マッサージ師(あん摩マッサージ指圧師)のバイトで得られるものとは? アルバイトをすることによるメリット・デメリットについてお伝えします
アルバイトの経験は多くの人がしたことがあるはずです。様々な職種で、様々な体験をしてきた人もいれば、1つしかしたことがない人もいるかと思います。
特殊なバイトの経験もある人がいるかもしれませんが、なかなかバイトでやったことがない職業の1つに、マッサージ師があります。
イメージとしては、資格を持った人や、プロの技術を持った人が行う仕事といった考えを持っている人が多いはずです。確かに、家で家族にやってあげるマッサージと、お金をいただいて行うマッサージでは全く変わってきます。
実際に、アルバイトでマッサージ師をしている人はいるのかと疑問に思うかもしれませんが、実は多く存在しているのです。
ただし、気を付けておきたい点としては、マッサージ師はあん摩マッサージ指圧師の事を指し、エステティシャンや、もみほぐしなどはマッサージとは言えません。つまり、マッサージ師とは、あん摩マッサージ指圧師の事を言います。
そして今回は、マッサージ師のバイトについて紹介をしていきます。また、バイトをすることによって得られるメリットやデメリット、注意点なども紹介していきます。
マッサージ師のバイトを探すにはどうすればいい?
マッサージ師のアルバイトを募集しているサイトや、広告などから応募を探して来ると思いますが、資格の必要の有無や業務内容などに注意しなければなりません。
求人サイトを使用して探す
最近では、無資格可能といった求人もあり、資格の必要なマッサージはもちろんできませんが、整体師やボディーケアなど資格の必要ない内容や、民間資格を活かして可能な範囲の施術を行うことは出来ます。
資格を持っていれば、アルバイトや業務委託など様々な契約方法での求人が出ているので、良く確認をして応募してみましょう。
資格の有無による
マッサージ師はやはり資格が必要なため、仮にマッサージのお店の求人があったとしても、資格の必要ない部分の補助や、受付といった業務になってきます。無資格でも可能な、もみほぐしやボディーケアのサロンなど以外のお店ではマッサージは出来ないと考えましょう。
マッサージ師に紹介してもらう
求人サイトより確実にアルバイトとして雇ってもらえるケースとして、マッサージ師にアルバイトを紹介してもらう方法があります。
通っているマッサージ店や、知り合いが経営しているマッサージ店などのスタッフから、アルバイトを募集しているお店を紹介していもらいます。タイミングもあるかもしれませんが、信頼があれば確実に紹介して雇ってもらえるでしょう。
同級生や恩師などの紹介が多い
意外とマッサージ業界は、資格の取れる専門学校が全国で約20校しかなく、マッサージ師同士で繋がりやすい業界だと思います。お店を開設する場合には、同級生や後輩、恩師からの紹介でスタッフをそろえることも珍しくはありません。
繋がりの強い業界だからこそ、紹介は非常に重要なスタッフ確保の方法と言えるでしょう。
マッサージ師のバイトの給与はどれぐらいが普通?
アルバイトにおいて、最も気になることと言えばやはりお給料になります。業界によって様々な契約方法があり、一般的なアルバイトと同様の時給計算をする場合もあれば、歩合制を取り入れているところもあります。
お店によって、契約方法がどうなのかは始める前に確認しておかなければなりません。
時給制
時給制では、1時間当たりの勤務に対して給料が支給される方法になります。平均的な時給としては950円以上の求人がほとんどになります。
整体師やアロマセラピストなど、資格の不要な人よりは、やはり有資格者の方が多少時給も高くなりますが、アルバイトであればあまり差がないかもしれません。
勤務年数や実務経験などがあれば、考慮してもう少し高い時給で始められることもあるかもしれません。
お店の業態によって差がある
例えば、マッサージ店としてマッサージを行う場合と、エステサロンでボディーケアを行う場合で時給にも差が出てきます。
マッサージ店は施術の為、健康保険が適応されるなど治療を目的として利用する人が多くいます。そのため男女問わず利用する人がいますが、施術の単価はあまり高くないため時給にも反映されてしまいます。
一方で、エステサロンは資格が必要ありませんが、リラクゼーション目的での利用の為、女性を中心に単価の高い利用があります。そのため場合によっては時給がマッサージ店よりも高い場合もあるかもしれません。
しかし、最終的には自分自身の技術によって変わってくるはずなので、しっかりと技術を磨いて結果的に時給が上がるよう努力したほうが良いでしょう。
時給制+歩合制
時給制に加えて、歩合制を取り入れているマッサージ店もあります。歩合制を取り入れているお店では、少し時給は安く設定されている場合も多くありますが、技術に自信のある人にとっては時給制よりも確実に稼げるでしょう。
オプションや、施術担当人数、紹介による新規来店者など、契約内容は様々あるので、就業前に確認しておく必要はあります。歩合制の場合も、マッサージ店やエステサロンなどによって違いもあるので、色々と比較検討してみるのも良いでしょう。
マッサージ師のバイトをするメリット・デメリット
マッサージ師に限らずですが、働くことのメリットとデメリットは必ずあります。マッサージ師としてのメリットやデメリットは、どういったことがあるのかを次に紹介していきます。
メリット
先ず、マッサージ師としてアルバイトをすると得られるメリットですが、共通して考えられるポイントは主に2つあります。1つは経験値が得られることで、もう1つは就職に向けての情報収集です。
経験を積むことが出来る
アルバイトをすることで様々な経験を積むことが出来ますが、マッサージ師は特に1人1人と密に接する時間の長い仕事だと言えます。
