腰と脚の痛みと戦う立ち仕事の方へ!仁平美香さんに聞くエクササイズ
「人を癒したい」「よりキレイにしたい」その思いでいつもお客さまと向き合っているビューティシャンの皆さん。目の前のお客さまに精一杯になるあまり、なかなかご自分の身体に目を向けられていない人が多いのではないでしょうか?
モアリジョブ編集部でアンケートを取ったところ、美容従事者のほぼ全員が肩こり・腰痛・足のむくみなど気になる不調があるとの答え。
そこで忙しい皆さんへ、ワーク中・休憩中・寝る前にほんの少し意識するだけで身体が変わる、筋肉の仕組みとエクササイズを、女性のためのヨガ協会 仁平美香さんに教えてもらいました。
「まず、セルフケアの意味から考えていきましょう。
マッサージでも、ヘアケアでも、ネイルでも、手でお客さまを触れますよね。身体の状態は、手を伝ってお客さまへ伝わります。その小さな感覚は美容のお仕事にはとても大事な差なのではないでしょうか。
お客さまの体質・髪質を正しく知ることができる感覚の優れた指先、体のコリや不調のある部分と正しく向き合い導く手の圧。それを持っている人、または感覚を磨き抜いた人こそ一流のパフォーマンスができるもの。
繊細なものを扱う職業だから、施術者の些細な不調もサービスの質に現れるはずです。
セルフケアは面倒と思っていた方も、お客さまにも自分にもメリットのあることと思えば楽しめますし、何より仕事に確実に活きてくるのです。
ここでは簡単なエクササイズを集めましたので、ぜひ実践してみてください。」
足のむくみは放置しないで。サロンワーク中に実践できるアキレス腱伸ばし
エスカレーターや段差の角に足裏をかけて、かかと方向に傾けます。
気持ち良いと感じる角度に調整して、軽く足踏みをするように踵を下に下げて戻すを繰り返す。
アキレス腱を伸ばすと筋肉の内側と健が伸びて血液が巡り始めます。
たった数秒間でも行うことが大切。一日に何度も行えばさらに効果的。
腰痛のとき、腰をたたくより太もも裏をたたいて
腰が痛くなる原因には、立ったとき、骨盤への筋肉の乗せ方が大きく関係してきます。
立ったとき、腰が反っていたり猫背になっていると腰に負担がかかっている可能性大です。鏡に映してチェックしてみましょう。
① 【太ももの裏側の内側部分を叩く】
立ち方や姿勢は癖になっており、なかなか自分では気付きにくく直しにくいですよね。そんな時は太ももの裏側の筋肉に着目してみましょう。
腰をうまく使えていない場合、太ももの裏側の筋肉も使えていない可能性が高いです。トイレに立ったときや休憩中に、手をグーにして太ももの裏側(脚の背面側、内側部分)をポンポン叩いてみましょう。普段うまく使えていないとポヨポヨやわらかいはず。気付いた時に実践していくと、太ももの後ろに意識が向いて、連動して働くお腹の奥の筋肉を使う身体になっていくんですよ。すると他のインナーマッスルも働きやすくなり、腰痛になりにくい体に変化していきます。
② 【みぞおちからの上半身ねじり】
- 椅子に深く腰掛けます。
- みぞおちを丸めて上半身を折り曲げます。
- そこからゆっくり振り返るように左右にねじっていきます。
この時、左右でねじりやすい方、ねじり辛い方があると思います。それは筋肉の使い方に偏りがあるから。固まっているところをほぐしてあげましょう。
ねじりやすい・楽な方から3回、反対方向に3回づつねじりましょう。
たったこれだけでも左右のバランスが整い少し楽になるはずです。
腰をゆっくり解放する“亀のポーズ”
足を伸ばして床に座ります。
片方の膝を曲げて、かかとが膝の位置に来るよう折り曲げます。
反対の膝も曲げて、足で菱形を作ります。
腕を足の輪にくぐらせて息を吐きながらゆっくり腰をたおしていきましょう。
無理に倒そうとせず、気持ちいいと感じるところまででOK。
まとめ
腰痛やむくみなどの不調が起こるのは、筋肉の使い方に根本的な要因があることが多いです。まずはストレッチで、自分の体に興味を持ちましょう。どのポーズを楽と感じ、どこが凝っているのかチェックを繰り返せばカラダの癖が見えてくると思います。
Profile
仁平美香
ヨガインストラクター
(月経血コントロールヨガ、体軸ヨガ、産後美人になるためのメンテナンスヨガインストラクター養成講師)、セラピスト(オーガニック整体院 代々木本店にて骨盤調整施術やプライベートレッスンなど担当)栄養士、書籍、雑誌監修、ラジオ、テレビ出演、講演、ポーズ指導等活動中。
セラピストとして月経血コントロールヨガ(子宮美人ヨガ)&骨盤調整メニューの施術も行う。