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特集・コラム 2024-06-03

医療事務は受付だけじゃない!3つの仕事内容や平均収入、働くメリットを紹介

病院やクリニックなどの医療機関で窓口対応や会計作業、各種の書類手続きなどをおこなう医療事務ですが、サービスの利用者の立場からは見えない業務もたくさんあります。

医療事務として働くことに興味関心がある方にとっては、医療事務が具体的にどのような業務をこなしているのかが気になる方も多いのではないでしょうか。

本記事を読むことで、受付業務だけじゃない医療事務の具体的な仕事内容や平均年収、1日の仕事の流れ、働くメリット、医療事務に向いている人の特徴について理解できます。

医療事務の業務を把握して、就職・転職に向けて備えたい方は参考にしてみてださい。

医療事務の具体的な3つの仕事内容


医療事務の業務には主に受付・会計、レセプトの作成、クラーク業務などがあります。働くのに取得が必須の資格はありませんが、業務範囲が広いため、さまざまな知識が求められます。

医療事務の仕事内容を知って、自分が働くイメージをもってみましょう。

利用者の受付・会計業務

医療事務のメイン業務といえば、患者の窓口対応と診療後の医療費の計算です。まず来院した患者から診察カードをもらい、問診票に体温や体調について書いてもらいます。新規で来院された利用者に診察券を発行する業務も含まれます。

診察カードや問診票をもとに、カルテに氏名・住所・保険証番号などの個人情報を記入するのも、医療事務の仕事の一部です。医師のスムーズな問診をサポートします。

レセプト(診療報酬明細書)業務

医療事務はレセプト(診療報酬明細書)も作成します。日本は国民皆保険制度を実施している国で、医療費の一部が利用者負担、残りが健康保険組合の負担になる決まりです。医療事務はこれらの医療費を計算して窓口では患者に対する医療費を請求し、残りを健康保険組合に請求するためにレセプトを作成、審査機関に提出しなければなりません。

レセプトの内容によって医療機関が健康保険組合から支給される金額が決まるので、医療費計算や記載内容の正確性、多くの患者に対応するための迅速性も求められます。

クラーク(診断書作成などの事務)業務

クラーク業務は病院やクリニックにおける各種の事務業務をさします。規模が大きい医療機関では、クラーク業務も求められることが多いです。具体的には以下のとおりです。

・患者の入退院の手続き
・患者のカルテの整理
・利用者に対して施設を案内
・レントゲンのデータ整理
・入院食に関する伝票管理
・入院や手術にかかる費用の説明

このように、医療機関において患者と医療スタッフをつなげて、円滑な医療サービスの提供をサポートする役割を担っています。

医療事務の平均年収・月収


医療事務は幅広い業務に対応する事務職です。働く場所や年齢、雇用形態などの要素によって平均給与は大きく上下します。最新の平均給与のデータについて紹介します。

【年齢別・都道府県別】医療事務の年収

厚生労働省のデータによれば、医療事務の平均年収は437万4,000円です。また、年齢別の平均年収と都道府県別の平均年収を見ると、次のようなデータがでています。

年齢層 平均年収
〜19歳 228万3,900円
20〜24歳 293万3,400円
25〜29歳 361万3,200円
30〜34歳 399万9,700円
35〜39歳 445万5,100円
40〜44歳 449万8,000円
45〜49歳 479万7,600円
50〜54歳 514万7,600円
55〜60歳 521万800円

 

都道府県 平均年収
北海道 402万2,000円
宮城県 465万3,000円
東京都 513万9,000円
神奈川県 438万7,000円
大阪府 446万9,000円
京都府 463万4,000円
広島県 403万
福岡県 378万8,000円
沖縄県 340万4,000円

55〜60歳の年齢で、東京都で勤務する医療事務の平均年収が最も高くなっています。また、60歳以降の医療事務の平均年収は下がっていくのが一般的です。

引用元

職業情報提供サイト jobtag:医療事務

【都道府県別】医療事務の月収

同データによれば、医療事務の求人金額(月額)の平均は20万5,000円です。都道府県別の求人金額(月額)の幅は以下のようになっています。

都道府県 求人金額(月額)の幅
北海道 17万3,000円〜21万6,000円
宮城県 17万4,000円〜21万4,000円
東京都 21万1,000円〜27万2,000円
神奈川県 20万2,000円〜25万円
大阪府 19万6,000円〜24万6,000円
京都府 19万円〜23万3,000円
広島県 17万9,000円〜22万1,000円
福岡県 17万7,000円〜21万6,000円
沖縄県 16万4,000円〜20万円

大都市圏の方が求人金額が多い傾向があり、地方都市の方が低い傾向にあります。

他職種と比較したときの医療事務の年収・月収

他の医療・福祉業界の職種と比較した際の年収・月収の違いは次のとおりです。

職種 年収 求人金額(月額)
医療事務・診療情報管理士 437万4,000円 20万5,000円
保健師 481万3,000円 25万1,000円
看護師 508万1,000円 23万3,000円
理学療法士(作業療法士) 430万7,000円 26万2,000円
栄養士 379万1,000円 21万5,000円
はり師・きゅう師 443万3,000円 25万7,000円

