ブライダルヘアメイクアーティストとは?必要な資格や就職先についても解説
ヘアメイクで新郎新婦の美しさと魅力を最大限に引き出す、「ブライダルヘアメイクアーティスト」。最高の結婚式にするためのお手伝いができる人気の職業ですが、「どのような技術を身に付ければいいのか」「就職先はどうやって探せばいいのか」など、さまざまな疑問がある職業でもあります。
この記事では、ブライダルヘアメイクアーティストの仕事内容や必要な資格、就職先などを解説します。
ブライダルヘアメイクアーティストとは
「ブライダルヘアメイクアーティスト」とは、結婚式で新郎新婦のヘアメイクを担当するプロフェッショナルのことをいいます。結婚式のあり方が多様化したことにより、そのスタイルに応じてヘアメイクやドレスの選択肢もどんどん増えています。
ホテルウエディングやレストランウエディング、ガーデンウエディングなどが結婚式のスタイルとして挙げられますが、各々のシーンに応じて、二人の魅力を最大限に活かしたヘアアレンジやメイクアップを施すことがブライダルヘアメイクアーティストには求められます。
ブライダルヘアメイクアーティストの仕事内容
ここでは、ブライダルヘアメイクアーティストの主な仕事内容を紹介します。
結婚式の事前準備
新郎新婦のヘアメイクの希望をヒアリングしたり、ドレスのコーディネートやフィッティングをするなど、数回に渡ってイメージを擦り合わせていきます。
リハーサルでは結婚式当日のヘアメイクを実際に施し、イメージとの相違がないかどうか確認するなど、入念に準備をします。
写真撮影のアテンド
慌ただしい結婚式当日とは別の日に、前撮り・後撮りをする新郎新婦は多くいます。その際のヘアメイクや撮影のサポートも、ブライダルヘアメイクアーティストの仕事です。
「当日とは違う衣装を着たい」「あの場所で撮りたい」など、新郎新婦の要望はさまざま。歩きにくい衣装だったり、場所によっては気温や風の影響を受けたりするため、ヘアメイクや衣装の状態には常に気を配りながら乱れを直します。
結婚式当日の新郎新婦のアテンド
結婚式当日は事前に打ち合わせをした通り、新郎新婦にヘアメイク・ドレスや和装の着付けを施します。もちろん、途中で衣装を着替えるお色直しも担当します。
式の最中は新郎新婦のヘアメイクの崩れを直すほか、新婦のドレスの裾を持って移動のサポートをしたり、式がスムーズに進むよう新郎新婦の身の回りの世話をするアテンド(介添え人)をすることもあります。
ブライダルヘアメイクアーティストの給料や休日
ブライダルヘアメイクアーティストはどのくらいの収入が得られて、いつ休める仕事なのでしょうか。ここでは給料と休日について解説します。
給料
結婚式場やヘアメイク事務所などに入社した場合の初任給は、16~18万円程度が一般的です。技術や経験によっても給料は変わるため、年収の相場は200~500万円前後と差があります。なかには経験を積んでフリーランスになり、相場以上の高収入を得ている人も。
ブライダルヘアメイクアーティストの給料については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
ブライダルヘアメイクアーティストの給料はどれくらい?平均収入や給料アップの方法を解説
休日
休日は平日となることがほとんどです。ブライダルヘアメイクアーティストという仕事の特性上、仕事は土日祝日が主となります。
結婚式当日は、準備のために早朝から現場で仕事をする必要があります。また、結婚式当日以外も、新郎新婦との打ち合わせやドレス選びなどの仕事があります。ある程度は新郎新婦のスケジュールに合わせて動く必要があるため、自由に休日を取ることは比較的難しいといえます。
ブライダルヘアメイクアーティストのやりがい・魅力
ブライダルヘアメイクアーティストは、結婚式という人生の一大イベントに携わることから大きなプレッシャーがありますが、自身の手によって新郎新婦を輝かせることができる非常にやりがいのある仕事です。
この仕事は知識・技術・コミュニケーション能力・ホスピタリティなど、求められるものが多くあります。これらの要素を磨くには現場で経験を積みながら努力するほかありませんが、新郎新婦から最高の笑顔を引き出すことができた日には、大きな達成感を得られ、自身の成長も感じられるはずです。
ブライダルヘアメイクアーティストになるには
ブライダルヘアメイクアーティストになるために、取得しなければならない資格はあるのでしょうか。ここでは、資格とあわせて必要なスキルについても解説します。
必要な資格
