【介護レクリエーションvol.16】「牛乳パック」を使って遊ぶ!ゲームレクリエーション
現場で役立つレクリエーションのアイディアをご紹介する「介護レクリエーション」の企画。今回は「牛乳パック」を使ったレクリエーションをピックアップしました。
1本倒し
【対象者】玉を投げられる方
【レクの目的】腕の運動、協調運動、集中力・競争心の向上
【人数】2人以上
【実施に好ましい場所】ホール
【必要な道具】1ℓの牛乳パック10〜14個、お手玉10個、ハサミ、ガムテープ
【制限時間】5分〜
【レクリエーションの内容】お手玉を使って、高くつなぎ合わせた牛乳パックの塔を倒すゲームです。
レクを始める前の準備
・事前に牛乳パックの塔を作ります。Aの部分以外の注ぎ口を切り取り、Aを後ろに折り畳んで箱を作ります。これを10〜14個作りましょう。塔の一番下になる牛乳パックには、重しとしてお手玉を3〜4つ詰めておきましょう。重しとなる牛乳パックの上に、箱を4〜6個重ね、ガムテープでつなぎ合わせたら塔の完成です。
・2チームそれぞれの牛乳パックの塔を配置します。そこから2m程度離れた場所に、参加者が座る椅子を置きます。
遊び方
1. 同じ人数になるように参加者を2チームに分けます。各チームの先頭の人は位置につき、1人5個ずつお手玉を持ちます。
2. スタッフの「よーいドン」の合図が聞こえたら、お手玉を投げて牛乳パックの塔を倒します。
3. より早く塔を倒した人のいるチームの勝ちとし、両方とも倒せなかった場合は引き分けになります。スタッフは結果をホワイトボードに記録しておきましょう。
4. 2番目以降の人も1〜3を繰り返し行い、最終的に勝利数の多かったチームの勝ちとなります。
進め方のコツ
・お手玉をゴムのカラーボールに替えると、握る力や集中力がより高まります。
はさみアゲ
【対象者】自立度が高い方
【レクの目的】足の運動、体幹運動、集中力・思考力の向上
【人数】2人以上
【実施に好ましい場所】ホール
【必要な道具】牛乳パック4個、ガムテープ、参加者人数分の椅子
【制限時間】5分〜
【レクリエーションの内容】牛乳パックを足で立てるゲームです。
レクを始める前の準備
・牛乳パックのAの部分以外の注ぎ口を切り取り、Aを後ろに折り畳んだ箱を作ります。これを4個作り、2つで1つになるようにガムテープでつなぎ合わせます。
遊び方
1. 同じ人数になるように参加者を2チームに分け、一列に並んで座ってもらいます。先頭の人の足元に、事前に作った箱(2つの牛乳パックをつなぎ合わせたもの)を倒した状態で置きます。
2. 先頭の人は、スタッフの「よーいドン」の合図が聞こえたら、足を使って牛乳パックを立て、手で掴んで隣の人に渡します。
3. 受け取った人(2番目の人)は再び牛乳パックを足元に置き、2を行います。3番目以降の人も最後の人に行き渡るまで2を繰り返し行います。
4. 最後の人も足を使って牛乳パックを立て、より早く手で掴むことができたチームの勝ちとなります。
進め方のコツ
・スムーズに動作を行うことが難しい参加者には、スタッフが積極的にサポートしてあげましょう。
・ゲームの進み具合に差が出てしまったときは、スタッフが「大丈夫ですよ」「慌てないで」などと声かけを行い、場を和ませましょう。
・どちらかのチームが早く終わってしまったときは、勝敗がついた時点でゲームを終了し、再度ゲームを行いましょう。その際に前のゲームで勝ったチームは先頭の人から、負けたチームは、まだやっていない人から始めてもらうようにしましょう。
「牛乳パック」はレクリエーションの場でも大活躍するアイテムなんですね! チームで楽しみながら行えるものばかりなので、機会があったら是非実践してみてください。
イラスト:SMILES FACTORY
文:小沼奈央(レ・キャトル)
教えてくれたのは…
大野 孝徳さん
合同会社A-assist代表、介護福祉士、介護予防指導士、レクリエーション・インストラクター。学生時代は子ども会集団指導者講師として岐阜県内でレクリエーション指導に従事。そこでの経験が評価され、介護業界に入職。介護職・相談員・管理職、在宅・施設両面での介護業務と、介護現場において幅広く活躍。2016年に独立し、A-assistを設立。訪問型介護予防体操教室やレクリエーションサポート活動を展開。現在も現場に入り介護福祉士として従事する傍ら、「え~(良い)アシスト」を提供するべく全国を対象に事業を展開している。