美容室からの年賀状を出したい!年賀状のマナーを知ろう
新年のご挨拶として送る年賀状。メールやLINEでの連絡が主流になっている昨今でも、年賀状だけは毎年、親戚や友人・離れて暮らす両親などに出している、という人も多いのではないでしょうか。
そんな年賀状を美容室からお客様に送りたい、と考えたことはありませんか?しかし、美容室からお客様への年賀状は、いったい何を書けばいいのか迷ってしまいますよね。
そこで今回は、美容室からの年賀状について、送るメリットやデメリット、どんな内容を書くかについて解説していきます。
年賀状とは?
まずは、年賀状の基本について見ていきましょう。
年賀状は、新年のご挨拶に送るはがきだということはご存知だと思います。もともとは、年始にはお世話になっている方のお宅を伺い、挨拶回りをする風習がありました。しかし、時代が変わるにつれ、交際の範囲が広がり、直接挨拶をすることが難しくなるように。
そこで、日ごろのお付き合いの感謝と新年の変わらぬ付き合いをお願いするため、賀状を出すようになりました。やがて明治時代になると郵便制度が整い、気軽に手紙を送ることができるようになります。
はがきが身近なものになると年賀状をはがきで送るようになり、住んでいる距離に関係なく、はがきで年始の挨拶をする風習が広まり、現在の年賀状となりました。
美容室から年賀状は送るべき?
年賀状の基本について理解したところで、美容室からお客様へ年賀状を送るべきかどうか、メリットとデメリットを比較して検討してみましょう。
美容室から年賀状を送るメリット
まずは、美容室からお客様へ年賀状を送るメリットから見ていきましょう。
DMよりも見てもらいやすい
メリットのひとつ目として挙げられるのは、DMよりも目を通してもらいやすいことです。
年賀状はビジネスだけでなく個人でのやり取りもするため、届いた年賀状はきちんと目を通す、という人が多いです。そのため、普段はがきで送られたDMはあまり見ないで処分してしまう、というお客様でも、年賀状として送ると、普通のDMよりも目を通してもらいやすくなります。
丁寧な印象を与える
美容室に対して丁寧な印象を持ってもらえる、という効果も期待できます。
季節の挨拶を送ることで特別感が増し、「お客様一人ひとりを大切にしている店だな」と思ってもらえる可能性があります。
メールアドレスを知らない人にも送れる
美容室では、お客様の顧客データ管理をするために、住所や電話番号といった個人情報をお預かりする必要があります。個人情報のひとつにメールアドレスがありますが、お客様のなかには、美容室にはメールアドレスを教えたくないという人や、高齢でメールを日常的に使わない、使い方がわからない、という人もいます。
しかし、年賀状はメールアドレスを知らない人にも送ることができます。特に、高齢の方にとっては、メールで挨拶を送られてくるよりも年賀状のほうが馴染み深いため、前述したように目を通してもらいやすかったり、丁寧な印象を与えたりといった効果がより期待できます。
集客につながる可能性がある
美容室に来店する頻度はお客様によってまちまちのため、年末よりもずいぶん前に来店するという人ももちろんいらっしゃいます。年賀状が届くと、最後の来店から日数が経っていても、「そういえばずいぶん行っていないなあ」と店のことを思い出してもらえます。
他にも、年賀はがきにクーポンなどを添付することで、再来店につながる可能性が高くなります。
美容室から年賀状を送るデメリット
年賀状を送るメリットはたくさんありますが、デメリットも存在するのでしょうか?美容室からお客様に年賀状を送るデメリットについて見ていきましょう。
手間とコストがかかる
年賀状を送るためには、少なからず手間とコストがかかってしまうことがデメリットとして挙げられます。
年賀はがきの用意や、デザインを外注する場合はデザイン費、印刷にもコストがかかります。また、送り先を管理する手間も必要です。さらに、1枚1枚に手書きでメッセージを書くとなると、たとえ一言ずつでも相当な時間が必要になります。
美容室からの年賀状は出したほうが良い!
年賀状を出すメリットとデメリットを比較してみると、デメリットはあるものの、メリットのほうが上回ります。そのため、多少のコストや手間がかかるとしても、美容室からお客様に年賀状は出したほうが良い、と考えられます。
美容室からの年賀状、何を書けばいい?
いざ年賀状を出すと決めても、何を書けばいいのか迷ってしまいますよね。美容室からの年賀状に書く内容について、押さえておきたいポイントについて見ていきましょう。
「賀詞」は必ず書こう
年賀状には、「賀詞」が必要です。賀詞とは、新年の挨拶の言葉のことを指します。年賀状は新年の挨拶として出すものなので、賀詞は必ず書かなければいけません。
お客様へ出す年賀状に出す賀詞の例は、「謹賀新年」「恭賀新年」「謹賀新春」などがあります。
お客様は目上の方にあたるのでカジュアルすぎないように
本来なら、お客様は目上の立場にあたるので、「迎春」「賀正」といった二文字の賀詞、「寿」「賀」などの一文字の賀詞は、マナー違反となってしまいます。できるだけ、四文字の賀詞を使いましょう。
とはいえ、お客様とフレンドリーに接することをコンセプトとする店舗や、学生や若い人が主な客層である場合などは、カジュアルな方が受け入れられやすいこともあります。臨機応変に使い分けましょう。
営業目的を全面に出さない
営業目的であることを全面に押し出さないようにしましょう。再来店の促進など、売り込みが出すぎていると広告目的だと思われてしまい、逆効果になってしまう恐れがあります。
句読点を使わない
年賀状をはじめ、正式な挨拶状には句読点を使わないとされています。
もともと、毛筆文化の日本では、句読点を使いませんでした。また、お祝いに区切りを付けない、という意味もあるため、年賀状には句読点は使用しないようにしましょう。
書き間違いは訂正をしないで新しいはがきを使用する
年賀状に手書きでメッセージを書く場合、毛筆や万年筆、黒か青のボールペンを使用します。そのため、間違えてしまうと消して書き直すということができません。
書き間違えてしまっても、訂正の二重線を入れたり、修正ペンを使用したりするのはマナー違反となってしまいます。もったいないから、と間違えたはがきに修正を入れず、新しいはがきに書き直しましょう。
年賀状は挨拶とともに優秀な販促ツールになる
年賀状は、1年間お世話になったお礼と、新年の挨拶のために出すものです。年賀状を書く際には、必ず「謹賀新年」「謹賀新春」など、新年をお祝いする言葉である「賀詞」を書きましょう。
「賀詞」にはいくつか種類がありますが、お客様は基本的に目上の方という立場になるので、「寿」「賀」のような一文字や「迎春」「賀正」などの二文字の賀詞ではなく、四文字の賀詞を使用するのがマナーです。
とはいえ、お客様とフレンドリーに接するサロンであるという場合や、学生など若い世代が主な客層である場合などは、カジュアルな雰囲気の年賀状の方が受け入れられやすいこともあります。店舗のコンセプトや雰囲気に合わせて、臨機応変に書きましょう。
年賀状は、お世話になったお礼やこれからの付き合いをお願いして丁寧な印象を与えるとともに、DMよりも目を通してもらいやすい優秀な販促ツールとなります。今年は、美容室からお客様に年賀状を送ってみてはいかがでしょうか。