訪問介護のヘルパーさんの悩みとは? 悩みを抱えたときの対処方法を紹介!
在宅で暮らす本人や家族の負担を軽減するには、ヘルパーは必要不可欠な存在です。しかし、訪問介護は悩みを抱えやすい仕事でもあります。
ここでは、訪問看護を担当するヘルパーさんたちが抱えている悩みをいくつかご紹介するので、同じような悩みを抱えている方はぜひ参考にしてみてください。
こんなときはどうする? 訪問介護のヘルパーさんが抱えやすい問題とは
訪問介護のヘルパーの方は、基本的にひとりで利用者のご自宅に訪問し、介護の仕事をおこないます。そのため、困ったことがあってもまわりに相談ができず、悩みを抱えてしまいがちです。
そこで今回は、ヘルパーさんたちが抱えている悩みをまとめてみました。どんなことで悩み、どう対処すればよいのかを確認しておきましょう。
1. 利用者さんに関する悩み
訪問介護の仕事は、利用者がつねに生活している場所でおこなわれます。そのため、提供サービス以外のことをお願いされたり、うまく利用者と関係を築くことができなかったりすることもあるでしょう。
その結果、利用者とのトラブルに発展する可能性もあるようです。ここでは利用者に関する悩みと、その対策についてご紹介します。
提供サービスの範囲外の仕事を頼まれたときは|きっぱりと断る・上司に相談する
訪問介護の仕事をしていると、誰しも一度は提供サービス外の仕事のお願いや相談を持ちかけられた経験があるのではないでしょうか。説明し、お断りしてもなかなか理解されない、引き下がってくれない場合もあるでしょう。
そんな場合でも、請け負う必要はありません。きっぱりとお断りしても引き下がらない場合には、サービス提供責任者などの上司に相談するのがおすすめです。
利用者さんとの関係がうまくいかないとき|共通点を探す・ていねいな対応を続ける
利用者と、なかなか関係が築けないという場合もあるでしょう。ときには「別の人に代わってほしい」などという言葉をいわれた方も、いらっしゃるかもしれません。もし、利用者とうまく関係が築けず悩んでいるのであれば、まずは利用者がどんな方なのか、相手のことをよく知ろうとすることが大事です。
利用者のことがわかってきたら、共通点を探し、そこから話を膨らませたり、関係を作っていったりしてみましょう。引き続きていねいに話すことは忘れないようにしてください。
困った行動への対応がわからないときは|毅然と対応する・上司に報告する
利用者からセクハラや暴言など、度を超えた態度をとられることがあったときには、毅然と対応することが大切です。また、度を超えた行動があったことを上司へ報告し、対応してもらいましょう。
セクハラや暴言以外にも、利用者から困った行動をとられることがあります。このような場合でも、ひとりで悩まずに上司に相談するようにしましょう。
2. 仕事に関する悩み
訪問介護のヘルパーは、利用者との人間関係だけでなく、仕事そのものについても悩みを抱えることがあります。自分の体への負担や給与について、利用者へのサービスの方針など、抱える悩みはさまざまです。ここでは、仕事に関する悩みと、その対処法をご紹介します。
1人で介護をこなすのが不安なときは|同行訪問をお願いする
いくら一人前になったからといって、訪問介護は必ずしもひとりでおこなわなければならないというものではありません。ときには、ひとりで介護がむずかしい場合や不安な場合もあるでしょう。そんなときは、サービス提供責任者に相談し、同行訪問をしてもらうようにします。
高度な介護が必要で、介護に自信がない、自分ひとりではむずかしい場合には、訪問先を変更してもらうなどの調整をしてもらうか、上司に相談するのもよいでしょう。
ほかのヘルパーさんと方針が合わないときは|方向性の統一を心がける
訪問介護は、ひとりの利用者を多くのヘルパーと協力して担当しています。そのため、利用者の対応をめぐって、ほかのヘルパーとの方針が合わないこともあるでしょう。
そんなときは自分で判断せず、いったん事業所へ持ち帰って検討することが大切です。事業所で話し合って方向性を決め、統一するようにしましょう。
移動量が多すぎてつらいときは|移動量の少ないルートへ変更してもらう
訪問介護をおこなうためには、利用者の自宅まで出向く必要があります。ヘルパーさんたちにとっては、このときの移動にかかる時間がかなりの負担になっているようです。移動距離が短い場合はよいですが、なかには移動だけで1時間ほどかかる場合もあります。
