社会に一度出たからこそ感じる”学べる幸せ” 東京衛生学園専門学校
1953年に創立され、長い歴史と伝統を持つ東京衛生学園専門学校。今回お話を伺うのはあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の国家資格取得を目指す、東洋医療総合学科のみなさん。中編では、長くリラクゼーションの世界で働き、独立を前に改めてこの学校に入学した1年生の岡澤あずささんにお話を伺います。
「こういう時どうしたらいい?」に答えられない自分にもどかしさを感じて
――岡澤さんの経歴について教えてください。
「私は10年ほどリラクセーション系の仕事をしていました。そちらでも、人体の構造を軽くは学ぶのですが、お客さまから『ここが辛いんだけどどうしたらいい?』と聞かれたときに、きちんと理論立てて答えられない自分にもどかしさを感じていたんです。ですので、いつか学校に通ってしっかり一から学びなおしたいと思っていました。仕事を辞めて独立をしようとしていたときに、ふと今のタイミングでなら学校に通えるかもしれない、と思って見に来たのがこの学校でした。そこからがすごく早かったです。見学後に願書を出して、3日後に試験、さらに2日後に結果が出て入学という感じでしたね。最後の募集に間に合って、本当によかったと思います」
――この学校に決めた理由は?
「学校見学に来た時に、先生方が真摯に向き合ってくれて、熱量をとても感じたんです。それで私の人生をこの学校にかけてもいいかなと(笑)。急に見学することになったので、先生がマンツーマンでついてくれたんですが、そんなことまで言っていいの?と思うくらい、細かいところまで全部教えてくれたんですね。メリットを教えてくれるのは普通ですが、デメリットまで教えてくれる姿勢が信頼できると思いました。卒業後のサポートも魅力でしたね」
――どんな授業が一番楽しいですか?
「全部楽しいですね(笑)。そのなかでも一番は、やはり実技です。リラクセーション系の仕事を長く続けてきましたが、改めて学校で学んでみると、似ているところもありますが、全然違うところもあるんです。リラクセーションだと、ただ気持ちよさや心地よさを追求している感じですが、あん摩の場合は『こことここの筋肉がつながっているから、ここをゆるめると楽になる』というように根拠をきちんと説明できるんです。そこに新鮮味とやりがいを感じますね。鍼は体調管理のために通っていたこともあり、いつか資格を取ろうと決めていたので、鍼の実技の授業はとくに『そうそう!これをやりたかった!』とテンションがあがってしまいます(笑)」
思いっきり学べる環境に感謝
――クラスメイトはどんな方がいらっしゃいますか?
「クラスメイトは18歳から50歳まで年齢がすごく離れているんです。でも年齢はまったく関係なくコミュニケーションをとれています。それは長く時間を過ごしていることもありますし、同じ目標に向かって進んでいるからだと思います。みんなすごく学ぼうという意識が高くて、授業後にも先生をつかまえて(笑)、自分の技術のチェックをしてもらってるんです。みんなが同じ思いで学べるというのは、最高の環境だと思っています。最初はちゃんと話をしたことがなかった人とも、長い時間を共有するなかで『実は、こんなきっかけでこの学校に入ったんだ』というような込み入ったことまで話せるようになり、入学してから8ヵ月くらいですが、結束が強まっていると感じます」
――熱心な学生さんが多いのはなぜだと思いますか?
「真摯に向き合ってくれる先生がいることと、カリキュラムがしっかりしていることでしょうか。この学校は決して学費も安くはないですが、しっかりとしたカリキュラムと先生の指導を受けることができるので、意識の高い学生が集まってくるのだと思います」
――卒業後はどのようなことを目標にしていますか?
「まずは1年、1年、しっかりと学んで3年で卒業して、将来的には独立すると決めています。そのなかで私だけが持てる強みを作りたいんです。リラクゼーション系の仕事で培ってきたヒーリングの部分と、今学んでいる知識や技術を組み合わせた施術を行うことや、あとはペットケアにも興味があります。今学校にいる時間を本当に幸せだと思うんですね。一度社会に出たからこそ、こんなに思いっきり勉強できる時間を持てるのはなかなかないことだと思っています。そういった機会を与えてくれた家族にも本当に感謝ですね」
インタビューの傍らで明日のテストに向けて熱心に練習する学生さんと、それを指導する先生の姿がとても印象的でした。後編では、学科長から学校の特徴について伺います。
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