アイリストの専門用語事典か行

アイリストとして働くならば、しっかりと身に付けておきたい業界用語。今回はアイリスト専門用語の「か」行をお送りします。

カール

カールとは、まつ毛エクステンションの曲がり具合のことです。カールにはさまざまな種類があり、特に定番のカールであるJカール、Cカール、Lカールはその曲がり具合をそれぞれのアルファベットの文字になぞらえた名称です。 Jカールは緩やかで自然な風合いのカーブを描いたカールで、仕事上の都合などであまり周囲に派手な印象を与えたくない、という人に人気があります。Cカールは根元から大きく直角に上を向き、優雅で華やかな印象を与えることができます。目元をぱっちりとさせたい人や、まつ毛のボリュームを増やしたいという人におすすめのカールです。Cカールと同じように根元からまつげを持ち上げながら、ナチュラルで緩やかなカーブを描くLカールは地まつ毛との接着面積が多いため取れにくく、ナチュラルな仕上がりとなります。 また、それ以外にもJカールとCカールの中間あたりのカーブを描き、可愛らしい印象を与えることができるBカールや、カールの度合いが最も大きいので記念写真の撮影や豪華な催し物の際におすすめのDカールなどがあります。ちなみに、Jカールよりもストレートに近いカールを描くのはNカールです。

かぶれ

かぶれとは医学的には接触性皮膚炎のことで、何らかの物質が皮膚に接触することで発症する急性の皮膚疾患です。 美容院では化粧品や白髪染め、カラーリングの染料の成分などでこの症状が起きることが多いです。中でも、まつ毛エクステにおいては特にグルーの成分によってこの症状の中のアレルギー性接触皮膚炎が起こることがあります。これは、グルーの成分であるシアノアクリレートが水分と化学反応を起こして揮発する際に発生する有害物質であるホルムアルデヒドがその原因です。そのため、肌が弱い人、かぶれの症状が出やすい人はホルムアルデヒドが出にくいグルーであるブチル系シアノアクリレートやメトキシエチルシアノアクリレートの使用が良いでしょう。

眼瞼縁炎(がんけんけんえん)

眼瞼縁炎とは上下の瞼のふちの部分に炎症が起こる疾患のことです。症状としては瞼のふちが赤くなったりかゆくなったりかさぶたができたりするほか、慢性化すると逆まつ毛などまつ毛の生え方に変化が現れたり、最悪の場合まつ毛を損失する恐れもあります。 まつ毛エクステでは接着剤となるグルーにより、この症状が引き起こされることがありますが、他にも衛生管理がしっかりなされていないところで施術が行われたために感染してしまって起こるケースもあります。 治療法としては薄めたベビーシャンプーなどで瞼を清潔にすることがありますが、その原因によって治療法が異なってくるため、この症状が疑われる場合には早めに眼科を受診することが大切です。

眼瞼下垂〈がんけんかすい)

眼瞼下垂とは上瞼の筋肉が衰えてしまい、瞼が下垂してしまう症状です。その主な原因として挙げられるのは長期にわたるコンタクトレンズの装着や老化が挙げられますが、まつ毛エクステが原因の場合もあります。 まつ毛エクステをした状態でまつ毛を持ち上げることは、1年間で約61kgのものを1cm持ち上げるのと同じ負担になると言われています。また、剥がす際にも大きな力が加わります。このような理由による瞼への過度な負担が眼瞼下垂を引き起こす原因となるのです。 眼瞼下垂は、眼精疲労や肩こりなどの症状につながります。その治療法としては手術によるものが一般的です。また眼瞼下垂の症状は脳の病気のサインの場合もありますので、症状が出た際には必ず眼科を受診しましょう。

キューティクル

キューティクルとは毛表皮とも呼ばれる細胞で、毛の構造の中の一番外側のうろこ状になっている層のことです。キューティクルは硬いケラチンからできており、このキューティクルがきれいに並んでいる状態だと、艶のあるまつ毛になります。 まつ毛のキューティクルは髪や肌と同じく紫外線を浴びることで大きなダメージを受けてしまいます。キューティクルが損傷すると艶がなくなりパサついたまつ毛になってしまうほか、剥がれたキューティクルの部分からまつ毛の水分や栄養分が流れ出てしまうのです。そのため、まつ毛が切れてしまったり細くなってしまったりします。紫外線から受けるダメージを防ぐには、紫外線を防ぐ効果のあるコーティング剤やマスカラなどを使用して正しいクレンジングを行うことが必要です。

