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介護・看護・リハビリ 2020-01-08

介護職 日雇い・日払い・即日払い

日払いのアルバイト、パートというものがあることはご存知ですか? 一般的にはイベントスタッフやティッシュ配り、引っ越しスタッフなどで知られている日払いバイトですが、介護・福祉系でも日払いのアルバイトはあります。しかも、医師、看護師(准看護師・看護助手)の日払いバイト求人は、病院やクリニックなどの医療施設よりも介護施設の健康管理業務の方に多く存在するのです。

日払い・即日払い・日雇いの違い

日払いと言うと、「登録制で働きたい時にだけ働ける」「働いたその日に給料がもらえる」などのイメージがあるようです。しかし、「日払い」という言葉の中にその様な意味はありません。「日払い」とは単に、『給与計算をする際の締め日が1日ごと』という意味です。

例えば、月給制の場合は「20日締めの25日支払い」などのように月1回締日が存在しますが、日払いの場合は働いたその日が締日なのです。似た言葉で「即日払い」というものがありますが、これが「働いたその日にバイト代が支払われる」という意味で、「日払い」ではその日にバイト代が支払われるとは限りません。翌日や一週間後に支払われる場合もあるので気を付けましょう。実際には、勤務した日に支払われることがほとんどのようです。

また、よく似た言葉に「日雇い」があり、求人情報のサイトでは「日払い」と同義として扱われています。しかし、「日払い」は給与に関する用語で「日雇い」は雇用期間に関する言葉です。「日雇い」は雇用契約期間が1日単位であることを意味しますが、「日払い」には雇用期間の長期・短期に関連しません。そのため「日雇い」で働く場合、特にスキルを必要としない業務のため未経験OKで誰でも採用されますが、「日払い」の場合は介護職員初任者研修などの資格がある人や経験者が歓迎されます。

日払いのメリットとデメリット

日払いのケアワーカーとして働く最大のメリットと言えば、「すぐに収入を得られる」という点でしょう。そのため、手持ちのお金がギリギリの状態など、すぐにでもお金が欲しい人に人気の働き方です。

他のメリットとしては、これは働き方(シフト制・シフト勤務など)にもよりますが、「好きな時に勤務可能」というのもナイスな点です。前職を辞めて、常勤の正社員として働ける次の仕事を探しながら合間に日払いで働くこともできますし、主婦が手の空いた日だけ働くという働き方も可能です。

デメリットとしては、社会保険料金の支払いを自分でしなければならないことが大きいでしょう。また、確定申告をしなければならないところも手間です。更に、施設によりますが日払い(日雇い)の場合、交通費支給がないことも有るようです。交通費に関する社の規定有無を調べる必要がありますし、もし交通費が支給されない場合は自宅最寄り駅から近い勤務先を選ばないと作業分が無意味になってしまう恐れがあります。

募集企業のメリット&デメリット

求人を募集する企業にとって、日払いにするメリットは何かあるのでしょうか。
給与を振り込みにすると都度手数料はかかるし、あと手間はかかるしデメリットばかりのように感じますが……企業が日払いにするメリットは、「応募がたくさん来る」に尽きます。それほど日払いは求職者に人気で、求人情報に「日払い可」と載せるだけで、入社希望者が格段に増えるのです。そのため、企業としては施設をスタートさせる時、オープニングスタッフでスタッフ大募集をする時に「日払い可」を利用することがあるようです。

日払いの仕事と確定申告

日払いの仕事をしている人に付きまとうのが確定申告です。これは、派遣社員として働いている場合でも、派遣会社が年末調整を行うことはないため、自分で確定申告をする必要があります。日払いで支給されている給与から所得税が引かれているかどうかにもよりますが、所得税が引かれていない場合は、確定申告をしないと脱税になってしまいますし、既に引かれている場合は確定申告をすることにより、余計に徴収された所得税が還元されるので、どちらにしても確定申告は必要なようです。

介護にはどんな日払いの仕事がある?

介護業界で日払いの仕事を探している皆さん。苦労しているんじゃありませんか? そうなんです、当然と言えば当然なのですが、日払いの仕事は月給制の仕事に比べて格段に募集は少ないのです。しかも人気の働き方ですから、探すのも大変です。しかし、日払いの仕事数は少ないながらも募集している種類(施設・職種)は多岐に渡ります。

例えば株式会社フィルアップでは、デイサービスを筆頭に有料老人ホーム、特別養護老人ホームでも求人を募集していますし、株式会社キャリアでは、特別養護老人ホームや有料老人ホームの他、老健で求人を募集しています。その他、ホームヘルパーの募集もありますし、所持資格によっては募集職種も多岐に渡ります。食事介助、入浴介助、日勤・夜勤いろんな条件で働けますので、あなたが活躍できる場を探しましょう。

日払いの仕事の注意点

派遣で日雇いの仕事をしようとしている方、2012(平成24)年10月に施行された労働者派遣法改正により、短期派遣が原則禁止になったことはご存知ですか? 「雇用期間が30日以内での派遣は原則禁止」というものです。

原則禁止ということは当然例外もあるわけですが、その例外というものは以下の通りです。
A.60歳以上の方 B.雇用保険の適用を受けない学生 C.生業収入が年間500万円以上の方(副業として派遣労働をする場合) D.世帯収入が500万円以上、且つ、主たる生計者以外の者 これは、不安定な雇用形態である日雇い派遣を見直そう、安定的雇用を確保しようということで施行されました。日雇い派遣を考えている人は「現在の状況から日雇い派遣として働けるか」を前以って考えておきましょう。また、例外として日雇い派遣が認められている職種もありますが、介護関連はその中に含まれていません。

求人サイトで検索すると募集要項に「日払い応相談」と表示していることがあります。これは「通常は月給制ですが、希望によっては日払いもしますよ」という意味ですので、希望する場合は面接の時にその旨を伝えましょう。同じく、「紹介予定派遣」という表示も見られます。これは「派遣期間終了後に社員になる(本人と派遣先の同意の上)という働き方」のことです。

日払いの際の給与は日給の場合も時給の場合もあります。日給の場合でも時間外労働をした場合は超過分が支払われます。しかし、即日手渡しの日給の場合、支払い分を封筒に入れて準備している場合がほとんどです。その場合、超過分は封筒に入っていないわけですから、後日振り込みで支払われる場合もあります。即日手渡しで超過分が入っていない場合は、超過分をいつ、どのような形で支払われるのかを確認しておきましょう。

先にも記載しましたが、日払いの仕事は人気です。求人サイトの新着は常にチェックし、日払い可の求人をみつけたらできるだけ早く応募しましょう。すぐに応募可能期間終了になってしまいますし、募集企業は人材が充足できるとすぐに応募できなくしてしまいます。掲載期間や掲載終了予定日に関わらず、仕事番号(仕事No)をチェックしてすぐに応募することにより採用される確率が格段に上がります。

まとめ

勘違いしやすいですが、「日払い」と「即日払い」と「日雇い」は意味が違います。理解しておきましょう。

「日払い」:給与計算の締め日が働いたその日であること。
「即日払い」:働いたその日にバイト代が支払われること。
「日雇い」:雇用契約期間が1日単位であること。

日払いの場合は月給制や日給月給制と違い、すぐに給与が入るというメリットはありますが、同時にデメリットもあります。自分自身に合った働き方を探しましょう。

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