サービス提供責任者の変更届はどんなときに必要? 変更の申請に必要な書類とは
サービス提供責任者に変更が生じた際には、届出書を自治体へ出さなければなりません。どのような変更があるのかによって提出する書類が異なるため、どんな変更をするときに、どのような書類が必要なのか把握しておきましょう。
今回は、変更申請が必要なケースと用意する書類についてご紹介します。今後、変更が生じる可能性がある場合はぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
サービス提供責任者の変更申請はどんなときに必要なの?
サービス提供責任者の変更届が必要になるケースはいくつか存在し、以下のいずれの場合も該当します。
訪問介護・予防訪問介護相当サービス・訪問型サービスAを一体的に運営している事業所
訪問介護と予防訪問介護相当サービスのみ一体的に運営している事業所
訪問介護のみ運営している事業所・訪問介護等とは一体的に運営していない訪問型サービスAのみ運営している事業所
これらは、どんなときに必要なのかについてみていきましょう。
サービス提供責任者が変わる場合・増員する場合
サービス提供責任者が変わる場合と増員する場合は、変更届が必要になります。提出しなければならない書類は以下のとおりです。
・変更届出書
・付表1
・従業者の勤務の体制および勤務形態一覧表
・追加となるサービス提供責任者の資格証の写し
・サービス提供責任者に従事するための確認書類など
・介護職員初任者研修過程(ヘルパー2級)終了者の場合のみサービス提供責任者経歴書
・老人居宅生活支援事業変更届
サービス提供責任者を減らす場合
減らす場合にも変更届が必要な場合があります。必要な書類は次の3つです。
・変更届出書
・付表1
・従業者の勤務の体制および勤務形態一覧表
現サービス提供責任者の氏名・住所変更がある場合
現在働いているサービス提供者が、結婚などにより氏名が変わったり、引っ越しなどで住所変更があったりした場合にも手続きが必要です。用意する書類は3つあります。
・変更届出書
・付表1
・氏名の変更がわかる公的証明書(戸籍籍抄本など)
変更の申請に必要な書類とは?
申請に必要な書類をどこで入手できるのか、変更届以外にも必要なものはあるのかについて解説します。サービス提供責任者の変更以外のケースについても確認しておきましょう。
変更届の様式・形式はどこで手に入るの?|各自治体の福祉部など
変更届の様式・形式は、各自治体の福祉部などの窓口でもらうことができます。自治体によってはホームページからダウンロードすることが可能ですから、対象となる自治体のホームページをチェックしてみましょう。
変更の届出にはどんな書類が必要なの?|変更届出書・付表など
新宿区と渋谷区を例に、必要な提出書類を解説します。ご紹介する内容はあくまで一例であり、各自治体によって規定があるため、必ず各自治体へ確認するようにしてください。
新宿区|訪問型・通所型サービス事業所の場合
新宿区の訪問型サービス事業所で必要な書類は、通所型でも同じ書類が必要となります。おもな変更事項は10項目ありますが、そのうち9項目で必要なのが変更届出書と付表です。9項目は以下のとおりで、サービス提供責任者に変更がある場合も含まれています。
・事業所の名称
・事業所の所在地(移転)
・事業所の電話番号、FAX番号
・事業所の専用区画、レイアウト
・管理者の変更
・サービス提供責任者または生活援助事業責任者の変更
・訪問介護員または生活援助員の変更
・運営規程(営業日、営業時間・従業者数・通常の事業の実施地域・利用料)の変更
法人の名称(商号変更のみ)・住所・電話番号、FAX番号・代表者の住所・代表者の変更のいずれかの場合は変更届出書が必要になりますが、付表は不要です。変更届出書と付表のほかに、必要な書類を変更事項ごとにまとめます。ただし、事業所の専用区画、レイアウトの変更はほかに必要なものがないため、省略します。
・事業所の名称:運営規程
・事業所の所在地(移転):運営規程
・事業所の電話番号、FAX番号:運営規程に記載がある場合は提出
・管理者の変更: 他の資格要件が必要な職務を兼務している場合は資格証の写し、勤務形態一覧表
