介護事務を通学で学びたい! おすすめの資格と取得できる場所を紹介|自分に合った学校・講座の選び方を紹介
介護業界といえば介護職(ヘルパー)や介護支援専門員(ケアマネジャー)などが思い浮かぶのではないでしょうか。それ以外にも、「介護事務」という仕事があります。
介護事務は介護業界専門の事務職ですが、その仕事内容は一般的な事務職とは大きく異なります。介護業界の需要は今後も高まると見られているため、介護事務を目指そうと考えている方もいることでしょう。
ここでは、介護事務に就くためにおすすめの講座や資格などについてご紹介します。これから介護事務の勉強をしたい方は、自分に合った学校や講座を見つける参考にしてみてくださいね。
介護事務を通学で学びたい! おすすめの資格と受講・学習できる学校を紹介
介護事務の主な仕事は「レセプト作成」です。介護事務におけるレセプト作成とは、「介護報酬明細書」のことを指し、提供した介護サービスから発生する「介護給付費」を計算して介護報酬明細書を作成し、利用者様へ請求する業務です。そのため、介護保険制度をよく理解しておく必要があります。
このように専門性の高い介護事務ですが、実は介護事務の仕事をするために必須の資格はありません。ただし、関連資格を取得していると知識が身につきますし、就職でも有効にはたらきます。
ここでは介護事務におすすめの資格について、通学で学べる取得方法の一例についてご紹介します。
日本医療教育財団|ケアクラーク
ケアクラークの「ケア」は介護、「クラーク」は事務職を意味しており、一般財団法人 日本医療教育財団が開催する介護に関する事務資格の名称です。ここでは、このケアクラークという資格について解説します。
ケアクラークとは、介護事務に関する知識や技能だけでなく、コミュニケ―ションや高齢者・障害者の方の心理、基本的な介護技術や医学などを身につけていることを証明する資格です。
正式には「ケアクラーク技能認定試験(ケアクラーク)」と呼ばれ、介護保険制度が施行される前の1998年度から、介護事務職の養成を促進するために実施が始まりました。
介護に関する事務や、窓口業務・介護報酬請求事務(レセプト作成)に関する職業能力を評価の対象とし、合格すると「ケア クラーク」の称号を与えられます。
受験資格は年齢や学歴などを問わず、年3回(5月・9月・1月)に在宅試験でおこなわれます。
出典元:日本医療教育財団 ケアクラーク
ニチイ|介護事務講座(通学コース)
ニチイの介護事務講座は、現場の即戦力となる人材を養成するプログラムです。介護報酬請求に加えて福祉制度や利用者様への対応、ケアマネジャーへのサポートなど、介護の知識がない方でも実務に必要な内容を学ぶことができます。
通学での受講期間の目安は1.5カ月と短期間であるうえに、クラスは午前・午後・夜間だけでなく、土日だけの全日クラスなどもあり、自分の都合に合わせたスケジュールで受講することが可能です。
出典元:ニチイ 介護事務講座
日本医療事務協会|介護報酬請求事務技能検定試験
介護事務におすすめの資格に、日本医療事務協会の実施する「介護報酬請求事務技能検定試験」があります。この試験はレセプト作成に重点をおいた試験であり、業界認知度が比較的高い資格です。
介護報酬業務をおこなうための知識とスキルを身につけられるため、介護事務所などにおいて活躍できるようになります。
試験は偶数月の第3日曜日に開催され、介護報酬請求事務に必要な知識や技能について審査するために学科と実技がおこなわれます。実技の出題は居宅サービスと施設サービスの介護給付費明細書の作成、筆記は介護保険制度や介護報酬などです。
受験資格に条件があり、日本医療事務協会が認定する介護事務講座を終了している方、受験申請のあった高校・専門学校・短期大学、大学等、受験申請のあった一般受験申込み者の方に限ります。
日本医療事務協会|介護事務講座(通学コース)
日本医療事務協会の介護事務講座(通学コース)は、現場で活かせる介護事務に関する専門的な知識や技能を、3日間で身につけることのできる講座です。授業は実習を中心としており、請求事務のさまざまなケースを具体的に学ぶことで実践的な能力を身につけることができます。
