ネイリストでも悩みがち!ラウンドとオーバルの定義を知ろう

プロのネイリストからすれば、お客様のリクエストや質問に「分かりません」と答えることはNGです。しかし、そのことで今さら人に聞けないまま放置されている疑問もあるのではないでしょうか。たとえば、ラウンドとオーバルの違いです。この2つは見た目が似ているためにネイリストのなかでも混同している人がたまにいます。

サロンで恥ずかしい思いをしないためにも、ラウンドとオーバルの正しい定義について、ここではまとめてみました。

ネイリストも間違うラウンドとオーバルとは

ネイリストはファッションのプロであり、お客様の疑問には正確に答える必要があります。しかし、近年ではファッション雑誌の数が増えたりネットで簡単に情報が手に入るようになったりして、お客様から専門的な話を振られることが多くなってきました。そのため、お客様との会話に困るネイリストも増えてきたのではないでしょうか。

少し前まではお客様から発することがなかったような話題も、サロンで交わされるようになってきています。その代表例が、ラウンドとオーバルについてです。「ラウンドとオーバルはどう違うのですか?」という疑問に正しく答えられるかどうか、不安に思うネイリストもいるのではないでしょうか。

そもそも、どうしてラウンドとオーバルの違いが話題になるのかといえば、この2つは非常に見た目がよく似ているからです。いずれも爪の形のデザインを表す言葉ですが、あまりファッションに関心がない人からすればラウンドとオーバルの違いはよく見なければ判別できません。お客様のなかにもラウンドとオーバルを混同している人もいるので、非常に間違いやすいものになっているのです。

そのため、お客様が「ラウンドをお願いします」とリクエストしても実際にはオーバルのリクエストだった、というハプニングも起こりえます。ネイリストとしては混同に注意しながら、お客様に説明する必要が出てきているのです。

ラウンドという爪の形の定義

ラウンドやオーバルの定義を正しく説明できないと、お客様から不信感を持たれるだけでなくネイリスト検定で昇給を目指す際にも支障をきたします。若いネイリストは早い段階で正しい定義を覚えておいたほうがいいでしょう。

まずラウンドの定義ですが、基本的には丸みを帯びた爪の形を指す言葉です。ただし、特徴になるのはサイドストレートやアウトラインは真っ直ぐ取ることです。そのため、爪の先端までは一直線に爪が伸びている状態となります。そのうえで先端は丸く整えられた状態、これがラウンドです。注意したいのは、先端の丸みは円の一部であるかのようになだらかな曲線となっていることです。それが「ラウンド」という名称の語源となっています。

ラウンドとよく似ている形としては、スクエア・オフが挙げられます。スクエア・オフはやはりサイドを真っ直ぐ取る特徴を備えていますが、先端が平らになっていることが大きく異なる点です。そのうえで、角だけ丸みを帯びているやわらかな長方形になっているので、ラウンドとは見分けられることでしょう。

ラウンドの定義は以上ですが、実際に施術を行うときにはお客様の爪の形にそって丸みを決める必要が出てきます。無理やり爪を丸くしようとしても、形が崩れてしまう可能性があります。爪の形は十人十色と心得たうえで、そのお客様にとってもっとも美しいラウンドを演出しましょう。

オーバルという爪の形の定義

ラウンドと見た目がよく似ているために、お客様が混同しやすいのがオーバルです。オーバルは近年の流行であり、多くのメディアが特集を組んでいます。そのため、爪の先端が丸くなっていると「全てオーバル」と思い込んでいる人も多いのではないでしょうか。

しかし、オーバルにはラウンドと違う定義があります。オーバルはサイドも削ることで、先端以外の丸みも強調したデザインとなっています。また、先端の丸みもラウンドと比べてやや鋭く整えていきます。爪の形全体が楕円形になっているイメージです。ラウンドのほうが、より四角形に近い形だといえるでしょう。

ファイルの角度は45度が目安となっています。ほかにもオーバルと間違いやすい形状としては、より先端が鋭くなる「ポイント」が挙げられるでしょう。オーバルが流行したのは爪の形が非常に軽やかになり、指を細く見せる効果があるからです。そのため、若い女性を中心に大きな支持を得るようになりました。

合わせるデザインとしてはパステルカラーなどを駆使した、フレンチネイルなどのポップなものがおすすめです。ただし、オーバルには爪の強度が弱まってしまうという欠点があります。そのため、手作業が多い職業の人には積極的におすすめできません。また、トラブルを防ぐためにも施術前にデメリットを説明することが望ましいとされています。

ラウンドとオーバルの決定的な差とは

ラウンドとオーバルの違いをはっきりと認識していないと、お客様に間違った施術を行う原因となりますし、聞かれたときにも曖昧な返事しかできません。そこで違いを整理するとすれば、全体的なシルエットの差になるでしょう。

ラウンドは長方形の先端が丸くなっているイメージです。対して、オーバルは上下に細長い楕円形になっているイメージです。オーバルは卵型とも言い換えてもいいでしょう。パーツごとに見ていくと、目につくのはサイドストレートの処理の仕方です。ラウンドにおいてはサイドストレートが真っ直ぐでスマートに伸びていく様子を演出しています。

一方でオーバルは、全体的に丸みをもたせるためサイドも削って円に近づけています。結果、オーバルは爪の面積が狭くなり見る人に軽やかな印象を与えられるのです。先端の処理もまた、大きな差があります。

ラウンドで注意するのは滑らかな曲線にすることです。「円の一部」と形容される曲線がラウンドのポイントだといえます。一方、オーバルはラウンドの曲線をさらに削って、やや鋭くしているのがポイントです。ただし、鋭さまでは感じさせずあくまで楕円形に収まる範疇です。

ラウンドとオーバルの違いが分かっていないお客様に説明するときには、サイドの処理と先端の角度を中心に伝えるとスムーズに理解してもらえるのではないでしょうか。

コミュニケーション不足のお客様にこそ形の確認を

ネイリストにとって困ったお客様は、初対面でしかもコミュニケーションが取りにくいタイプの方です。お客様からすれば、会話をするのが面倒で黙ったまま施術をしてもらえればそれでいいという考えもあるのでしょう。

そして、そんなお客様と無理に会話すると不快感を与えてしまうこともあります。しかし、トラブルを招きやすいのはまさにそんなお客様が訪れてきたときです。お客様に話しかけることを躊躇っているうち、リクエストを正しく理解できずに取り返しのつかないところまでいってから怒られる恐れもあります。

プロとしては、事前に確認しておかなかった責任を問われても仕方がないでしょう。話しかけにくいお客様ほど、あえてリクエストへの確認は怠らないようにしましょう。「ラウンドにしてください」と言われても即答せず、「ラウンドとオーバルを勘違いしていないか」と予防線を張っておくことが肝心です。

そして、どんなお客様相手でも施術前に作業内容と完成イメージを伝えておくことが大切です。会話を好まないお客様相手に長い説明を行うのは苦痛な時間ですが、それでもお客様のためを思うのであれば欠かせない時間だといえます。

説明している途中にお客様が「ラウンドとオーバルって違うのか」と気づくこともありえます。クレーム対策としても事前の説明は怠らないように心がけましょう。

 

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