もご紹介します。ただし、研修の具体的な日程などに関しては自治体によって違いがあるため、必ずご自身がお住まいの地域の最新情報を確認するようにしてください。

受講の条件|介護支援専門員実務研修受講試験に合格

そもそも、ケアマネジャーの資格は介護支援専門員実務研修受講試験に合格しなければ取得できません。そのため、介護支援専門員実務研修を受けられるのは介護支援専門員実務研修受講試験に合格した人のみとなります。

介護支援専門員実務研修受講試験の合格した場合は、合格通知とともに介護支援専門員実務研修受講の受講手続きについて記載がありますので、手順に従って申し込みを進めましょう。市区町村によってはインターネットから申し込みをおこなう場合もあります。

受講日数|87時間

介護支援専門員実務研修の開催日程は、自治体によって異なるものの、受講日数は統一されています。

現在の規定では後述する実務研修87時間を15日間実施することとなっており、人によっては現在従事している仕事を休まなければならないこともあるため、有休申請などを忘れないようにしましょう。

東京都の場合、この研修のうち5日間にわたっておこなわれる講義はDVDで自宅履修することも可能です。北海道では集合研修の前に、パソコンでのeラーニングを約30時間受けておかなければなりません。自治体によってはこのような履修方法が用意されていることもあるため、必ず事前に履修方法を確認しておきましょう。

研修内容|講義・実演と実習

介護支援専門員実務研修では、実演をともなう講義と実習を受けることとなります。サービス計画書の作成や利用者・専門職員への説明など、実習のほとんどはケアマネジャーの仕事現場で実際におこなわれている内容です。そのため、就職後すぐに即戦力として働くことができるようになります。

続いては、そんな介護支援専門員実務研修で実施されている「講義・技能」と「実習」の内容をそれぞれご紹介します。

講義・技能|ケアマネジメントの知識と技術を学ぶ

介護支援専門員実務研修の「講義・技能」においては、ケアマネジャーとして働くうえで欠かすことのできないケアマネジメントの知識と技術を学ぶこととなります。たとえば「ケアマネジメントに係わる法令」や「ケアマネジメント業務全般のプロセス」、「ケアマネジメントと医療の連携に関する知識」は、この講義で身につけることができます。

講義では実演を見ながら具体的な技術を学ぶこともできるため、後述する実習へ向けた準備であるという点でも大きな意味があります。介護支援専門員実務研修では、このような講義や実習ごとの意味をよく理解し、限られた期間内で効率的に知識・技術を身につけていくことも意識しなければなりません。

実習|ケアマネジメントの基礎技術を実践で学ぶ

介護支援専門員実務研修では、アセスメントやニーズの収集や居宅サービス計画書の作成、チームマネジメントなどをおこないます。

実習では他にも、ケアマネジャーに求められる「ケアマネジメントの基礎技術」を学びます。この実習では脳血管疾患や筋骨格系疾患・廃用症候群といった具体的な疾患に応じたケアマネジメント技術を身につけることもでき、より実践的な技術習得を目標とする講習であるといえます。

実習の前には講義で具体的な作業内容を学ぶのですが、講義は上述したようにDVDで履修することができる自治体もあります。そのため、在職中で全日程の参加が難しい方は、DVDで基本的な方法を学び、実習などの講習がある日は通学しながらケアマネジャーとして働くことを目指すという方法もあります。

研修評価(テスト)|合格して研修修了書を受け取ろう

すべての研修が終了すると、研修を通して教えられたことがしっかりと身についているかを確認するための「研修評価(テスト)」が実施されます。

研修評価で確認されることは研修内で学ぶことばかりですので、まじめに研修に取り組み、復習もしっかりとしておけば不合格となる可能性は極めて低くなるといえます。

この研修評価に合格すると研修修了書を受け取ることができ、その後都道府県への登録が完了すれば、ケアマネジャーとして働くことが可能となります。

介護支援専門員証の更新にも研修は必要?

ケアマネジャーとして働くためには、上述した試験への合格や研修の修了と同時に「介護支援専門員証発行の申請」もしなければなりません。この証書は5年更新となっていることから、ケアマネジャーとして長期的に働くことを考えている方は、更新時に必要な手続きも把握しておきましょう。

介護支援専門員証の更新に際して必要となることとしては「研修の再受講」が挙げられ、更新時期が近づいてきたら、できるだけ早く講習への参加申し込みと実施日程に合わせた勤務日の調整などをおこなっておくのがおすすめです。

初回研修との違いは?

介護支援専門員証の更新時に参加しなければならない研修は、上述したケアマネジャーとして働くことを希望される方向けの初回研修と比べて、研修時間に大きな違いがあります。

初回研修に関しては合計で87時間の受講が必須となりますが、介護支援専門員証の更新時に参加しなければならない研修では88時間あるいは32時間の講習を受けることとなります。

88時間と32時間のどちらの講習を受けるかは、条件を満たすかどうかで異なります。介護支援専門員証有効期間において介護支援専門員の業務経験があるか、「専門研修Ⅰ」あるいは「専門研修Ⅱ」を受講しているかなどいくつかのルートで分岐するため、各自治体が公開しているフローチャートなどを確認するようにしましょう。

令和3年度から|主任ケアマネを居宅介護支援事業所の管理者として配置

ケアマネジャーによる支援を必要とする人の増加にともない、現在ではいかにしてケアマネジャーを育成するかが課題となっています。そのため、サービスを提供しながら民間レベルでケアマネジャーを育成する体制を強化・推進する方針が進められました。

平成30年度介護報酬改定において主任ケアマネジャーを居宅介護支援事務所の管理者として配置することが義務づけられ、令和3年度3月末日までが経過措置期間となっています。そのため、主任ケアマネジャーが活躍する現場は、今後さらに多くなることが予想されます。

実務研修は必須の研修! ケアマネジメントはますます必要とされる福祉系サービスに

介護支援専門員実務研修はケアマネジャーとして働くうえで避けて通ることのできない研修です。介護支援専門員実務研修受講試験に合格したら、介護支援専門員実務研修の申し込みを忘れずにおこないましょう。都道府県によって講義の受講方法が異なるため、申し込み時に確認しておくことをおすすめします。

制度改正により、主任ケアマネジャーは今後ますます必要とされる仕事になるといえます。よって、福祉系サービスに携わる方は、将来を見越して今のうちにケアマネジャーの資格を取得しておき、実務経験を積んで主任ケアマネジャーへのキャリアアップを目指してみてはいかがでしょうか。

出典元:
公益財団法人 東京都福祉保健財団
第21回 第2期 東京都介護支援専門員 実務研修【通信】日程
介護支援専門員 更新研修
介護支援専門員証 更新のための研修フローチャート
一般社団法人北海道介護支援専門員協会
令和元年度 北海道介護支援専門員実務研修 募集要領
厚生労働省 居宅介護支援の管理者要件に係る経過措置について

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