ソフトジェル!メリット・デメリットなどを解説
ネイリストにとってジェルネイルの技術と知識は欠かせないものです。そのなかでもソフトジェルは、その取扱いのしやすさやきれいな仕上がりが期待できることなどからお客様にも人気があります。
そこで、ソフトジェルのメリットやデメリット、ハードジェルとソフトジェルの違い、ソフトジェルをオフする方法、さらにはソフトジェルを使用する場合に気をつけておきたい健康被害などについてご紹介します。ネイリスト必須の情報として参考にしてみてください。
ソフトジェルのメリットを理解しよう
ジェルネイルにはいくつかタイプがありますが、ネイルサロンではソフトジェルと呼ばれるものがよく使用されます。そのため、ネイリストとしては、ソフトジェルの特徴について詳しく知っておく必要があるでしょう。そこで、まずソフトジェルのメリットについてご紹介します。
ジェルネイルとしてのメリットとしては4つ、特にソフトジェルに限ったメリットとして2つ挙げられます。ジェルネイルのメリットのひとつ目は、美しい仕上がりと透明感です。ベースジェルの上に色を乗せる手法ですので発色が良くなり色ムラの発生を抑えることができることが特徴で、結果として透明感があり美しいネイルに仕上げやすい点がメリットです。
2つ目は、アートのレパートリーが多いことです。光で硬化させるまでは表面が固まらず、アートしやすいメリットがあります。
3つ目は、ポリッシュネイルと比較して長い期間ネイルを美しく保てることです。一般的には2週間から3週間程度はもつといわれています。
4つ目はネイルのコーティング効果が期待できることです。爪の割れなどを防ぐ効果があるといわれています。さらにソフトジェルならではのメリットとして、柔軟性が高いこととプライマー不要という点が挙げられます。柔軟性が高いことによってネイルが折れたり欠けたりしにくいメリットがあります。
また、ジェルネイルはジェルの接着度を上げるプライマーを使用する場合もありますが、取り扱いが難しいという特徴があります。しかし、ソフトジェルの場合はプライマー使用の必要はありません。
ソフトジェルにはデメリットもある
ジェルネイルにはさまざまなメリットがありますが、デメリットもあります。ネイリストとしては、デメリットもしっかり理解したうえで施術する必要があるでしょう。デメリットとしては3つ挙げられます。
ひとつ目のデメリットは、ソフトジェルネイルを落とすときに手間がかかる点です。オフするためにはアセトン溶液で溶かしていく必要があるため、面倒だと感じる人もいるでしょう。上手く作業をしないとナチュラルネイルを傷める可能性もありますので、慎重に行う必要があります。
2つ目のデメリットは、ナチュラルネイル自体へのダメージが大きい点が挙げられます。ソフトジェルネイルを使用する場合は、ジェルを使用する前の下準備としてナチュラルネイルを削ることがありますし、オフする場合はアセトン溶液で溶かします。そのときにナチュラルネイルにダメージを与える可能性があるのです。ナチュラルネイルが薄いお客様や健康状態が悪いお客様には使いにくいというデメリットがあります。
3つ目のデメリットは、健康被害の可能性があることです。オフする場合に使用するアセトン溶液をはじめとして、ジェルネイルの施術に使用するものにはさまざまな化学物質が含まれています。その物質のなかには使い方を間違えると健康被害につながるものもありますし、アレルギーを起こすお客様がいる可能性もあります。慎重に取り扱う必要がある点はデメリットといえるかもしれません。
ハードジェルとソフトジェル、違いは何?
ここまでジェルネイル、特にソフトジェルのメリット・デメリットについてご紹介してきましたが、ジェルネイルは主にハードジェルとソフトジェルに分類されます。ネイリストとしては、お客様に合わせて確実に施術をするためにもハードジェルとソフトジェルの違いについても明確に把握しておく必要があるでしょう。
ソフトジェルはソークオフジェルと呼ばれることもあります。多くのネイルサロンで取り扱われているだけでなくセルフジェルネイルとしても人気があり、どちらかというと初心者向きのジェルネイルといわれていて、カルジェルやバイオジェルといったメーカーのものが有名です。
マニキュアと比較した場合の特徴は、丈夫で落ちにくいという点が挙げられます。ハードジェルと比較した場合の特徴はオフしやすい反面、強度が落ちることでしょう。一方、ハードジェルは名称の通りソフトジェルよりも強度や硬度が高い点が特徴です。しかし、強度や硬度が高い分、オフが大変というデメリットもあります。ソフトジェルの場合はアセトン溶液で溶かしながらオフしますが、ハードジェルの場合は硬いためファイルで削ってオフすることになります。作業が大変になりますし、削り方を間違えればナチュラルネイルにダメージを与えてしまうリスクもある点は理解しておく必要があるでしょう。
ネイルサロンによっては、それぞれのメリットを活かし、デメリットを抑えるためにハードジェルとソフトジェルと併用する場合もあります。
ソフトジェルの落とし方もマスターしよう
ソフトジェルを使用する場合は、オフの手順についてもしっかりマスターしておく必要があります。ソフトジェルのオフの基本はアセトン溶液で溶かすことですが、基本的な手順を理解しておきましょう。
まず必要なものとしては、アセトン溶液やアルミホイル、コットン、ファイル、さらにウッドスティックなどを用意します。アセトン溶液は「アセトン入り」ではなく、アセトン100%の溶液を用意しましょう。アルミホイルは市販のもので構いません。オフの手順は全部で5つのステップがあります。
ひとつ目のステップは、ネイルの表面をファイルで軽く削ってアセトン溶液が浸透しやすくする準備です。
2つ目のステップでは、コットンにアセトン溶液を含ませてソフトジェルの上に乗せて浸透させます。
3つ目のステップで指全体をコットンごとアルミホイルで包み、その後10分から15分程度待ちます。その間に浸透したアセトン溶液がソフトジェルを溶かしてくれます。
4つ目のステップでアルミホイルを外して、溶けて柔らかくなったジェルをウッドスティックで削り取ります。無理に力を入れるとナチュラルネイルを傷めることになりますので、優しく削ることがポイントです。
最後の5つ目のステップで保湿を行います。ナチュラルネイルと指全体にキューティクルオイルを塗ることで保湿します。
ソフトジェルの健康への影響と対処方法
ソフトジェルを使用した場合は、健康への影響が発生する可能性もあります。どんな影響があるのか、発生リスクを抑えるにはどうしたら良いのか、発生した場合はどのように対処するのが良いかについても、ネイリストとしては知っておかなければいけないでしょう。主な健康への影響としては2つ挙げられます。
ひとつ目は、ソフトジェルネイルの浮きによる水分の浸透が原因でグリーンネイルになることです。グリーンネイルとは、ナチュラルネイルとジェルネイルの間に水分が入り込み、それによってカビが発生してネイルがグリーンに変色する現象をいいます。施術直後、ジェルネイルはナチュラルネイルに密着しているはずですが、時間の経過や衝撃などによって隙間が生じてジェルネイルが浮くことがあります。対処法としては、1回のソフトジェルの使用期間を2週間から3週間にとどめることでしょう。ソフトジェルが浮いている状態を放置しないことがポイントです。
2つ目は、ソフトジェルの施術とオフによってナチュラルネイルが薄くなったり痛みを感じたりすることがあることです。原因としてはオフの仕方が悪かったことが考えられます。オフを丁寧に行いしっかり保湿をすることが対処法といえます。また、短期間に何度もオフを繰り返さないことが痛みなどの健康トラブルを防止するポイントでしょう。