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ヘルスケア 2020-11-30

【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事 Vol.14】ヨガインストラクター 鈴木伸枝さんの手技・技術

ヘルスケア業界のさまざまな職種にフォーカスし、その道で働くプロにお仕事の魅力や経 験談を語っていただく『もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事』の企画。

ヨガインストラクター養成学校の講師を務めた後、フリーのヨガインストラクターに転身した鈴木伸枝さん。これまでは鈴木さんがこの道を目指したきっかけや、フリーで活躍していくための秘訣、これからヨガインストラクターの道を目指す人たちへのアドバイスをお届けしました。今回は、鈴木さんがレクチャーしているヨガについて詳しくご紹介します。

「自己観察力」を高めることを重視したレッスンを展開

―鈴木さんが教えるヨガのコンセプトを教えてください。

私は「自分で自分を調える」ヨガをレクチャーしています。私が生徒さんの体を調えてあげるのではなく、生徒さん自身が自分の状態を理解してコントロールできるように、体と心で「自己観察」してもらうことに重きを置いています。なので、自己観察で自分の状態を理解し、それに対してどんなアプローチをかければ改善に向かっていくのかを自分で判断してもらいながらレッスンを行っています。

―具体的にどのようにして「自己観察」を行うのでしょうか?

ポーズや呼吸法を行うごとに自分の体に合っているのかを自分自身に問いかけ、自分にぴったりのポーズや呼吸法を見つけてもらうことで自己観察力を養っていきます。

例えば、パーソナルでレクチャーをするときは、私が「今、足はどんな感じですか?」など、一つ一つの動作に対して細かく問いかけをしていきます。その問いに生徒さんが答えるためには必ず「自己観察」が必要になってくるので、これを繰り返すことで自己観察力や感覚を養っていくことができます。

自分のベストな状態を知ることができると、レッスン以外の場所でも自分で自分を調えることができるようになるので、最終的にはそこまで持っていってあげることを私の目標としています。

オンラインレッスンで幅広い層の生徒さんと出会えるように

―現在のレッスン形態を教えてください。

基本はパーソナルとオンラインの2軸で行っていますが、今は新型コロナウイルスの影響もあってオンラインでのレッスンが主軸になりつつあります。自粛期間以降、オンラインでのレッスンを本格的に行うことによって全国の皆さんと繋がることができただけでなく、小さなお子さんがいらっしゃる方など、これまで手が届かなかった層にもヨガの魅力を広めていくことができ、新たな可能性の発見をとても嬉しく感じています。

―オンラインと対面ではレッスンの仕方も変わってくるのでしょうか?

オンラインは対面よりも細かな説明と、正確な言葉選びが必要になると感じています。加えて、一定の空気で淡々とレッスンを進めてしまうと、生徒さんが飽きてしまう可能性もあるので、声にメリハリを出したり、積極的にBGMを取り入れたりして雰囲気づくりを演出した方が上手くいく傾向にあるのかなと個人的には思っています。

ただ、私が生徒さんに触れてポーズを体験していただく「アジャスト」はオンラインでは行うことができなかったり、声を出して行う「マントラ」というレッスンは、対面クラスの方が圧倒的に効果を感じられたりするので、レッスンの質としては対面クラスのほうが勝る部分は大きいと思います。ですが、オンラインによって多くの人に受けていただけるというメリットもあるので、私は今後もどちらも積極的に行っていきたいと思っています。

鈴木さんが伝授! お家でできる簡単ストレッチ

1.仰向けに寝転び、ゆっくり呼吸を行いながら、自分がどんな状態なのかを「自己観察」します。
2.ゆっくり呼吸を繰り返しながら右膝を胸に近づけて両手で抱え、お尻と足の付け根を伸ばしていきます。太ももでお腹を圧迫した状態で腹式呼吸を意識すると、内臓のマッサージ効果も期待できます。

POINT

ゆっくり呼吸を行うことが難しい方は、鼻から吸って口から細く長く息を吐き出すと、吐き切れただけ息を吸い込めるようになります。加えて、できる方は息を吐き出す際に体の中に溜まっている疲れやモヤモヤした気持ちを外に吐き出すようなイメージで行うと、リラックス効果が高まります。

3.両肩を地面につけたまま、右膝を左側に傾けます。このときに腰に痛みを感じる方は、お尻の位置を下げて腰をずらしましょう。2と同じ呼吸法で30秒〜1分間キープします。

POINT

膝よりも肩を地面につけることを意識しながら行いましょう。

OKポーズ
NGポーズ

4.お腹に力を入れながら仰向けの姿勢に戻り、体の右側と左側の違いを感じましょう。
左脚も1から同様に行います。

胸・背中・お尻が伸びるストレッチになるので「自己観察」を意識しながらお家での空き時間に是非行ってみてください!

▽#1はこちら▽
【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事 Vol.14】ヨガインストラクター 鈴木伸枝さんがこの道を目指したきっかけ>>

取材・文/小沼奈央(レ・キャトル)
撮影/岩田 慶(fort)

教えてくれたのは…

ヨガインストラクター 鈴木伸枝さん

プロのダブルダッチパフォーマーとして活躍後、ヨガインストラクター養成コースの講師に転身。1,000名以上のヨガインストラクターを輩出し、カリキュラムの立ち上げにも携わる。約6年間講師を勤めた後、フリーのヨガインストラクターとして活動をスタート。北参道のパーソナルヨガスタジオ『nobuestyle』で、自身で心身をベストなコンディションへと導く「自己調整力を引き出すヨガ」をレクチャー。そのほかにも日本各地で行われるヨガイベントへの出演、ヨガ専門誌を始めとするメディアの監修も務めるなど、活動は多岐に渡る。

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