【フリーランスのライフスタイル】太田実樹さんの「ヘアメイク」という夢の叶え方
シェアサロンの普及などに伴い、最近耳にする機会が増えてきたフリーランス美容師。「どのようにして生計を立てているのか？」興味がある方も多いはずです。そこで、実際に活躍している現役のフリーランス美容師にインタビュー。今回は、2018年の10月からフリーランスとして働いている太田実樹さんに登場していただきました。大手化粧品メーカーの製品開発部門で働いていたという太田さん。果たして、どのようにして現在のスタイルにたどり着いたのでしょうか？「月に6日ほどは、完全にオフの日を作っています」と語る太田さん。プライベートの過ごし方も気になります。
前編では、フリーランスに至るまでの経緯などについて伺いました。
ずっと憧れていた、ヘアメイクの世界
――――まずは、フリーランスに転身するまでの経緯について教えてください。
「フリーランスに転身をしたのは2018年の10月です。それまでの経緯としては、美容学校を卒業後に大手化粧品メーカーが経営するサロンに入社しました。1年ほど経った頃に部署が移動になり、サロンからヘア製品の開発グループへ。仕事の内容としてはシャンプーやトリートメントなどの製品化補助やデータ収集などを行っていました。
2012年の3月まで働き、その後四ツ谷の美容室に入社。本格的にサロンワークを始めたのは、この頃からです。2014年に六本木の美容室に移り、このサロンで美容師スキルの大半を習得しました。4年半ほど働いた後、2018年10月にフリーランスに転身し現在に至ります」
――――なぜフリーランスに転身したのでしょうか？
「ヘアメイクの勉強がしたかったからです。美容学校を卒業後に大手化粧品メーカーが経営するサロンに入社したのは、このためでした。『ヘアメイクの世界で働きたい』という気持ちはずっと持っていましたが、正社員としてサロンワークをしながら学校に通うことは難しく、なかなか思うように勉強ができませんでした。
しかし、どうしてもヘアメイクへの夢があきらめ切れかったので、『フリーランスになって勉強する時間を確保しよう』と。実際に転身後の2019年には1年間、資生堂が運営するヘアメイクアップスクール『SABFA（サブファ）』に通いヘアメイクの勉強をしていました。『SABFA（サブファ）』は、『美を学び 感性を高める 特別な場所』をコンセプトに掲げている、ヘアメイクアップの総合的なアカデミーです。
スクールにはさまざまなコースがあり、私はヘアメイクの基礎をはじめ、撮影やショーなどのクリエイティブな現場で通用する技術を学びました。また、六本木のサロン時代には『上田塾』に通いヘアメイクの勉強をしていましたね」
人生を変えた、アムステルダムでの経験
――――『上田塾』について教えてください。
「『上田塾』は上田美江子先生が主宰しているヘアメイクのスクールで、上田先生は日本を代表するメイクアップアーティストです。私が『上田塾』に参加したきっかけは、六本木のサロン時代に『アムステルダム創作の旅』に参加したことでした。
その時は、オランダのアムステルダムに行き、上田先生のディレクションのもと作品撮りを行いました。現地で会話をするなかで、『せっかくクリエーションをやり始めたのなら、よかったら上田塾に来てみない？』と。ずっと先生に憧れていたので、とてもうれしかったですね。確か、2018年のことだったと思います。
『上田塾』では、プロで通用するヘア技術の基礎を学びました。ちなみに、当時私は正社員としてサロンで働いていたので、月に1回スクールに通うことが結構大変でしたね」
スクールに通うために、サロンスタッフを必死に説得
――――なぜ、「月に1回スクールに通うこと」が難しかったのでしょうか？
「定休日以外の日に、スクールがあったためです。そのため、特別に休むことをスタッフ全員に納得してもらう必要があり、いろいろと交渉をしてなんとかオーケーをもらいました。『上田塾』では土日にヘアショーの現場などに行く機会もあって、とても興味がありましたが、さすがに営業が忙しい週末にサロンを休んで行くわけにはいかなくて。
自分の時間を自由に作くることができるフリーランスには、その頃から興味が湧き始めたと思います。ちなみに、私が『上田塾』の最終作品として作ったのは盆栽をモチーフにした作品です。上田先生からは、『和の心』や日本ならではの美しさについて教えていただきました」
後編では、生活リズムの変化やプライベート時間の過ごし方に迫ります。
▽後編はこちら▽
【フリーランスのライフスタイル】太田実樹さんの自分を高める過ごし方>>
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