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学び・キャリア 2019-12-28

グループホームで正社員として働くために必要なこと・転職のポイントと留意点

福祉の仕事は人々が幸せで快適な生活を送るための手助けをするサービス業です。福祉の仕事に携わるには様々な可能性があり、活躍の場がありますが、どこでどのような仕事をしようかと考えたときに、施設を選ぶのは重要な選択の一つです。

ここではグループホームで正社員として働く方法、転職のポイント、留意点について説明します。
グループホームとは認知症の高齢者が家庭的な環境の中で生活を送る地域密着型サービスの介護施設です。

グループホームとはどんな施設?

高齢者の介護施設として一般的に知られている施設が介護付有料老人ホームです。こちらは様々な介護の必要がある高齢者が比較的大人数入居している施設であるのに対し、認知症高齢者に特化した小規模の介護施設がグループホームです。

グループホームは入居者5~9人を単位(ユニット)として共同生活を行いながら、認知症高齢者の自立を支援し、残された能力を最大限に引き出して認知症症状の進行を遅らせることを目的としています。したがって、落ち着いた家庭的な環境の中で、食事の支度や掃除、洗濯などの日常生活を、スタッフのサポートを受けながら入居者がみずから行います。

「認知症高齢者グループホーム」「認知症対応型共同生活介護」ともいい、地域密着型のサービスであるため、住民票が同じ地域にあることが入居の条件となります。自立支援が目的のため、身体症状が悪化し医療ケアが必要となったときには、ほとんどのグループホームでは対応するスタッフや設備がなく、退去の必要があります。

グループホームで働くためには?

グループホームで働くには未資格・未経験でも可能です。しかし、専門職として需要が高まる中、正社員として就業したい場合は福祉系資格を早めにとっておいたほうが良いでしょう。

介護職に就きたい場合は、すでに社会人であるか、福祉系大学卒ではない人は介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)を最初に受講しておくのがおすすめです。2013年に新設され、介護職員の正社員求人募集要項でも必須とされることが多い研修制度です。実務経験が不要で、土日や夜間に開講されることもあり、比較的すぐに受講しやすい研修です。受講期間は全日制の通学講座で約1カ月です。

正社員として専門性を持って仕事することを考えたときには、国家資格である介護福祉士をめざすのが近道です。
働きながらさらに上の介護職員実務者研修を受講し、3年の実務経験で受験資格を取得できます。また、資格以外ではグループホームは少人数での生活になるため、利用者との距離が近く、利用者の身になって考えることができる人生経験やコミュニケーションを円滑にとれる人柄も重要な要素の一つです。

グループホームに求められる人材とは?

グループホームは認知症高齢者の入居者を少人数の職員でサポートする施設です。そのため、一人一人の職員が様々な介護業務を行うことが必要となってきます。そして、入居者との距離も近くなるため、それぞれの入居者の意見や要望を聞き取る、コミュニケーション能力も必要です。幅広い業務が経験できる分、介護の専門職としてのスキルアップにもつながります。

グループホームの入居者は日常生活のすべてに介護が必要ではなく、認知症は患いつつも身体は動かせる方がほとんどです。介護職員は入居者の方が「自分でできること」を見極め、自立した生活を送れるように支援することが大事です。

支援するためには、入居者のできること、できないことを知る観察力、そしてその方に必要な支援とは何かを考えられる想像力が欠かせません。そのための専門知識を磨き、介護の専門家として向上心をもって仕事をする人材が、これからのグループホームでは正社員として求められることでしょう。

介護の現場では、女性職員が多く、パートタイムなど非正規職員として勤務する方が多いのが現状です。しかし、高齢者が増加しつづけ、介護施設の需要が高まる中、介護職は社会に必要な専門性の高い職業です。正社員として長期に安定的に仕事をすることは、介護職員としての専門性を高め、さらに国家資格を取得し専門職としての地位を高めることにつながります。

グループホームの介護スタッフの仕事範囲

他の介護と比較し、グループホームの仕事内容の大きな特長は、入所されている高齢者の方々と日常の生活を共有しながら支援することです。家庭的な雰囲気を重んじ、日々の生活に必要な家事(調理、洗濯、掃除など)は、入所者と介護スタッフが一緒に行うのが基本。

そのため介護スタッフの仕事は、調理をはじめとする家事は必須のうえ、食事、掃除、更衣、排泄、入浴の介助など、介護業務全般が付加されます。とはいえ、特別養護老人ホームのような身体介護の負担は少なく、転職をお考えの方は増えています。他の施設との差異として体力的に楽だともいわれてます。

実際、グループホームは利用者の出入りがそれほど頻繁でないため、同一の入所者とのコミュニケーションや信頼関係が築きやすくなります。施設ごとに入所者の方々の認知レベルは施設ごとに変わってくるため、一概にはいえませんが、一人一人に心のこもった介護やお世話ができる点が、強みであり大きなやりがいにつながります。

グループホームの就業シフトと転職条件

 

家事や介助以外では、介護スタッフは入所高齢者の方々と散歩や買い物、レクリエーションなどをして一日を過ごします。就業シフトは日勤、夜勤を含む3~5交替での勤務が一般的。夜間(午後6時~10時)および深夜(午後10時~午前6時)の時間帯は、入所者の人数に関わらず、宿直以外に常時一人以上を配置しなければなりません。

つまり勤務形態には夜勤がある点を留意のうえ、施設によっては夜勤兼夕食や朝食の調理も重なることがあります。
一方、グループホームへの転職はおおむね無資格、未経験者でも就職可能で受け入れられています。

ケアマネジャー(介護支援専門員)の資格を持っていると優遇されます。2006年度からケアマネジャーは施設に必ず一名必要となったため、需要が高くなっているのです。ケアマネジャーの資格を所有していると、家事や介助だけにとどまらず、計画作成担当者として、入所高齢者の方々のケアプランを管理することができます。

グループホームへの転職の注意点および留意点

グループホームは入所高齢者の特性によって、介護スタッフの仕事負担が大きく変わってきます。
重度の認知症による帰宅願望や、日常生活における拒否行動が過度になればなるほど、介護スタッフは精神的にも肉体的にも辛抱強さが求められます。

一般的にグループホームの定員は「ユニット」という単位で表されます。1ユニットは9人となっており、多くの施設で定員は2ユニット、すなわち18人となっています。入所者に対して職員が少ないため、スタッフは少人数で仕事をこなしていかなくてはなりません。つねにチームワークを意識し、臨機応変な対応を求められる点を留意ください。

認知症の方が入所する施設という点は、全グループホーム共通です。しかしどのような入所者が多いかは事業者により異なります。自立している方が多い施設もあれば、介護重度の方が多い施設、医療サポート体制が手厚い施設などさまざまです。

同じ「グループホーム」でも、利用者によって求められるケアは大きく異なります。転職を後悔しないためにも、事前の見学や面接、あるいは横のつながりで情報収集するなど、自分が望むケア環境か否かをリサーチすることが大切です。

前述の通り、グループホームは認知症を患う方が入所する施設です。認知症は今後も高齢化社会では増え続けると予想されており、認知症ケアはますます介護に不可欠な要素となります。

グループホームへの就職や転職を考える際は、まず認知症ケアをしっかり学習する機会ととらえて、さまざまな角度から学ぶ姿勢が大切です。そのうえで家事や介助全般を仕事内容とするグループホームに取り組めば、介護に関わるスタッフとしてさらなる成長が望めるでしょう。

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