アートメイクを知ろう!施術方法とメリットやデメリットを紹介
メイクをしなくても、キレイにメイクをしているような顔になれると話題のアートメイク。SNSやネットでも取り上げられ、施術に関心がある人も増えています。
この記事では、アートメイクとは一体どんなものなのか、施術方法やメリット・デメリットについて紹介します。
アートメイクとは|皮膚に色素を入れる医療行為
アートメイクとは、皮膚の浅い部分に色素を入れる施術のことをいい、医療行為に該当するものです。医療針を使って、皮膚から0.2mmほどの浅い表皮に顔料を入れていきます。
メイクをしなくても、色素によってメイクをしているようなキレイな状態にできることで人気です。
アートメイクも皮膚に色素を入れるタトゥーの一種ですが、皮膚の深い部分に色素を入れることで半永久的に残るようなものとは違い、表皮部分に注入するためターンオーバーによって色が薄くなります。
個人差はありますが、早い人で約1年、平均で2~3年ほどで薄くなっていくといわれています。
アートメイクの種類や施術方法
アートメイクは、眉毛やアイライン、リップ、髪の生え際や登頂に施すヘッドライン、ほくろなどの施術ができ、好みや悩みに合わせたデザインを相談して決めます。
施術方法には次の2つの方法があります。
1.手彫り
人の手によってペンシル型の医療針で色素を入れる方法です。細部までていねいにできたり、濃さを調節できたりするため、自然な仕上がりにすることができます。
2.機械彫り
専用のマシンと医療針によって色素を入れる方法です。機械彫りで施術すると、メイクをしっかりとしているようなデザインに仕上げることができます。
また、最近の専用マシンは、手彫りと併用して素顔に合わせたデザインと組み合わせることも可能になり、さまざまな仕上がりにできるようになりました。
アートメイクをするメリット3つ
アートメイクを施すことでどういったメリットがあるのか、3つ紹介します。
メイクにかける時間を縮小できる
アートメイクの1番のメリットは、普段のメイクにかける時間を縮小できることです。すでにお伝えしたように、皮膚に色素を入れているのでメイク落としや洗顔によって色落ちすることはなく、メイクをする時間や手間を省けます。
メイクが面倒だと感じる人や忙しい人にとって、メイク時間が短く済むと助かりますよね。アートメイクをした部分はメイク直しをする場合でも、1からやり直す必要がないため、そういった面でも楽になると言えます。
ノーメイクでもメイクをしているように見える
アートメイクで色がしっかり定着すると、ノーメイクでもメイクをしているように見せることができます。
コンプレックスがある部分にアートメイクをしていると、すっぴんでも自信が持てたり、お泊りなどでメイクを落とした後もコンプレックスを気にせず過ごせたりと快適です。
すっぴんに自信がない人や、眉毛や目元、髪の生え際や唇などに悩みがある人はアートメイクでカバーするのもいいかもしれませんね。
水や汗で落ちる心配がない
アートメイクは、水や汗、メイク落としや洗顔などで落ちる心配がありません。運動で汗をかいたり、プールでメイクが崩れてしまうかも?という不安から解放されます。
また、メイクを落とさなくてはならない温泉でも、すっぴんでいることに抵抗を感じることはなくなるでしょう。
水や汗、皮脂など日常でメイクが落ちる原因となることに左右されず、スポーツやレジャーを楽しむことができて快適です。
アートメイクをするデメリットは?
