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ヘルスケア 2021-04-20

【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事 Vol.26】スポーツアロマ・コンディショニング® センター 軽部修子さん流 トレーナーの手技・技術

ヘルスケア業界のさまざまな職種にフォーカスし、その道で働くプロにお仕事の魅力や経験談を語っていただく『もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事』の企画。

これまで、アスリートへのフィジカルトリートメントや、トレーナーの育成を行っている「スポーツアロマ・コンディショニング® センター」の軽部修子さんに、ヘルスケア業界に入ったきっかけやお仕事の魅力について聞いてきました。今回は、軽部さんが行っている「スポーツアロマ・コンディショニング®」の施術について、その流れや手技のポイントを教えていただきます。

教えてくれたのは…

スポーツアロマ・コンディショニング® センター
チーフトレーナー 軽部修子さん

一般社団法人スポーツアロマ・コンディショニング®代表理事。プロスポーツ選手を中心にケアサポートをすると共に、一般の方の健康促進のためのフィジカル・アロマテラピーを行う。各種セミナー、講演活動を通じたスポーツアロマテラピーの啓蒙、トレーナーの養成も。著書に、スピードスケート菊池彩花選手との共著『菊池彩花式 トリバランス・トレーニング』(2020年)など。

「積極的休息」をテーマに、アロマの効果で運動に適したコンディションへ

―軽部さんが行っている「スポーツアロマ・コンディショニング®」について教えてください。

アロマテラピーが持つ、香りのリラックス効果や経皮吸収による効果を、アスリートのコンディショニングトリートメントに取り入れています。運動や試合の前後に行う従来のスポーツマッサージを、アロマの効果でより手軽に、効果的に行う感じですね。適切な精油を取り入れることで、メンタル面のケア、疲労回復、体質改善などが期待でき、運動に適した身体の状態にコンディショニングしていきます。

また、スポーツをしている方の施術を行っているので「スポーツアロマ」と謳っていますが、アスリートに限らず、一般の方の施術もしています。ひざや腰に痛みを感じていらっしゃる方が多いですね。でも、本来は「痛くならない生活をするための事前ケア」が目的なので、体調管理のための定期的なメンテナンスをお願いしています。

―とくにスポーツ選手へのケアに、アロマを取り入れるメリットとは?

ただ施術を行うよりも、アロマオイルがあったほうが、筋肉に対するアプローチのプラスアルファが大きいんです。とくに、「柔らかくする」ということに関しては、アロマの効果はすごく高いと感じています。大学院での研究の結果ですが、傾向として、施術は筋硬度の変化に影響があり、精油は血流変化に影響があるので、一緒に行うことで相乗効果も期待できます。

また、香りが脳に与える効果もありますね。リラクゼーション効果のある精油でなくても、みなさんリラックスされています。とくに試合後などは興奮状態になっているので、アロマを取り入れることで、精神的な疲労やストレスを解放しやすくなります。

―スポーツ選手によく使うアロマなどはありますか?

身体面で考えると、乳酸がたまっている時はレモングラス、筋肉を柔らかくするにはローズマリー、デトックス的な効果を求める場合はジュニパーなどを、ブレンドに加えることは多いです。

―リラクゼーションとの大きな違いは何でしょうか?

技術面は、まったく違いますね。リラクゼーションでのアロマトリートメントの場合、相手の身体を動かしてはいけないんですけど、うちは身体の状態によって深層部の筋肉にアプローチすることもあるので、身体が動くくらいしっかり施術することもあります。アロマ業界的には、禁忌とされていたりしますけどね。

―施術の主な流れを教えてください。

まずは足湯をしながらカウンセリングをします。精油選びもこのタイミングです。身体の状態を伺って、不調などトラブルがあれば、それに対応していきます。

その後、施術に入ります。施術は脚から頭まで全身行いますが、内容はお客様に合わせて変わりますね。長時間の施術になるので、施術後はお茶とちょっとしたお菓子をお出しして終了です。

施術のポイント1:手袋の着用

手袋をする理由として、ひとつは感染症の予防、もうひとつは施術者を精油の使い過ぎから守るためです。このグローブは、自転車競技用ジャージの素材を使用した特注品です。吸汗速乾素材なので、手のひらに汗をかいたりオイルを使っても、滑らずにしっかり筋肉をつかむことができます。

あと、アスリートですと、股関節や恥骨の施術をすることもあるので、そういう時でも、手袋をしていたほうがお互いに安心感がありますよね。

施術のポイント2:面圧で筋肉をしっかり動かす

「スポーツアロマ・コンディショニング®」の場合、一般的なアロマトリートメントよりもしっかりめのアプローチになります。筋肉をしっかりとらえて動かしたり、筋肉と骨をはがすようなアプローチも多いです。

その分、一番気をつけているのは、鋭角的な触り方をしないこと。とくに硬直している筋肉に対して拇指圧だけを強めると、オイルがある分、深く入ってしまうので、筋肉を傷める可能性があるんです。

なので、アプローチの際は、基本的には面圧で触っていきます。腕の側面を使って、大きい範囲で圧をかけていくことも多いですね。硬くなった筋肉に面でグーッと圧をかけて、ゆるんできたら、もう一歩深くアプローチします。

施術のポイント3:上半身や首もアプローチ

アプローチする部分は、筋肉や骨はもちろん、経絡やリンパなども考えて決めています。通常のアロマトリートメントでは触ってはいけないと言われている膝窩なども、必要があればしっかりアプローチしますね。

アスリートの場合、脚はもちろん大切なんですが、私は上半身も重視しています。とくに肩甲骨は、肩につながる筋肉があるので、しっかりアプローチすると肩こりにも効果的です。

また、お客様には自転車選手が多いので、落車などでムチウチをしていることがあります。なので、首の施術も多いですね。けっこうギリギリを攻めますが、これもオイルがあるからできる施術です。しっかり筋肉をとらえて、流していきます。

―施術のタイミングや頻度は?

アスリートの場合は、試合の前が好きな方もいれば、試合後が好きな方もいるので、そういったタイミングに合わせて。一般の方ですと、月に1・2回ほど、体調管理のために定期的なメンテナンスに来ていただくのをオススメしています。

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軽部さんが、自らの経験と実績から技術を作り上げていった「スポーツアロマ・コンディショニング®」。施術のなかで、どんどん筋肉が柔らかくなっていくのが見てわかり、とても気持ちがよさそうでした。スポーツ選手にも人気の高い施術、ぜひ体感してみてください!

▽#1はこちら▽
【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事 Vol.26】スポーツアロマ・コンディショニング® センター 軽部修子さんがトレーナーになったきっかけとは>>

取材・文/山本二季
撮影/高嶋佳代

Infomation

スポーツアロマ・コンディショニング® センター

住所:東京都港区南青山4-20-4 ホリアージュ南青山201
TEL:03-6434-0102

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