グルー

グルーとはまつ毛とエクステンションを接着するための接着剤で、接続力の強さや接着までの時間の長さ、含有する物質などによって様々な種類が販売されています。特にグルーが皮膚に付着したり目の中に入ってしまったりすると角膜炎などの症状を引き起こす恐れがあるため、使用する際には確かな技術や知識と細心の注意が必要です。 代表的なグルーの種類としてはブチル系シアノアクリレートとメチル系シアノアクリレート、エチル系シアノアクリレートがあります。ブチル系シアノアクリレートはシアノアクリレートが分解する際に発生する有害物質であるホルムアルデヒドが少ないため、医療現場などでも多く使われているグルーで、特に安全性が気になる人におすすめです。メチル系シアノアクリレートは速乾性と持続性が高いというメリットがあるものの、ホルムアルデヒドの拡散が多く刺激が強いというデメリットがあるため、現在ではあまり使用されていません。エチル系シアノアクリレートは数週間にわたって接着し続ける持続力が人気のグルーです。しかし、こちらもブチル系よりもホルムアルデヒドが多く発生し、人によってはアレルギー症状が出たり目にしみたりする可能性があるのです。 また、ブチル系シアノアクリレートよりもさらに揮発が少ないグルーとしてメトキシエチルシアノアクリレートがあります。このグルーは接着力や持続力が弱まるものの、特に刺激を感じやすい人や敏感な部分である下まつ毛の施術の際に多く使われます。

硬化(こうか)

硬化とは、まつ毛とエクステを接着するグルーの主成分であるシアノアクリレートが空気中にある水分と化学反応を起こして凝固することです。この硬化の速度や力によってグルーの速乾力や接着力、持続力が決まります。 シアノアクリレートは硬化する際にホルムアルデヒドという人体に有害な物質を放出します。このホルムアルデヒドが目や鼻に刺激を与え、臭いや痛みの原因となります。そのため、硬化力の高いグルーは高い効果を得ることができるというメリットがある一方で、アレルギー症状が起きたり目にしみたりするなどのデメリットがあります。また、シアノアクリレートは水に溶けやすいという特徴があるため、施術後約4時間~6時間は水に濡らさないようにするなどの注意が必要です。 さらに、シアノアクリレートは水分に反応して硬化するため、施術を行う部屋の温度や湿度、施術を受ける人の体温などが大きな影響を与えます。最も適した環境は温度が約25度前後、湿度が約50度前後です。ただし、部屋が高温多湿になっている場合には硬化が速くなり、逆に低温乾燥の環境だとグルーがなかなか乾かないということになります。その上、汗をかきやすく体温が高い人はグルーが乾きやすく、乾燥気味の人はなかなかグルーが硬化しないこともあります。

コーティング

コーティングとは、まつ毛エクステの状態を長くキープし続けるため、専用液であるコーティング剤を施術後に塗ることです。 コーティング剤の塗り方は、地まつ毛の生え際から毛先に向かってまんべんなく塗っていきます。ただし、この時に毛先まで塗ってしまうと毛先で薬剤が固まり、ダマになって見栄えが悪くなってしまうので注意が必要です。 コーティング剤を塗ることでエクステを水や油、汗などから守ることができ、長時間キープすることができます。また、まつ毛への負担を減らすため、抜けてしまうまつ毛の本数を抑える効果もあります。ちなみに、使用する際には、あらかじめ地まつ毛についた汚れなどを落としてからにしないと、雑菌などが目に入ってしまう恐れがあるので要注意です。 コーティング剤には刷毛や筆の形をしたもののほか、マスカラブラシ型やコーム型などの種類があり、黒い液体タイプと透明の液体タイプがあります。その成分も、まつ毛に潤いを与えるヒアルロン酸が配合されているものやまつ毛に栄養を与えるプロテインが配合されているものなどがあります。つまり、エクステの状態を長く維持するだけでなくまつ毛のトリートメント効果があるものが多く市販されているのです。

コーム

コームとは、まつ毛専用の櫛のことで、まつ毛用のコームとまつ毛エクステ用のコームがあります。まつ毛用のコームは施術前に地まつ毛を整えるために使用し、より細かいまつ毛エクステ用のコームはエクステを装着した後に全体のバランスを整えるために使用します。多くのアイラッシュサロンでは、まつ毛エクステの専用コームでスムーズにまつ毛をとかすことができる仕上がりが、その技術力の証なのです。 まつげエクステ装着後にコームで全体のバランスを整えることは見栄えを良くする効果がある他に、その状態を長時間キープすることができるという効果もあります。また、コームをかける際には根元の部分を避けて毛先に向かって優しく丁寧にかけるのがポイントです。

 

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