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コラム・特集 2017-03-12

色彩心理学を利用して、誰もが心地良くなるサロンを作ろう!

私たちは数えきれないほどの物に囲まれて暮らしていますが、それら1つひとつには色があります。同じ空間でも、壁紙や家具の色によって、居心地が良くなったり、悪くなったりするのはなぜでしょうか? それには、色彩心理学が影響しているそうです。

色彩は心理に影響する

人によって、なんとなく落ち着く色や落ち着かない色、ほとんど気に留めない色があります。そこにはどんな理由があるのでしょうか。下の写真を例にとって考えてみましょう。

2枚の写真からどんな印象を受けますか?

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2枚の写真を見て、どんな印象を受けたでしょうか。やわらかい・きつい、落ち着く・落ち着かないなどの印象や、好き・嫌いなどの感情を抱いた方もいるかもしれません。それが、色彩心理学が作用している状態なのです。

色彩心理学とは

色彩心理学とは、色彩と人間の関係性を心理学的に明らかにする学問で、色が人の心身に与える影響や効果を解明します。人間には視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚という五感が備わっていますが、この中で色彩心理の大きな影響を受けるのが視覚。例えば、次のような部分に作用します。

  • 心理的な影響……心地よさややわらかさ、重さを脳で測る
  • 知覚的な影響……誘目性(色の見え方のこと)、識別、警戒などを察知する
  • 生理的な影響……交感神経・副交感神経に刺激を与え、血圧などに作用する
  • 感情作用…………おいしそうに感じる、明るい気分になる

上記のような働きによって、私たちは色を通じてさまざまなメッセージを受け取っているのです。また、色によって心理に与える効果はさまざま。その背景には、各色が持つイメージが関係しています。

色が持つイメージとは

同じ色でも、ポジティブなイメージとネガティブな印象を与えることがあります。黄色を例にとると、「明るい気分になるから好き」という人もいれば、「目立つから嫌」という人もいて、人によって捉え方が異なるのが興味深いところ。つまり、色の持つ一般的なイメージを知っておけば、ビジネスでお客様の心に響く広告を打ったり、お店作りをしたりする際のヒントになるかもしれません。

各色が人に与えるイメージ

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ビジネスで色彩心理学を活用した例

では、実際に色彩心理学をビジネスに生かすとしたら、どんなことに役立てられるでしょうか。ここでは、色彩心理学をビジネスに活用した例を紹介します。お店の雰囲気作りやサービスの参考にしてみてください。

寒色の服はプロフェッショナル、暖色の制服は親しみやすい印象に

お客様と接するうえで、身に着ける制服の色は印象を左右するポイントとなります。例えば、寒色の制服はプロフェッショナルな印象を、暖色の制服は庶民的で親しみやすい印象を与えます。エステティックサロンなどでは、黒色や白色の制服を採用しているお店も少なくありません。黒色などのダークカラーは信頼感を与えますが、暗い照明の下では同化して存在感が薄れてしまうことがあります。また、清潔感を与える白色ですが、相手に「汚してはいけない」という緊張感を与えることも。先ほどの色の持つイメージを参照して、与えたいイメージに合った色を見直してみるのも効果的な活用方法です。

同一色で色味を変えて、リラックスする空間を演出

心安らぐ空間を作るポイントのひとつは、同一色を使って色や明るさの濃淡を変えること。例えば、次の写真のように茶系で統一された部屋には、黄寄りの色相の明度を高く、青寄りの色相の明度を低くしたナチュラルハーモニーという効果があります。このような空間では、自然の秩序通り、自然光が当たっているところは明るく、影になっているところは暗く見えるので心が落ち着きます。一方、色調が違うものを組み合わせると、落ち着かない印象になってしまいます。

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ナチュラルハーモニーの効果を活用した空間

アクセント色を加えて変化を持たせるのも効果的

最近では、小学校にカラフルなごみ箱を設置したり、病院の待合室にビビッドな色のソファーを置いたりするなどの試みが増えています。人は、使われている色が少なすぎると不安になり落ち着かなくなります。そこで、単調な内装のお店なら、観葉植物を置いて緑を加えてみましょう。お客様に安らぎを与えます。このようにアクセントとなる色を取り入れることで、お客様にとってより過ごしやすい空間を演出することが可能です。

仕事に疲れたとき色彩でリフレッシュする方法

お客様に心地よいサービスを提供するには、自分自身が健康でないとつらいもの。日々の業務に疲れたときは、色彩を使って心と体を元気にしてみてはいかがでしょうか。色彩心理学には、心身ともに健康になるヒントが隠されています。

ベージュの服を着れば緊張が安らぐ

ベージュには、筋肉の緊張をおさえ、リラックスさせる効果があります。緊張状態が続いていると思ったら、実際に肌に触れる毛布やセーターなどにベージュを取り入れてみては。安心感をもたらします。

休憩時間に緑の中を歩いて気分転換を

緑の中を散歩したり、木々など自然の香りが漂うところで呼吸法を行ったりするのは、気分転換に最良です。散歩は適度な運動で脳に心地良いリズムを刻むので、うつの治療でも必要な日課とされています。通勤途中に、公園などに足を伸ばすのもおすすめです。

怒りを感じたら、赤色を画用紙に塗り込む

赤は感情を放出しやすい色。怒りをいつも抑制している人は、ストレスがたまっているかも。もし強い怒りを感じたら、赤い絵の具などで画用紙に思いきり色を塗ってみると、気持ちを発散できます。さらに黒い絵の具を重ねれば、やや強制的ですが抑制になります。怒りの発散と抑制をバランス良く行って、気分を落ち着けましょう。

いかがでしょうか。色彩は使い方次第で人の心を癒やす可能性を秘めています。インテリア選びやリーフレットのデザインなどに生かして、お客様がまた足を運びたくなるお店作りにトライしてみてはいかがでしょうか。

参考文献
山脇惠子(2010)『史上最強カラー図解 色彩心理のすべてがわかる本』ナツメ社

参照
日本色彩心理学研究所
http://www.nihon-shikisai-shinrigaku.com

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