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ヘルスケア 2020-11-28

【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事 Vol.14】ヨガインストラクター 鈴木伸枝さんが語る「ヨガインストラクターとして大切なこと」

ヘルスケア業界のさまざまな職種にフォーカスし、その道で働くプロにお仕事の魅力や経 験談を語っていただく『もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事』の企画。

今回はフリーのヨガインストラクターとして活躍する鈴木伸枝さんにフィーチャー。前回は鈴木さんがヨガの道に進んだきっかけや、フリーとしての活動を決めた理由をお聞きしました。今回は、ヨガインストラクターとして活躍するために大切なことをたっぷり語っていただきます!

日々の生活にヨガを取り入れることで自己コントロール力を高めています

―ヨガインストラクターとして鈴木さんがつねに気をつけていることはありますか?

ヨガインストラクターは自分自身の心と体をつねに整えておくことが大切になるので、私は日々の生活も「ヨガの練習の場」と意識して自己コントロール力を高めるようにしています。例えばヨガには、おへその握りこぶし一つ下にある「丹田」という部分に力を入れると、気持ちを落ち着かせることができるという教えがあります。それを知っていることで、自分が失敗やイライラしたときも取り入れることができ、気が張っている状態を緩和させられるんです。実際に私も心が動揺しそうなときにヨガを行い、感情をコントロールするようにしています。

また、私が学んでいるヨガの先生の「自分の感情が揺れているときはそれを表現しないこと」という教えをつねに意識し、冷静になってから言葉を選んで表現するようにしています。

―つねにヨガを取り入れることで多くのメリットがあるんですね!

日々の生活においてもヨガを意識しておいたほうが、自分の心が入り乱れたときの緩和効果も高まります。

実際、新型コロナウイルスによる自粛期間があったことで、私自身も生活のバランスがものすごく乱れて不安を感じたのと同時に、私と同じ境遇の人もたくさんいるのだろうなと心配になりました。そんな状況の中で発揮するヨガのセルフマネージメント力はものすごく大きいので、私にも何かできないかなと考えた結果、Instagramで毎朝6時30分からヨガの配信を始めました。すると、「朝30分ヨガを行うだけで生き方がすごく変わった」「会社で毎日イライラしていたのに自然とイライラしなくなりました」など、反響のお声をたくさんいただき、今の世の中にヨガがどれだけ必要とされているのかをひしひしと感じることができました。

会社員時代に培ったたくさんの経験が今に活かされています

―フリーランスとして活動するにあたり、これまでの経験で活きたことなどはありましたか?

養成学校では、イベントの企画やSNSの運用、数字管理など、さまざまな仕事を経験させてもらっていたので、フリーランスとなった今でも活きていることがとても多いです。

また、企業さんとお仕事をさせていただいたときに、自分のこだわりばかりをつらぬきすぎてしまうと、依頼してくれた企業さんのニーズに応えられなかったりすることがありますが、そこは会社勤めを経験したことで、相手が何を望んでいるかを理解して行動できるので良かったと思っています。

―フリーランスとして活動することのメリットとデメリットは何ですか?

フリーランスは自分で仕事を選んで、スケジュールもコントロールすることができるので、自分が本当にやりたいことができるという面ではメリットだと感じています。

反対にデメリットは、フリーランスは自分で自分を守らなければならないことに加え、仕事を得るためには自分でアクションを起こしていかなければなりません。企画・集客・発信、それに対する事務作業なども全て自分でこなさなければならないので、やるべきこともたくさんあります。

ビジネスを理解してからスタートすることが成功の秘訣

―これからヨガインストラクターを目指す人たちへのアドバイスをお願いします!

養成学校の講師としてたくさんの生徒さんを見てきた経験からお話しさせていただくと、すでに経営や企画能力を身につけている方であれば、すぐにでもフリーランスとして活動を始めても十分活躍できると思います。けれどそうでない方は、まずは経営や企画の勉強、発信力を磨く練習をするなど、ビジネスを具体的に学ぶところから始めたほうがいいと私は思います。

加えて、ヨガは技術だけでなく、伝え方の勉強をすることも大切なので、ビジネスやコミュニケーションのセミナーにも積極的に足を運んでみてもいいのではないでしょうか。

「ヨガが好き」という想いが高じて仕事にするのは、とても素敵なことですが、お客様を呼ぶためには、やるべきことをきちんとやっていかなければなりません。行動に移すことを躊躇わず、まずはトライアンドエラーを繰り返して修正をかけていくことが成功のカギになるんじゃないかと個人的には思います。実際に私も形になっていないものを「やります!」と先に告知し、そこから自分を追い込んで内容を詰めていく手法をよくとっています(笑)。

また、「自分はまだお金をいただくレベルに到達していない」と、動き出すことを悩んでいる方の声もよく耳にしますが、クオリティは経験とともに上がっていくものなので、温め続けてしまわずに、先にお金をいただくことで自分の仕事に責任を持ったほうがいいと思います。実際、目の前に仕事があれば、必然的に「やらなきゃいけない」状態に立たされるので、勉強の意欲や集中力も格段に変わってきます。

ヨガインストラクターとして大切なこと、フリーランスとして働いていくことの楽しさや大変さを気さくにお話ししてくださった鈴木さん。とても貴重なアドバイスをたくさんお聞きできました! 次回は、鈴木さんの教えているヨガにフィーチャーしてお届けします。

▽#3はこちら▽
【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事 Vol.14】ヨガインストラクター 鈴木伸枝さんの手技・技術>>

取材・文/小沼奈央(レ・キャトル)
撮影/岩田 慶(fort)

教えてくれたのは…

ヨガインストラクター 鈴木伸枝さん

プロのダブルダッチパフォーマーとして活躍後、ヨガインストラクター養成コースの講師に転身。1,000名以上のヨガインストラクターを輩出し、カリキュラムの立ち上げにも携わる。約6年間講師を勤めた後、フリーのヨガインストラクターとして活動をスタート。北参道のパーソナルヨガスタジオ『nobuestyle』で、自身で心身をベストなコンディションへと導く「自己調整力を引き出すヨガ」をレクチャー。そのほかにも日本各地で行われるヨガイベントへの出演、ヨガ専門誌を始めとするメディアの監修も務めるなど、活動は多岐に渡る。

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Instagram:@nobue.style
住所:非公開 ※ご予約時にお問い合わせください。

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