アートメイクにはメリットがある一方で、デメリットもあります。その多くは施術に関することですが、デメリットについても理解しておきましょう。
1回の施術では定着せず複数回の施術が必要
アートメイクは、1回の施術では色素が定着せず、しっかりと色素を定着させるためには2~3回の施術が必要です。はじめてアートメイクをおこなう場合は、ムラができたり顔料が肌から排出されてしまいやすい傾向があります。
料金設定が2回でセットになっているクリニックが多く、まれにカウンセリングと施術日を分けているところもあるので、数回通う必要があることは覚えておきましょう。
また、1回目の施術後、ターンオーバーに合わせて1カ月ほど待ってから2回目の施術をおこなうため、定着までに時間を要します。
施術には痛みがともなうことがある
ほとんどのクリニックは、麻酔クリームを塗って施術をおこないますが、針を使って皮膚を傷つけてから顔料を注入するため、チクチクとした痛みをともなうことがあります。
人によって痛みの感じ方に差はありますが、痛みが苦手な方や、施術の途中に麻酔の効果が弱まってしまったときなどは施術者に対処してもらえるよう、しっかりと伝えることが大切です。
痛みが苦手な方には麻酔を多めにしたり、麻酔の効果が弱まってしまったら麻酔を追加するなどの対処が可能ですので、事前にきちんと伝えましょう。
かゆみや腫れ、赤みなどのダウンタイムがある
アートメイクは施術後、傷からかさぶたになり、治るまでに1~2週間のダウンタイムがあります。人によってかゆみや腫れ、赤みの出方に違いがあるため、施術後の経過には注意が必要です。
施術後は、施術部分にできるだけ触れず、清潔に保つよう心がけましょう。また、紫外線や、メイク・洗顔などによる摩擦も刺激になってしまうため、できるだけ避けるよう気をつけてください。
かゆみがある場合は患部を冷やし、保湿をすることが大切です。
一度入れてしまうと数年は消えず、簡単に消すことは難しい
アートメイクは、ターンオーバーによって月日の経過とともに薄くなっていきますが、1~3年は色素が消えずに残ります。一度色素を入れてしまうと簡単に消すことは難しく、除去したい場合はレーザーを使ったり、切除をしなければなりません。
除去するにはお金がかかりますし、クリニックによって方法が異なります。簡単には消すことができないことを踏まえて、自分の骨格や顔立ちに合ったデザインにしてもらいましょう。色素を入れてしまう前によく考え、流行だけにとらわれないほうが無難です。
使う顔料によっては、MRIを受けることができなくなる
アートメイクは、使う顔料によってはMRI検査を受けることができなくなってしまうので注意してください。顔料によっては金属物質が含まれ、MRI機器が反応してやけどや痛みが出る恐れがあります。
まずは、施術前に顔料がMRI検査は受けられるものであるかどうかを確認しておきましょう。また、MRI検査を受ける場合には、事前にアートメイクをしていることを伝えることも必要です。
施術後はほかの美容医療を受けられないこともある
施術後色素が定着するまでの約3週間は、ピーリングやボトックス、ヒアルロン酸注射などの美容医療を受けられないことがあります。
これは、色素の定着をさまたげたり、肌トラブルの危険性があるためです。ターンオーバーをうながす美容行為も、色素の定着をさまたげてしまうことがあります。
美容医療を予定している人は、どれくらいの期間控えたほうがよいのか、アートメイクの施術を受けたクリニックで確認してください。
仕上がりがイメージ通りでないこともある
アートメイクは「完璧にイメージ通りに仕上がる!」というわけではありません。カウンセリングをていねいにおこない、デッサンを描いても、仕上がりがイメージ通りでないこともあることを心に留めておいたほうがよいでしょう。
仕上がりは技術力が左右することも多いので、実績のある施術者を選ぶか、アートメイク専門のクリニックにすると安心です。
アートメイクで失敗しないために気を付けたいこと
一度色素を入れると簡単には消えないからこそ、失敗やトラブルは避けたいですよね。今度はアートメイクをするうえで、失敗しないために気を付けたいことを紹介します。
かならずクリニックでおこなう
アートメイクは、医療針を使って施術する医療行為です。かならず、医師あるいは医師の監督下で指示をもらった上で看護師の資格を持つ人が施術してくれるクリニックでおこなうようにしてください。
医師免許を持たない人がサロンでしていることもありますが、これは違法行為にあたります。そういったサロンでは、感染症や体の一部を傷つけてしまうなどのリスクが高いので、かならず医師や看護師が施術してくれるところを選びましょう。
クリニックを選ぶときも下調べをする
施術するクリニックによって、技術や仕上がりに差があるのでしっかりと下調べをおこなうことが大切です。
下調べをするときには、次のようなことをよく確認しましょう。
・料金体系
・医師や看護師がいるかどうか
・実績はどれくらいか
・カウンセリングはていねいか
・症例
・アフターケア
料金体系が相場よりも極端に安いところは、経験が浅かったり、医師や看護師ではない人が施術する違法な営業をおこなっている可能性があるので注意が必要です。
また、自分が受けたい施術と、おこなわれている症例が合うかどうかも確認しておきましょう。SNSやホームページなどを見てみると、過去におこなった症例を紹介しているクリニックも多いので参考になります。
顔料や禁止行為などの事前確認
アートメイクをする前に、使用する顔料はMRIを受けても良いものなのかどうかや、施術後の禁止行為などを事前に確認しておきましょう。アートメイクを施す場所や施術方法によって内容が異なるため、注意してください。
また、アレルギーがある人や、妊娠中あるいは授乳中の人、抗がん剤治療をおこなっている人などはクリニックによっては施術を受けられないことがあります。かならず、事前に自分が受けられるかどうかを確認しておくようにしましょう。
メリットとデメリットを理解してアートメイクを楽しもう
アートメイクをするうえで、メリットもある一方、デメリットもあることが分かりました。失敗しないための対策や、クリニックを選ぶときに気をつけたいことなどをしっかりと理解し、自分に合ったアートメイクを楽しみましょう。
引用元:
独立行政法人国民生活センター:アートメイクの危害
厚生労働省:医師免許を有しない者による脱毛行為等の取扱いについて
保健師助産師看護師法 第三十七条