保健師や看護師、はり師・きゅう師よりも平均収入が低いですが、理学療法士並びに作業療法士、栄養士などと比べると平均年収が高くなっています。

引用元

職業情報提供サイト jobtag:診療情報管理士

職業情報提供サイト jobtag:保健

職業情報提供サイト jobtag:看護師

職業情報提供サイト jobtag:理学療法士

職業情報提供サイト jobtag:栄養士

職業情報提供サイト jobtag:はり師・きゅう師

医療事務の1日の仕事の流れ

医療事務の大まかな仕事の流れは次のとおりです。

・始業前(8:00〜8:30):受付や待合室の清掃
・午前の診療(8:30〜12:00):患者の受付やレセプト業務など
・昼休み(12:30〜13:30)
・午後診療の準備(13:30〜14:00):午後の診療に向けて準備
・午後の診療(14:00〜17:00):受付と会計、診療補助など
・診療終了(17:00〜18:00):レセプト作成や後片付け
・帰宅(18:00前後)

病院やクリニックの規模やその日に担当している業務によって、業務内容や終業時間は異なります。とくに月初からレセプト提出日である10日までの期間は、レセプト作成の業務で残業しなければならないケースも想定されるでしょう。

医療事務として働く3つのメリット

医療事務として働くメリットは、窓口で患者と近い距離で関われるので、患者から感謝の言葉をもらえたり、全国各地の医療機関で柔軟に働けたりする点などが挙げられます。

医療事務として働く具体的なメリットについて見ていきましょう。

1.利用者から直接感謝される

医療事務の主な業務は窓口・会計業務です。窓口で患者に対応する医療事務は、病院やクリニックの顔ともいえる立場です。丁寧に窓口対応をすることで感謝の言葉をもらえたり、笑顔を向けられたりする機会も多く、やりがいを感じられる場面も多いでしょう。

2.全国どこでも働き口を見つけやすい

医療機関は日本全国にあるので、医療事務の求人も見つかりやすいです。自宅から離れた場所にある医療機関に通勤しなければならないケースは少なく、自宅付近の住宅街にあるクリニックなどで医療事務の仕事を見つけることもできるでしょう。

また、クリニックは午前診療と午後診療の間の中休みが長い傾向にあるので、自宅が近い場合は休憩中に自宅に戻ってゆっくりする方もいるなど、働きやすいのがポイントです。

3.自分のライフスタイルに合わせて柔軟に働ける

医療事務の仕事は雇用形態も正社員や派遣社員、アルバイト、パートなどさまざまです。アルバイト・パートの雇用形態で働くなら、午前・午後の数時間だけ働いたり、週に数日だけ働いたりする働き方も実現可能で、Wワークが可能な職場もあります。

生活スタイルに合わせて柔軟に働き方を変えられるのが、医療事務の魅力です。

医療事務に向いている人の特徴

医療事務の主な業務は窓口・会計業務、レセプト業務、クラーク業務で、計算能力や事務処理能力、円滑なコミュニケーション能力がある人に向いている仕事です。

医療事務に向いている人の特徴を紹介しますので、自分が向いている人材なのか気になる方は参考にしてみてください。

1.数字に苦手意識がない人

医療事務は診療を受けた患者の医療費を計算したり、レセプトを作成したりする必要があるので、正確かつ迅速に計算できる人が望ましいです。難しい計算式を使う訳ではありませんが、基本的な計算能力があり、数字に苦手意識がない方に向いているでしょう。

2.几帳面で事務作業を淡々とこなせる人

患者の個人情報を問診票に記入し、入退院の手続きをおこなう医療事務は、情報管理を徹底し、事務手続きを淡々とこなせる方に向いています。書類管理にだらしがないと、患者や病院の機密情報が外部に漏れてしまったり、大事な書類を紛失してしまったりしてしまうかもしれません。

3.細かい気配りができる人

医療事務は細かい気配りができる人に向いているでしょう。受付時に患者の顔色や身体の様子を見て、どのような健康問題を抱えているのかを類推したり、体調不良の方に対して温かい言葉をかけてあげたりなど、相手に寄り添った対応ができる方がベストです。

コミュニケーションをとるのが好きで相手の様子に応じて適切な対応がとれる方は、医療事務として転職するための、大きなアドバンテージをもっているといえます。

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この記事では、医療事務の仕事内容や平均給与、1日の仕事の流れ、医療事務として働くメリット、医療事務に向いている人の3つの特徴について解説しました。

医療事務の業務は受付・会計業務だけでなく、レセプト作成やクラーク業務などもあり、計算能力や几帳面さに加え、コミュニケーション能力が求められる仕事です。

必須資格がなく未経験から始められ、就職先が多く、柔軟な働き方も実現できるのが魅力だといえます。

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