・サービス提供責任者または生活援助事業責任者の変更:資格証の写し( 減員のみの場合は不要)、勤務形態一覧表
・訪問介護員または生活援助員の変更:資格証の写し、勤務形態一覧表
・運営規程(営業日、営業時間・従業者数・通常の事業の実施地域・利用料)の変更:運営規程、勤務形態一覧表
・法人(名称・住所・電話番号、FAX番号・代表者の住所・代表者の変更)の変更:登記簿謄本
運営規程の従業者の変更で運営規程を提出するのは、運営規程で定めている従業者の数に変更がある場合のみです。同じく利用料に変更がある場合は 食費と日常生活費などに変更があるケースのみ提出が必要で、介護報酬に関係する費用の場合には提出する必要はありません。
法人の変更について、吸収合併や事業譲渡などは新規申請になるので注意してください。法人の電話番号、FAX番号のみの変更なら登記簿謄本は不要で、代表者の変更については介護保険法第115条の45の5第2項の規定に該当しないむねの誓約書の用意が必要になります。
渋谷区|訪問型サービス事業所の場合
渋谷区の訪問型サービス事業所で変更があった場合は、変更後10日以内に届出が必要です。変更内容ごとに準備するべき書類をまとめなければなりません。ただし、変更届出書については変更内容にかかわらず提出が求められるため、まとめからは除外します。
・事業所の名称:付表、運営規程
・事業所の所在地:付表、運営規程、平面図および写真
・事業所の電話番号、FAX番号:付表、運営規程に記載がある場合は運営規程
・事業所の平面図(専用区画、レイアウト変更):付表、平面図および写真
・管理者の指名および住所:付表、勤務形態一覧表(管理者の婚姻による氏名と住所変更のみの場合は不要)
・サービス提供責任者の指名および住所:付表、勤務形態一覧表(サービス提供責任者の婚姻による氏名と住所変更のみの場合は不要)、資格証の写し(減員のみの場合と婚姻による氏名と住所変更の場合は不要)
・運営規程(営業日、営業時間、従業者数):付表、勤務形態一覧表、運営規程(従業者数の変更については運営規程で定めている数に変更がある場合のみ)
・運営規程(通常の事業の実施地域、利用料):付表、運営規程(利用料を変更する場合は変更後の料金表のみ変更書に添付)
・加算の算定にかかわる変更:算定にかかわる体制などに関する届出書、算定にかかわる体制などの状況一覧表
・法人の名称:登記簿謄本
・法人の住所などの変更:登記簿謄本
・代表者の変更:登記簿謄本、誓約書
・代表者の住所:登記簿謄本
・登記事項証明書または条例などの変更(当該指定事業に関するものに限る):登記簿謄本
加算の算定にかかわる変更については、変更が適用される前の月の15日までに提出が求められています。渋谷区は通所型サービスの場合、サービス提供責任者に変更があっても届出は必要ありません。ただし、ほかの変更については訪問型の場合と同じく、変更から10日以内に届けを出します。
変更に必要な書類は自治体によって違う! 最新情報を必ずチェックしよう
サービス提供責任者に変更がある場合は、変更届出書のほかに付表・資格証の写し・勤務形態一覧表が必要で、変更の内容によって用意する書類には違いがあります。変更に必要な書類は自治体により異なるため、各自治体の情報を詳しくチェックしましょう。
書式はホームページでダウンロードできる場合もあるため、各自治体のホームページを確認してください。わからない場合は電話で問い合わせるのが確実です。
出典元:
千葉県 通所介護事業者の指定に係わる記載事項
新宿区 変更届出に係る提出書類一覧(訪問型サービス事業所)
渋谷区 介護予防・日常生活支援総合事業指定事業所の変更届出に係る提出書類一覧
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/assets/com/000043380.pdf
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/assets/com/000043381.pdf
新宿区 介護予防・生活支援サービス事業所の指定申請・変更届出等
渋谷区 介護予防・日常生活支援総合事業