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介護・看護・リハビリ 2020-06-26

【介護レクリエーションvol.2】少人数でも実践可能! バリエーション豊富な「スポーツレク」

身体機能の維持や向上はもちろん、脳の活性化や充実感アップなど、高齢者にとってメリットがたくさんの「レクリエーション」。この企画では、介護従事者が勤務先で導入しやすいレクリエーションをポイントとともにご紹介します。今回は、少人数から大人数まで楽しめるレクリエーションをセレクト!

コインつかみどりゲーム

【対象者】視覚障害者の方以外の高齢者
【レクの目的】手先の感覚、握力、計算
【人数】2~5人
【実施に好ましい場所】ホール
【必要な道具】おもちゃのコイン(またはゼムクリップ、おはじきなど)1000枚くらいを入れた器、器(お皿などでも可)、はかり、記録用のホワイトボード、テーブル、椅子
【制限時間】30~60秒
【レクリエーションの内容】コインをつかむ動作を行うことで、手先の感覚を養い、握力アップに働きかけるレクリエーションです。

レクを始める前の準備

・テーブルと椅子を準備し、テーブルの上にコインの入った入れ物と、空の器を乗せたはかりを配置します。はかりはあらかじめ器の重さを引いて数値をゼロにしておきます。
・あらかじめコインをつかむ参加者の順番を決めておきます。

遊び方

1. 1番目の人は席に座り、片手でできるだけ多くのコインをつかんで器に移します。
2.スタッフは重さをはかり、記録しておきます。
3.2番目以降の人も同様に行います。最後の人まではかり終えたら、記録を比べ合いましょう。より多くのコインをつかめた人が勝ちになります。

進め方のコツ

・腕が上がりにくい参加者には、スタッフがコインの入った入れ物を低い位置で支えてあげましょう。
・参加者がコインを器に移したら、「何グラムですか?」と声をかけ、はかりの目盛りを参加者自身に読んでもらうように促しましょう。

水中から救い出せ!

【対象者】呼吸器に障害のない方
【レクの目的】心肺、口腔機能向上
【人数】1対1 ×3組まで
【実施に好ましい場所】ホール
【必要な道具】グラス(紙コップでも可)、ピンポン玉2個、テーブル、椅子2脚
【制限時間】1セット1分×3回
【レクリエーションの内容】ピンポン玉に息を吹きかけ、グラスのなかから救出します。「フーッ」と思い切り息を吹くので、肺活量アップに効果的です。

レクを始める前の準備

・グラスに水を入れ、ピンポン球を浮かべます。
・テーブルと椅子を準備し、テーブルの上にグラスをセットします。

遊び方

1.参加者に位置についてもらいます。スタッフの合図で、ピンポン玉をグラスから出すように息を吹きかけます。
2.先にピンポン玉をグラスから出せた人の勝ちです。
3.休憩をはさみながら3セットほど行います。最後にゆっくり深呼吸をしてゲーム終了です。

進め方のコツ

・水の量が少ないと、いくら息をふきかけてもピンポン玉はグラスから出ません。事前にスタッフが試し、水の量を調節しておきましょう。
・軟らかい紙コップを使用すると、参加者が持ったときに潰れて水があふれてしまうことがあるので、潰れにくいコップを使用するようにしましょう。
・参加者が息を吹き続けて苦しくならないよう、1セットごとに「ちょっと休みましょう」と休憩を促しましょう。

どちらも少人数から楽しめる、実践しやすいゲームです。利用者さんの体調を考慮しながら、是非取り入れてみて下さいね!

イラスト:SMILES FACTORY
文:小沼奈央(レ・キャトル)

教えてくれたのは…

大野 孝徳さん

合同会社A-assist代表、介護福祉士、介護予防指導士、レクリエーション・インストラクター。学生時代は子ども会集団指導者講師として岐阜県内でレクリエーション指導に従事。そこでの経験が評価され、介護業界に入職。介護職・相談員・管理職、在宅・施設両面での介護業務と、介護現場において幅広く活躍。2016年に独立し、A-assistを設立。訪問型介護予防体操教室やレクリエーションサポート活動を展開。現在も現場に入り介護福祉士として従事する傍ら、「え~(良い)アシスト」を提供するべく全国を対象に事業を展開している。

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