先生ではなくちょっと先行く先輩として、YouTubeにオープンな情報を発信し続ける。セラピスト・kiyomiさん

アロマセラピスト歴14年目のkiyomiさん。前編ではサロン勤務、フリーランス、おうちサロン経営と、活躍する場は変われど、高いリピート率を誇ってきたkiyomiさんに、そのコツやポイントを伺いました。返ってきたのは「お客さまを想像した事前準備」という言葉。サロン環境の準備だけでなく、自分自身の知識や技術力の向上までを含めて、入念に準備することで高い顧客満足度を獲得したきたそうです。

後編ではkiyomiさんが現在、力を入れているYouTubeの発信について伺います。開設後すぐに、まずは動画を100本あげると決めたそうで、その頻度は驚異の週5日投稿!そのなかで編集技術や構成方法を徐々に身につけたそうです。またそのような高いモチベーションを維持できた理由は、セラピストに関する情報をオープンに発信し、クリーンな業界であってほしいという強い思いからでした。後編もお楽しみに!

今回お話を伺ったのは…
kiyomiさん

14年目のアロマセラピスト。東京(武蔵野エリア)で女性専用のおうちサロン「ketoru」を経営。都内人気サロン勤務時代、フリー転身後もリピート率90%を誇る。アロマトリートメントにオリジナルの美容矯正や整体法を合わせ、しっかりほぐれるけれど、カラダもココロもゆるめる施術が人気。2019年にはYouTubeチャンネル「アロマセラピストの寺子屋」を開設したほか、これまでの1万時間以上の施術経験を活かし、施術のスキルアップ講座も行っている。
Instagram:@ouchisalonketoru
YouTube:アロマセラピストの寺子屋 / Aromatherapist Terakoya

セラピストとして活躍したい人に向けた、クリーンでオープンな情報を提供

YouTubeチャンネルでのkiyomiさん。わかりやすく、論理的な説明を心がけているそう。

———YouTubeを始められた理由は?

元々リラクゼーション業界にはオープンな情報があまりないと感じていたのと、英語を勉強するためによくYouTubeを見ていたのですが、セラピスト関連の発信をしているチャンネルが少ないと感じたのがきっかけでした。セラピストの仕事は、間口は広いけれど、なかなか続けるのが難しいと思っているのですが、その要因のひとつが、セラピストになるための情報に高い金額をつけて発信していたり、精神論によりすぎてしまったりと、クリーンで、オープンな情報が少ないことだと思ったんです。

また理論的に技術を伝える人が少ないということも、要因のひとつなのかなと。私は福祉業界からセラピストに転身したのですが、感覚でやられている先生が多く、A先生はこれでいいといったものを、B先生はそれではだめだといったり。しかもそれを理論的には説明してくれないというようなことが結構あって、とても困ったんです。これからセラピストとして活躍したい人に向け、理論的で、オープンな情報を提供できればと思い、YouTubeで発信していくことにしました

———撮影や編集など最初は、どのようにしてやられていたんですか?

夫がカメラが好きだったり、私よりは機械に強いということもあって、最初の動画は夫に撮影、編集してもらいましたが、そのあとはすべて自分でやっています。

まずは「YouTube100本ノック」!編集技術を身につけるため数をこなした日々

施術の方法もわかりやすく解説している

———そうやっているうちに、徐々に編集する力がついてきた、と。

そうです。ちょうどコロナ禍になって時間もできたので、まず100本動画をあげようと決めました。それこそ「100本ノック」という感じで、やっぱり数をこなさないと、できるようにならないだろうなと思いまして。やっていくうちに見づらい部分や字幕のつけ方などを改善していきました。編集ソフトでわからないところがあれば、YouTubeでそのソフトの使い方を検索して、学んでいましたね。あとはほかの方の動画もよく見ていて、そこから動画の構成や格好いい編集なども少しずつ身につけていきました。

———確かにアウトプットをしていくと、技術も身についていきますよね。更新ペースは今と同じ週2回だったんでしょうか?

それが無謀にも、最初は週に5日くらいの投稿ペースだったんです(笑)。でも100回投稿が終わったあたりから量より質を意識したほうがいいと思うようになり、週に2回の投稿に変更して、時間の長い動画をあげるようにしました。字幕を自動で変換してくれるアプリなど、効率化できるところはしながら、手をかけるところはかけて、わかりやすい動画を心がけています。

一歩先を行く身近な先輩として、等身大の発信を続けていく

kiyomiさんは今後も業界の活性化を目指し、コミュニティ作りなどに力を入れていきたいと考えているそう

———YouTube投稿で心がけていることは、どんなことでしょうか?

まさに「アロマセラピストの寺子屋」というチャンネル名が表しているように、何かを一方的に教える先生というより、もうちょっと身近な先輩くらいの存在として発信するようにしています。「寺子屋」というのは元々、字が書けない人に対して、書ける人が教える慈善活動のような場でもあったそうで。それくらいの距離感が理想です。

先生と生徒、できる人とできない人というような立ち位置にわかれるのは、もう古い価値観だと思っていて。視聴者の方にも「私が示しているのも正解ではなく情報のひとつなので自分で吟味してくださいね」と、伝えています。今後も自分がセラピストをやっていくなかで身につけた等身大の情報の発信を続けていきたいです。

———セラピストの仕事をしながら、週2回の投稿をするのはなかなか大変だと思いますが、どうやってモチベーションを維持していますか?

見てくださった方のリアクションが力になっていますね。YouTubeのチャンネル登録者が200人超えたあたりから、インスタのDMに悩みを相談してくれたり、メッセージをもらえるようになって、そういう方たちに何かプラスになっていると思うと、やる気がでてきます。

———今後の目標を教えてください。

セラピスト同士がつながり、情報交換ができるような場を作っていきたいと思っています。セラピストは民間資格をとればすぐに始められますが、長く続けるのがなかなか難しいという状況です。さらにフリーランスの方は孤独でちょっとした相談がだれにもできなかったり、情報がなかなか集まらないということもよく聞くので、そんな人たちが知り合い、お互いに相談や情報交換ができる場所を作っていきたいんです。

実はこういった場作りはもうすでに少し取り組んでいまして、顔見知りのセラピストに声をかけてFacebookに「セラピスト女子部」というコミュニティを立ち上げているのですが、今後はもう少し間口を広げて、こういった場作りを行いたいな、と。そうやって少しでもこの業界をみんなで盛り上げていけたらいいなと思っています。


kiyomiさんがYouTube投稿で心がけてきた3つのポイント

kiyomiさんがYouTube投稿で心がけてきたポイントを伺うと、以下の3つでした。

1:クリーンでオープンな情報を提供する

2:慣れるまでは本数をこなし、慣れてきたら質を意識する

3:少し先をいく先輩という立ち位置で発信をする

福祉業界からセラピストに転身したkiyomiさんに、セラピストのどんなところが魅力的だったかを聞くと「自分の技術の向上や、お客さまの反応がダイレクトに感じられること」だと教えてくれました。セラピストになりたい人、もっと活躍したい人は参考にしてみてはいかがでしょうか。

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