通学コースでは、1日6時間の授業を3日間受けます。参加できない日があった場合は、他のクラスへ振り替えて受講することも可能です。講座を修了すると、介護報酬請求事務技能検定試験を受験できます。
出典元:日本医療事務協会 介護事務講座
なお、同系列の三幸福祉カレッジにも「介護事務講座(通学コース)」があり、同様の内容で開催されています。三幸福祉カレッジでは介護職員初任者研修の講座もあり、セット料金でお得に受講することができます。就活の幅を広げたい方は両方受講するのがおすすめです。
技能認定振興協会|介護事務管理士
「介護事務管理士」は、ヘルパーステーションやデイサービスセンターなど介護サービスをおこなう事務所でレセプト作成などの介護事務をおこない、時にはケアマネジャーの仕事を支援するのが仕事です。
ケアマネジャーの仕事は利用者の方のケアプランを作成することですから、その内容をしっかり理解したうえで、介護報酬を正しく計算しなければなりません。介護事務管理士は、このふたつのスキルを身に着けられる資格です。
介護事務管理士の試験では、学科と実技がおこなわれます。学科はマークシート形式で放棄や介護請求事務の知識問題、実技はレセプト点検とレセプト作成です。
受験資格は特になく、誰でも受けることが可能です。試験は年6回、奇数月の第4土曜日に実施されます。
出典元:技能認定振興協会 介護事務管理士
読売理工医療福祉専門学校|介護福祉学科
読売理工医療福祉専門学校の介護福祉学科は、介護福祉士やケアマネジャーなどを目指せる学科です。 2年制の昼間のコースで、卒業すると介護福祉士の国家資格を取得することができます。
介護に関する知識・スキルをしっかり学ぶことができるため、在学中に介護事務管理士の資格を取得することも可能です。
自分に合った学校・講座はどう選ぶ? おすすめの選び方を紹介
介護事務を通学で学ぶには、自分の目的やライフスタイルに合った学校や講座を選びたいものです。ここでは、どのような点に注目して講座を選べばよいかをご紹介します。
1. 学ぶ期間
介護事務の仕事は資格がなくても始めることが可能です。そのため、できるだけ早く介護事務に就きたい場合は、短期間で介護事務に関することだけ学びたいでしょう。介護事務に特化した講座であれば、数日間でも実務に必要な知識・スキルを身に着けることができます。
ただし、介護に関する知識が全くないので、時間がかかっても介護事務だけでなく介護に関する全般的な知識や技術をしっかり身につけたい、という場合は、専門学校などの養成施設で年単位の時間をかけて学ぶのもおすすめです。
2. 学校・スクールまでの距離
短期間なら少しくらい遠くても通えないことはありませんが、月や年単位で通うこと場合は、できれば自宅から近い場所に校舎のあるところを選ぶのがおすすめです。勤務先から通う方は、乗り換え方法や時間も確認しておきましょう。
3. 受講料・授業料
資格を取得するまでにかかる費用も検討しなければなりません。介護業務にたずさわる人材育成のため、自治体などが修学資金の援助をしていることもあります。援助を受けられると費用を抑えられるので、お住いの自治体や職場などで支援制度があるかどうか確認してみましょう。
4. 受験や就職のサポート・目指す資格の合格率
合格率が高くて、就職のサポートも手厚いところがを探してみるのもおすすめです。
学校やスクールのホームページなどで、受験や就職のサポート体制が用意されているかどうかをチェックしましょう。試験対策講座や模擬試験、就職相談などを受けられる場合があります。
また、目指す資格の合格率などが掲載されていることもあり、合格率が高い講座であれば専門の講師などがしっかり教えてくれる講座といえるでしょう。
まずは気になる学校やスクールのサイトをチェック! 資料を請求してみよう
介護事務を通学で学ぶためには、自分に合った学校やスクールを見つけることが大切です。学ぶ期間や学校までの距離、かかる費用や受験や就職のサポートの程度などをチェックしながら、自分が希望する資格や学習内容に合ったところを選びましょう。まずは気になる学校やスクールのサイトをチェックして、資料を請求してみてください。