“置き薬”のようにマッサージを用意！ 『ユラックス株式会社』
近頃注目を集めている「訪問型の法人向けボディケア」とは、セラピストが会社まで出向き、マッサージ等のリラクゼーションを提供するサービスのこと。従業員の健康を守ることは企業の活性化に繋がるという考えのもと、そのニーズはどんどん高まっています。
今回は、そんな訪問型のボディケアサービスを展開するユラックス株式会社の代表取締役・山口建臣さんにインタビュー！ “リラクゼーションとはお客さまがお店に出向いて施術を受けるもの”という概念を壊し、訪問型のサービスを確立したパイオニアとも言える方です。
そんな山口さんに、前編ではサービスの概要から会社の成り立ちについて伺いました。
企業様にとっての付加価値のひとつとしてご利用いただきたい
――まずはサービスの概要を教えてください。
「大きく分けて『訪問型法人向けボディケア』と『イベント型訪問ボディケア』があります。前者はベッドが一台設置できるスペースを企業さまにご用意いただき、そこへセラピストが伺って従業員の方に施術を行うサービスです。週に一度～毎日、そして最低3名から最大6,000名の規模まで対応しています。後者のイベント型訪問ボディケアでは、企業さまのニーズに合わせてイベントへ出向き、マッサージやストレッチサービスをさせていただいています。たとえば、ゴルフ場を貸し切ってコンペをされる際には浴室にベッドを置かせていただき、ラウンドを終えた方から施術をさせていただいています」
――現在のサービスを始められたきっかけを教えてください。
「私はもともと、昼間に時間を作れるお年寄りや、主婦の方が多く来院される整骨院で働いていました。当時もやりがいを持ってお仕事をさせていただいていましたが、自分の技術や知識を、会社で働いている方にも提供したいと考えていたのです。そこで、実際に企業で勤めている友人になぜマッサージを受けに来れないのか聞いてみたところ、営業時間内に来院することが難しいということがわかりまして。ならば、自分が会社へ行けば施術を受けてもらえるのでは？と思い、フリーランスのセラピストとして独立を決意。当時は24時間体制で、どこででも施術をさせていただくスタイルを取っていました」
働く人が不調を感じる前にメンテナンスを
――なるほど。そこから法人向けの訪問型サービスへと絞っていかれたのですね。
「そうです。当時よくしていただいていた企業の社長さまへ施術に向かった際、思いついたアイデアがきっかけでした。その企業へ向かうと、当然ですが多くの従業員さんが働いているんですよ。そういった方々に施術ができればみなさんの疲れが取れるうえに、私がしたかった仕事が叶うことにもなるのではないか、と思ったんです。そこで、毎週一回、社長さまはもちろん従業員の方にも施術をさせていただく、という内容のプランをご提案しました。おもしろいからやってみよう、と採用していただいたことが今のサービスの始まりです。徐々にサービスが広まってゆき、今では約300名のスタッフが東京、大阪、名古屋、福岡の企業さまで施術をさせていただいています」
――所属されているスタッフのみなさんは、サービスを行なってみてどのような感想を持たれることが多いのでしょうか？
「“新鮮だ”という声をよく聞きますね。リラクゼーション業界は通常、ビラ配り以外で外に接する機会がほとんどないんです。しかし、訪問型のサービスとなると完全にアウェイの空間で施術をすることになります。“井の中の蛙”にならず、知らなかった世界に触れる機会は成長に繋がるものですよ。また、店舗での勤務とは違って、待っていてもお客さまが来てくれるわけではないのもポイントです。率先してニーズを探しに行き、どんどん技術や知識が活かせる場所を見つけて自分を高められるのではないでしょうか」
「身体の不調で困っている人を助けることは当然。そうではなく、困ったことがお客さまに起きる前に、些細な変化も見逃さずに“予防”としての施術を行うことが大事なんです」と語る、ベテランセラピストでもある山口さん。そんな彼はスタッフの育成にも気をつけているのとのこと。なんと、無料で研修をしていることもあるそうで…？
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