【例文あり】鍼灸師の志望動機はどのように書く?基本的なポイントとあわせて就職・転職活動の進め方も紹介
就職・転職活動において、必ず考えなくてはならないのが志望動機です。履歴書には記入欄があり、面接でも聞かれる重要な項目であるため、避けて通れません。
国家資格職である鍼灸師も、なぜ鍼灸師を目指したのか・どうしてその鍼灸院でなければならないのかなどを考え、熱意を伝える必要があります。
そこでこの記事では、鍼灸師の志望動機についてくわしく紹介。記入する前にすべきことや基本的なポイント、例文とあわせて、就職・転職活動の進め方をお伝えします。
鍼灸師の志望動機を記入する前にすべきこと
志望動機は、鍼灸師として働ける職場がたくさんあるなか、なぜその場所で働きたいのかをしっかりと伝えるための項目です。その熱意をうまく伝えるために、志望動機を記入する前にすべきことを紹介します。
これまでの経験や仕事を振り返って自己分析をする
志望動機を考える前に、自分について理解を深める自己分析をおこないます。部活やアルバイト、ボランティア活動などの経験や仕事について振り返り、自分の強みやスキルを見つめ直しましょう。
自己分析によって明確になった自分の強みやスキルが、志望先でも活かせるものであれば、採用担当者から高く評価してもらえる可能性が高まります。
自己分析は志望動機だけでなく自己PRを考えるときにも役立つため、しっかりと行いましょう。自分にできることややりたいこと・すべきことなどもあわせて考えておくと、のちのち記入しやすくなるのでおすすめです。
志望先についてよく調べ志望理由を明確にする
志望先での仕事内容をはじめ、理念や求める人物像、実際の雰囲気などを把握し、志望動機を明確にすることが大切です。志望先の募集要項やホームページ、ブログなどを読み込むほか、実際に足を運ぶなどといった方法で情報収集を行いましょう。
志望先でなければならない理由や、志望先ならではだと感じる魅力、どのように貢献したいかなどを伝えることができれば、採用側は一緒に働くイメージを持ちやすくなります。
志望先での自身の将来像を明確にする
自身の強みやスキルと絡めて、志望先で働く際の目標やキャリアプランなど自身の将来像も明確にしておきましょう。目標があることでモチベーションにもつながります。
その目標が志望先とマッチしていることをアピールできれば、熱意が伝わりやすくなるでしょう。
鍼灸師の志望動機を書くときのポイント
自己分析をおこない、志望理由や将来像を明確にできたら、次は記入です。ここでは、書くときのポイントを紹介します。
結論から記入し簡潔な文章でまとめる
志望動機は結論から記入し、そのあと根拠となるエピソードを簡潔な文章でまとめることで伝わりやすくなります。1文の長さは60~80文字を目安に、トータル300~400字におさめましょう。
具体的なエピソードを交える
結論のあとに続くエピソードは、志望先の特徴や魅力に感じた点、志望先を選んだ理由に関連する話などを交えることで、説得力を持たせることができます。
簡潔さを意識するあまり、抽象的な表現になってしまったり根拠を書かなかったりすると、中途半端な印象を与えてしまい熱意は伝わらないため、具体的に書くことを意識しましょう。
読み手がチェックしているポイントをおさえる
読み手である採用担当者は、自院の方針や考え方と、応募者の人柄やスキル、考え方などがマッチしているかをチェックしています。そのため、志望先に適した人材であることが伝わるような内容にすることが大切です。
読みづらさや伝わりにくさがないよう、読み手の立場を意識した文章を心掛けましょう。
鍼灸師の志望動機の例文とポイント
ここまでのポイントを踏まえて、新卒者・ほかの職種からの転職希望者・鍼灸師経験者の3つの立場から、鍼灸師の志望動機の例文とポイントを紹介します。例文はあくまでも参考に、自分の言葉で伝えられるようにしましょう。
新卒者
新卒者の場合は、鍼灸師としてのスキルや社会人経験のアピールができないため、鍼灸師を目指したきっかけや自分の目標と、志望理由を絡めて熱意をアピールすることが大切です。
【例文】
鍼灸によって人と社会を明るくするという理念に魅力を感じ、貴院を志望しました。
私が鍼灸師を目指したきっかけは、母が仕事の合間に鍼灸院に通っていたことです。母は私を高校に進学させるために働き詰めで腰を痛めていたのですが、施術から帰るたびに「体も心も楽になった、また仕事を頑張れる」と言っていたのをよく覚えています。
鍼灸によって心身が楽になり、社会生活を頑張る希望にもなるのだと母を見ながら実感し、そんな人々の助けになりたいという想いで日々勉強しています。
不調を抱える人を救うことで、その人が社会を明るくすることにつながるという貴院の考えが、私の目指す鍼灸師そのものであり、つらい症状を抱える人のために尽力したい所存です。
ほかの職種からの転職希望者
ほかの職種から鍼灸師に転職を希望する人は、鍼灸師を目指したきっかけとあわせて、前職と鍼灸師とで共通するスキルがあることをアピールするとよいでしょう。たとえば、コミュニケーション能力や手先を器用さなどは、鍼灸師にも必要なスキルです。
【例文】
私は、この地域の方々の痛みや不調を改善する一助になりたい想いで、貴院を志望しました。