自分の体の状態や訪問先から次の訪問先までの距離によっては、移動量が多すぎてつらくなる場合もあるでしょう。そんなときは相談して調整してもらい、移動量の少ないルートへの変更や集合住宅の担当にしてもらうのがおすすめです。できるだけ、移動量を減らしてもらうようにしましょう。
仕事量の割に給料が少なく感じるときは|担当件数・業務内容をチェック
訪問介護の仕事は、基本的に利用者の自宅で介護サービスを提供している時間にお給料が発生するものです。そのため、業務内容のわりにお給料が安いと感じる方も多くいらっしゃるでしょう。つまり、移動時間は労働とみなされないため、お給料は発生しません。
利用者のご自宅間を効率よく移動できない場合は、拘束時間は長いのに給料は増えないといった悩みを抱えてしまうことになります。こんなときは仕事量や内容を見直し、担当案件の量はどうか、生活援助は多くないかなどもチェックして調整してもらいましょう。もし、現在パートなのであれば、正社員に変わるのもおすすめです。
職場での人間関係に問題があるときは|上司に相談・適度な距離感を
職場の人間関係に困ることは、利用者の自宅に出向いている時間が長いヘルパーでもおこります。もしも、職場の人間関係に困ったなら、迷わず上司に相談するようにしましょう。また、職場の方とは適度な距離感を心がけ、悪口に参加しないなど、自分でも対応に気をつけることが大切です。
それでも問題が解決しない、どうしても一緒に働くことがむずかしい場合は、転職を検討してみるのもよいかもしれません。
ホームヘルパーさんが転職で成功するために必要なこととは?
ヘルパーの方が転職を検討するとなった場合、転職に成功するには、なにが必要なのでしょうか。ここでは、ヘルパーの方が転職を成功させるために必要なことをご紹介します。
1. 就業規則をチェックしよう|職場にはいつ伝える?
転職をする場合、まずは退職する旨をいつまでに伝えなければならないかの確認が必要です。職場によって時期は異なりますので、まずは自分の職場の就業規則をチェックして、自分の職場の伝達日を把握しておきましょう。
また、伝達日は決まっていたとしても、退職の際には職場や利用者に迷惑がかからないよう配慮し、早めに伝えるようにしてください。
2. 転職先の情報を収集しよう|希望に合うかをチェック
退職を伝えるために必要な期間を調べたあとは、転職先を探します。自分の希望条件を書き出し、その条件に合った職場を探していきましょう。距離、給与、福利厚生など、条件としてあげられるものはこまかく決めておくとよいかもしれません。
転職サイトなども活用するのもおすすめです。希望の職場が自分の退職が可能な時期に募集をしているのかも確認しておきましょう。
3. 転職活動中もスキルを磨く|資格取得もおすすめ
介護の業界はどこも人手不足の状況です。そのため、転職はさほどむずかしくはありません。経験を活かして転職活動をおこなうことで、意外によい結果になることもあります。
それでも転職が不安という方は、転職活動中にもスキルを磨いてみてみるのがおすすめです。スキルを磨くことでより転職が有利になりますので、資格取得もあわせて検討してみましょう。
介護福祉士実務者研修
おすすめの資格のひとつとして、介護福祉士を目指せる資格でもある「介護福祉士実務者研修」という資格があります。これは介護サービスの実践的な知識と技術の習得を目指している資格で、介護に関するスキルを磨くことが可能です。
介護福祉士実務者研修とはどんな資格なの? おすすめの講座を紹介!
事業所・施設からの求人は多い? ホームヘルパーの需要をチェック
ホームヘルパーは万年人手不足なだけではなく、高齢社会の日本にとってその存在は欠かせません。そのため、需要も高く、転職はしやすい傾向にあります。転職するまでは不安なこともあるかもしれませんが、現状に不満があるようでしたら、勇気を出して行動してみましょう。
悩みに合わせた対処方法で状況を切り抜けよう!
訪問介護のヘルパーはひとりで仕事をすることのほうが多いため、その悩みを相談できない、または解決ができないまま、悩みを抱えてしまうケースが少なくありません。悩みを抱えやすい、相談しにくい仕事だからといってひとりでは悩まずに、まずは上司に相談してみるのもよいでしょう。
上司に相談しにくいときは、信頼できる仕事仲間やスタッフでも構いません。ひとりで我慢してしまわないで、誰かの協力を得て、積極的に解決の方法をみつけていきましょう。