矢沢永吉が語る「反撃」とは、自分の手で社会を生き抜いていくこと【MR.BROTHERS CUT CLUB原宿 今 冴人】
忙しい毎日の中で、ふと手にとった一冊の本。その本との出会いが人生を大きく変えることもあります。ここでは、美容従事者の皆さんが大事にしている本をご紹介します。「考え方が変わった」「影響を受けた」とっておきの本とは?
日本のバーバー文化の火付け役であるMR.BROTHERS CUT CLUB。原宿本店スタイリスト 今 冴人(コン サイト)さんにオススメの一冊を伺いました。
MR.BROTHERS CUT CLUB 原宿本店スタイリスト 今 冴人さん
1991年生まれ 旭川理容美容専門学校卒業後、都内2店舗の理容室でフェードの腕を磨き、2016年MR.BROTHERS CUT CLUB 原宿本店勤務。理容師歴6年目。2018年のTraditional Barber Battle決勝では強者揃いの中3位受賞。クラシックなスタイルから遊びの効いたスタイルまで幅広くスタイルを提案。再現性の高いスタイルを得意としている。
SAITO`s favorite
タイトル/新装版 矢沢永吉激論集 成りあがり How to be BIG
著者/矢沢永吉
出版社/角川文庫
あらすじ:広島から夜汽車に乗って上京した少年。「おれは音楽をやる、星になる!」その少年はいま、願いどおりスーパースターになった。矢沢永吉が広島から横浜に出てきて、BIGになるために歩んできた成りあがりストーリー。
■この本との出会い
嫁のお父さんにすすめられて読み始めました。とくに読みたかったわけじゃなかったけど、すすめられたし、読みました。
■好きなフレーズ
「いま、きついと思ってるやつ。誰も助けてくれないよ。おまえな、そのまま自分のはぐれる気持ちを継続さすとますます、まわりは『待ってました』とやってくる。お前は反撃したくないか?」
■その理由
矢沢永吉さんが、あんな大スターになったのは、常に前向きな姿勢があってのことだと思うんです。ただ、本を読んではじめて知ったんですけど、辛い時期もめちゃくちゃあって、社会に対して反抗的な時期もあったみたいです。だからこそ矢沢さんは、若者に「反撃するって、どういうことか。おまえ自身に負い目がなくって、自分で、てめえの手でメシを食ってるんだという誇りを持つことだ」と伝えている。自分の手で社会を生き抜いていくこと、それが矢沢さんの言う「反撃」だと思います。
■この本を読んでよかったこと
アシスタント時代に自分に自信がなくて落ちこむときって誰でもあると思うんです。でも、この本を読んで矢沢さんの生き様に触れたとき、自分にもできるんじゃないかって前向きになれました。常にポジティブな思考が自分を良い方向に進ませてくれる。それがいちばん大事なことだと、僕は思います。
■こんな人、こんなときにオススメ
ビッグになりたい人、自分に自信がなくてネガティブな人にすすめたい。
自分を奮い立たせたいときに読んでほしいです。
■本を読む時間
週に4~5回くらい、ひとりの時間に読みます。いつも本を持ち歩いてるんで、電車に乗ってるときとか暇があるときとか。
お金の使い方っていろいろあると思うんですけど、人それぞれ何に使うかは自分次第ですよね。僕は自分に投資していけるような使い方が好きです。そのひとつとして、本を買って読むっていうのは、自分にとって学ぶことが多くて楽しいですね。
世代は違っても、その名前を知らない人はいないであろう世界的スーパースター、矢沢永吉。義理のお父さんにすすめられて読んだという今さんですが、「矢沢永吉が語る『反撃』とは、自分の手で社会を生き抜いていくことである。また、常にポジティブな思考が、自分を良い方向に進ませてくれる」という学びを得ました。自分に自信が持てない、将来が不安、レベルアップしたい、そんなふうに感じている人におすすめの一冊です。
取材・文/永瀬紀子
Salon Data
MR.BROTHERS CUT CLUB 原宿本店
住所:東京都渋谷区神宮前2-31-8 1F
TEL:03-6721-1774
http://mr-brothers-cutclub.com/