前職では〇年間、介護職員として入居者の介助や生活援助、カウンセリングなどを担当していました。入居者の身の回りのことをサポートするというやりがいのある仕事です。
しかし、入居者の痛みや不調を直接改善させられないことにもどかしさを感じており、介護が必要になる前に手助けをしたいという思いから鍼灸師の資格を取得しました。
介護職員として培った体調の変化に気づく観察力や、不調や痛みを聞き取るカウンセリングのスキルは、今後も大いに役立つと自負しています。
今後は身につけたスキルも活かしながら技術を磨き、貴院の地域に根差した鍼灸を共に提供していきたいです。
鍼灸師経験者
鍼灸師の経験がある場合は、これまでの職場で鍼灸師として培った経験やスキルを具体的に挙げ、志望先でどのように活かしたいかをアピールすることが大切です。
【例文】
私が貴院を志望する理由は、一人ひとりの患者に深く寄り添った治療を提供できる鍼灸師になりたいという目標と一致しているためです。
これまで〇年間鍼灸外来で、小さい子どもから高齢の方まで多くの臨床経験を積みました。1日〇人ほどの施術をおこなっていたため、コミュニケーション能力や一定の技術を培ってきたと思います。
一方で、対応する患者が増えるほど、一人ひとりに割ける時間が短く、目指していた鍼灸師から遠のいている感覚がありました。
貴院はほかの施設と連携を図り、患者を適切なサービスにつなぐ橋渡しをしていると伺い、目標とする鍼灸師に近づけると思いました。
これまで培った技術をさらに磨きながら、一人ひとりの患者の健康をサポートできる鍼灸師として貢献したいです。
鍼灸師の求人を探すには?
自分に合った就職先を見つけるために、ここでは鍼灸師の求人の探し方を紹介します。
就職・転職エージェントを活用する
就職・転職エージェントは求人紹介をはじめ、キャリア相談や書類添削といったサポートが受けられます。また、希望する求人への応募や面接の日程調整などを代行してくれるのも特徴です。
求人サイトと比べると求人数は少ない傾向にありますが、未公開求人を扱っていることもあります。
エージェントによって扱う業界には違いがあるため、治療分野に強いエージェントに登録するのがおすすめです。
新卒者向けや転職者向けのエージェントがあるので、その点も確認しておきましょう。
求人サイトを利用する
求人サイトは、スマホやパソコンからアクセスし、希望する条件に当てはまる求人を探すことができます。サイトによって違いがありますが、募集要項をはじめ、施設の雰囲気が分かる写真や、実際に働いている人の声を掲載していることも。
あいにく、エージェントのようにキャリアについて相談したり、日程調整を代行してもらったりといったサポートは基本的にありません。しかし、いつでも検索・閲覧・応募ができるため、自分のペースに合わせて就職活動を進めやすいという特徴があります。
美容・ヘルスケアに特化した求人サイト「リジョブ」では、鍼灸師の求人も多数掲載。より自分に合った求人を見つけやすいよう、施設の規模や客層、立地など豊富な条件を用意しています。
鍼灸師の就職・転職活動の進め方
鍼灸師の求人応募後は、志望先の指示に従って必要書類を作成し、面接に向けた準備をおこないましょう。
履歴書・職務経歴書を作成する
履歴書や職務経歴書は、とくに指定がなければ手書き・PCのどちらでも問題ありませんが、誤字や脱字、記入漏れといったミスがないよう、ていねいに作成することが大切です。
ふたつの書類の共通事項として、和暦・西暦はいずれかに統一し、学校名や社名、資格名などは正式名称で記入します。なお、はり師ときゅう師の免許はそれぞれ別の国家資格であるため、別々の欄に記載しましょう。
手書きの場合は読みやすい字を心掛け、万が一ミスがあれば、修正液などは使わず新しい履歴書にはじめから書き直してください。
PC作成の場合は、見やすいフォントとサイズを選択し、レイアウトにズレがないかもしっかりとチェックしましょう。
志望動機や自己PRはとくに重要な項目であるため、自己分析をもとに志望先とマッチした内容で作成することが大切です。以下の二つの記事も参考にしてください。
面接対策をする
鍼灸師の面接でよくある質問は以下の通りです。スムーズに答えられるよう、あらかじめ回答内容を考えて練習しておきましょう。
・鍼灸師を目指した理由
・志望動機
・自己PR
・転職理由
・将来のビジョン
また、身だしなみやマナーなど面接での姿勢もチェックされています。患者に施術をおこなう人としてふさわしいよう、言葉遣いに気を配り、清潔感を意識した装いで臨むことが大切です。
私服の指定がなければ黒や紺などのスーツが基本。シワやシミなどがないかもチェックしましょう。
ポイントをおさえて自分だけの志望動機を作成しよう
志望動機を考える際は、自己分析でこれまでの経験や仕事を振り返り、志望先とマッチする強みやスキルをアピールできるよう作成することが大切です。
さらに、自身の将来像も明確にし、その強みやスキルがどのように志望先で活かせるかを伝えることで、熱意もアピールできます。
志望動機を書くときは、最初に結論となる志望理由を記入。全体を通して具体的かつ簡潔な文章でまとめ、自分だけの志望動機を作成しましょう。
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