お客様にメイクアップ・ヘアセットを施すには、国家資格である「美容師免許」が必須です。美容師法でも以下のように定義されています。
・「美容」とは、パーマネントウエーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすることをいう。
・「美容師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて美容を業とする者をいう。
美容師免許を取得するには、美容師養成施設(厚生労働大臣や都道府県知事が指定する学校)の課程を修了して受験資格を得る→美容師国家試験に合格する→免許申請をするというステップを踏まなければなりません。
多くの美容・ブライダル専門学校では、ヘアメイク・ネイル・エステ・ドレスなどの美容分野とブライダル分野について学びながら、美容師免許取得を目指せます。夜間部や通信科を用意している専門学校もあるため、働きながら免許取得を目指すことも可能です。
そのほか、必須ではありませんが、受けておくと業務に役立つ検定を以下に紹介します。
・JMA日本メイクアップ技術検定試験
・ブライダルコーディネート技能検定
・ネイリスト技能検定試験
・色彩技能パーソナルカラー検定
・ファッション色彩能力検定
・ビジネス実務マナー検定
・着付け技能検定 など
引用元
美容師法|e-Gov法令検索
必要なスキル
ブライダルヘアメイクアーティストに必要とされるスキルについては、以下の2点が挙げられます。
ヘアメイクやブライダルに関する知識・技術
ブライダルヘアメイクアーティストは、新郎新婦の希望はもちろん、体型や衣装、会場の雰囲気などいくつもの点を考慮しながらヘアメイクを提案します。ヘアメイクとあわせてコーディネートを担当することもあるため、ドレス・和装についての知識も必要です。
そのほかにも、ネイルや着付けのスキル、マナーなども求められます。常に腕を磨き、ブライダル業界の流行や最新情報をキャッチしようとする意識も大切です。
コミュニケーション能力
新郎新婦の希望や要望に応えるためには、コミュニケーション能力も必須です。何度も打ち合わせを重ね式当日までサポートするため、「この人になら安心して任せられる」と思ってもらえるよう、信頼関係を築かなくてはなりません。丁寧なヒアリングはもちろん、不安や緊張を取り除けるような細かな気遣いと気配りも大切です。
また、スケジュールに合わせて迅速に対応することや、長時間の立ち仕事に耐えられる体力も必要となってきます。
ブライダルヘアメイクアーティストの就職先
ブライダルヘアメイクアーティストが活躍できるのは、どのような場所なのでしょうか。ここでは、就職先や就職先の探し方についても解説します。
結婚式場・ヘアメイク事務所など
ブライダルヘアメイクアーティストの主な就職先には、以下のような場所があります。
・結婚式場
・ホテル
・ブライダルサロン
・美容院
・ヘアメイク事務所 など
結婚式場やホテルなどに就職した場合は、その施設の専属スタッフとして働くことになります。美容院やヘアメイク事務所に就職した場合は、結婚式場などからの依頼を受けて出張でブライダルヘアメイクを行います。
独立・フリーランス
経験と実績を積んだのち、独立して自身の事務所やサロンを構えたり、フリーランスとして活躍するというキャリアプランもあります。
フリーランスとして活躍するには、実力やコミュニケーション能力などさまざまなものが必須となるため大変なことは多いですが、自分の腕を試したい人や自分らしい働き方をしたい人は、フリーランスを目指してみてもよいでしょう。
就職先・求人の探し方
ブライダルヘアメイクアーティストの就職先は、求人サイトで検索する、または専門学校のサポートを受けて就職先を紹介してもらうといった方法があります。
求人サイトを利用する場合は、美容・ブライダル系の求人を多く扱うサイトを選ぶと効率よく探すことができます。「リジョブ」は美容系の求人を多く扱っており、ブライダルヘアメイクアーティストの求人も扱っているので、ぜひ活用してみてください。
ブライダルヘアメイクアーティストになって新郎新婦の晴れ舞台をサポートしよう
ブライダルヘアメイクアーティストの仕事内容や、必要な資格などについて解説しました。
常に勉強をしてセンスや腕を磨き続けることが必要となるため、大変な仕事ではあります。しかし、新郎新婦をそばでサポートしながら祝福できる喜びは、この仕事ならではのものです。
ブライダルヘアメイクアーティストを目指す人は、ぜひ本記事を参考に、自分に必要な資格や活躍したい場所について整理してみましょう。