コレは許される? 今や気にする必要のないビジネスマナー #2
ビジネス上で新しく登場してきたものがパソコン・インターネット・メール・携帯電話です。これらは今や欠かせない合理的手段。以前からの風習を気にしてビジネスマナーを押しつけ、二度手間、三度手間の能率の悪い手段になってしまわないようにも注意をしなければなりません。ここでは、今や気にする必要のないビジネスマナーについて説明します。
外部の人にメールする場合「メールで失礼します」と断るのは必要?
メールは、面倒くさい手間を省くことができる合理的手段だから、相手に怠けていると思われないような配慮が必要となり、「メールで失礼します」という言葉も登場して来てしまうことになります。今度は「メールで失礼します」が面倒くさいという人たちもいますが、正確には、「メールで失礼します」もコピペすれば良い訳ですから、何もそのようなことで目くじらたてることもなく従えば良いのではないでしょうか。
更に外部にメールをしたあとに電話を入れるのがビジネスマナーと主張する人もいます。そうまでして、メールがしっかり相手に届いているかチェックすることが必要なのです。それは同時に、確実にメールを見てもらう手段として考えることができます。しつこすぎると思ってしまうかもしれませんが、後々メールが届かず大きなトラブルに発展しまわないようにもこのような配慮は大事です。
インラインで失礼します。ももうそろそろ廃止しても良いのでは
「インラインで失礼します。」という断り書きも、若い人たちは甚だ、うっとうしいと感じています。メールの返信を行う時に、相手のメールの文章を引用する場合などに使用をします。メールの文章を引用しない方が、そのメールのやりとりが判りづらくなってしまうでしょうし、今時、メールの文章を引用は当たり前の作業のはずです。
かつて「インラインで失礼します。」と断りをしなければならなかった理由は、それによって、メールサイズが大きくなってしまうことをあげることができます。昔は、ネット回線のレベルがかなり低くて、サイズが大きくなればそれだけ受信に時間がかかっていたのです。携帯でメールを受け取る場合には、それだけよけいな料金の支払いをすることにもなり、だから「インラインで失礼します。」と謝罪していたようです。
そのようなことを考えると尚更現在では、必要ないビジネスマナーと考えることができます。「インラインで失礼します。」と断り書きをしなければならない思いが頭にプラスして、メール自体の文章構成に間違いが起こってしまうかもしれません。そのような意味でも、よけいなビジネスマナーはどんどん排除するべきと考えることが出来ます。
ただ今、お時間はよろしいでしょうか?
次は携帯電話のビジネスマナーですが、相手に電話をするとき、「ただ今、お時間はよろしいでしょうか?」と言葉を添えます。電話は相手が見えないから、話しをして良い状況かを確認するために、「ただ今、お時間はよろしいでしょうか?」と聞きます。携帯電話の時代になり、固定電話とも違い、移動中、トイレ、運転中などというシーンが新たに追加されることになりました。
若い人たちは、電話に出づらい状況なら、電話に出なければ良いと主張をします。しかし、相手はわざわざ電話に出て、今ちょっと話しができないと伝えるつもりだったのかもしれません。その時、「ただ今、お時間はよろしいでしょうか?」という間がないことで、いきなり要件に入ってしまえば、電話を切ろうにも切ることが出来なくなってしまいます。間をあけて、お互いに呼吸を整えるという意味でも役立つ言葉です。
もしも相手が運転をしている時に、相手は気軽に会話をしようとしているかもしれません。「ただ今、お時間はよろしいでしょうか?」は、そのような運転マナーを防止する役割も担っていることになります。
「ただ今、お時間はよろしいでしょうか?」と聞き、運転中だけど大丈夫だから話してよと言われても、「運転中なのでお話しはできませんので、改めてかけ直しいたします」と伝えなければなりません。
個人情報に慎重になりすぎ
最後に個人情報の問題です。企業は、一つ個人情報漏洩の事件があれば、自分の会社は大丈夫かとどんどん警戒心が高まっていきます。
机の引き出しは必ず鍵を閉めて管理しなければなりません。その鍵は再びロッカーに集めて、ロッカーに鍵をかけて厳重管理をします。パソコンには、IDとパスワードが設定されて、数週間で更新しなければならないケースがあります。デスクトップに、アイコンの貼り付けは禁止。パソコンの側で私用のノートパソコンなどの使用も禁止。データが繋がれて外部に漏れるのを阻止するためです。ゴミ箱に、書類を捨てるのはもっての他。自分の公共料金の領収書も捨てることが許されない会社があります。
どこかまでは正しい管理なのかもしれませんが、どこかからは確実に会社が個人情報漏洩問題に脅えて、過剰になりすぎてしまっています。そのような会社からも、漏洩事件はそれでも起こってしまうものであり、解決の方法はもっと他にあるのではとも思えます。会社は同時に社員のストレス解消の問題も解決していく必要があります。
文/sapuri