痛みや健康不安などの何か悩みを抱えた人がマッサージを受けに来て、改善されれば感謝をされることも多々あります。また、そういった人は身体的な悩みだけでなく、精神的な部分でも不安になっていることもあるかもしれません。
そういった人の話を聞きながら施術を行い、心身ともに良くなり感謝の言葉をいただいたり笑顔になった時は、何よりもやりがいを感じ、マッサージ師としての経験値もアップしているはずです。
また様々な症状の人の施術を経験することで、技術も向上していき、さらに次の施術に役立てることも出来ます。マッサージ師は知識だけでなく、経験と技術が問われる仕事なので、どんどん経験を積んでいくようにしていきましょう。
自分が仕事に向いているかどうかが確認できる
マッサージ師は知識と技術、経験も必要な仕事ですが、人と接する時間も長く、トーク技術やカウンセリング技術など、それなりに活躍していくには接客スキルも問われる仕事かもしれません。
様々な年齢層、性別、症状など幅広い人と接することに抵抗がない人、そういった方々の人と接しながら施術を行う技術など、単にあん摩マッサージ指圧を行う以外にも向き合わなければならないことは多くあります。
また、将来的に開業して独立していく場合には、経営に関しても考えていく必要があります。将来の目標によっても変わってきますが、これらの内容を踏まえて考えていくようにしましょう。
デメリット
次にデメリットですが、今回は2つ紹介していきます。ケガなどによる責任についてと、職場環境についてです。
マッサージをすることによる責任が発生する
何かしら痛みや問題を抱えた人が多く利用するマッサージですが、施術によるケガや症状の悪化などで訴えられてしまうことも可能性としてあります。基本的には、医師の診断を受けてマッサージを行いますが、施術が困難な場合もあるかもしれません。
万が一、怪我をさせてしまった場合にはお店側が対応をしてくれるはずですが、施術を担当した自分にも何かしら責任を取らなければならないこともあると思います。
お客様に感謝されるやりがいのある仕事ですが、リスクもあるということは理解しておかなければならないでしょう。
職場によっては研修をほとんどしないところも
複数店舗展開しているお店や、従業員が多くいるお店では、会社による講習や研修を行うことが普通かもしれません。しかし、個人店や規模の小さいお店では、研修を行わずにすぐに実践での施術を任されてしまう場合もあります。
経験を積んだ人であれば、即戦力としてすぐに現場入りしても問題ないかもしれませんが、経験の少ないアルバイトであれば、やはり不安を感じてしまうと思います。
出来れば面接時などに研修の有無や、サポート体制があるのかを確認しておくことが大切でしょう。
マッサージ師のバイトを探すときに注意しておきたいこと
マッサージ師に限らずですが、アルバイトを探す際に気を付けておくべきポイントをいくつか紹介していきます。
職場内での環境はどのようなものか
長く続けるためにも、職場内の環境は譲れないポイントの1つかもしれません。お客様の施術スペースはもちろん、従業員の休憩所、更衣室、その他のスペースなど、お店の規模によっても全く変わってきます。
しっかりと従業員の事まで考えられているスペースが確保されているかで、雇う側の従業員に対する姿勢が見てわかります。単に各スペースの有無だけではなく、どういった環境なのかは自分の目でチェックする必要があるでしょう。
他の従業員やお客様の構成
職場環境だけでなく、人間関係、施術するお客様についても、働く上では重要な要素になります。現在働いている先輩や同年代の仲間、性別などの構成がどのようになっているのかも考慮したほうが良いでしょう。
相談しやすい人がいるのか、様々な業務を誰が行っているのかなども確認できればしておきましょう。さらに、地域によってお客様も変わってきます。学校の近くなのかや、住宅街の中、駅周辺かどうかによって利用者も大きく変わってきます。
ご年配が多いお店、スポーツをしている学生が多いお店、サラリーマンが多いお店など、場所やお店の雰囲気によっても利用者は変わってくるので、そこも考えておきましょう。
服装・制服などの基準はどのようなものか
技術が問われるマッサージ師ですが、やはり施術しやすい制服が用意されているのか、髪形や化粧なども、お店によって厳しい所とあまり厳しくない所もあります。どちらが良いと言うよりかは、自分がやりやすい、力が発揮しやすいかどうかで判断したほうが良いでしょう。
給与やシフトなどの労働環境を確認する
時給制なのか、歩合制なのかによってもモチベーションが変わってくるはずです。歩合制があれば、多く稼げるチャンスもあり、より働く意欲も上がるはずです。
逆に、安定して働きたい人は時給制が良いでしょう。どちらを採用しているかは確認しておきましょう。
またシフトの組み方、休み希望についても確認しておかなければなりません。従業員が多いお店であれば、どの時間帯が足りていないのかや、1人当たりの仕事量などシフトによって変わってきます。
また急用や、イレギュラーな休みに対してどのくらい配慮してくれるのかもあらかじめお互いに確認しておく必要もあります。
自分がレベルアップできる環境を見つけることが大切です
特に技術が必要になってくるマッサージ師は、より多くの経験を積んでいった人が、より活躍できるチャンスがあります。
そのためには、自分の技術を磨ける職場環境や、モチベーションを維持できるシステムかどうか、自分に合った雰囲気・従業員が周りにいるかどうかなど、考えなければならないことが多くあります。
やりがいも大きく感じられる一方で、責任も伴ってくるマッサージ師ですが、国家資格を活かして、より多くの人をサポートしてあげられるよう努力をしていきましょう。