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特集・コラム 2021-11-02

作業療法士になるには資格が必要?|理学療法士や言語聴覚士とはどこが違うの?

リハビリテーションは病気やケガ、高齢化によって日常生活を送るうえでの身体機能が低下してしまった人に対しておこなう治療法のことです。高齢化が進んでいる日本では、リハビリテーションに関わる仕事への需要が増えてきています。リハビリテーションに従事する仕事には作業療法士や理学療法、言語聴覚士などがあり、それぞれに役割があるのが特徴です。

ここでは、リハビリテーションに関わる仕事のなかでも、患者さんや福祉施設利用者さんの日常動作の機能が向上するように支援する作業療養士の資格についてご紹介します。

作業療法士になるには資格が必要なの?

作業療法士として働くためには、資格が必要なのでしょうか。ここでは、作業療法士になるための方法を解説します。

作業療法士とは|日常生活の動作や生きがいをサポート

作業療法士はOT(Occupational Therapist)とも呼ばれ、患者さんが自立した日常生活を送ることができるように、心と身体の両方に訓練や指導をサポートする仕事です。

日常生活を送るために必要な「着替え」「顔を洗う」「トイレ」「お風呂」などの日常動作、手工芸などの芸術活動などのレクリエーションを取り入れながら、サポートしていきます。

作業療法士は国家資格! 国家試験を受験して合格しよう

作業療法士になるためには、作業療法士国家試験を受験し、合格しなければなりません。受験するためには、まずは作業療法士について学べる大学や専門学校のような養成学校で学び、卒業をすることで受験資格を取得する必要があります。

作業療法士の養成学校では、運動学や解剖学で体の仕組みや患者さんへの負担を最小限に抑えながら訓練をする人法、患者さんの心に寄り添う治療ができるように精神医学などの専門的な知識を学ぶことになります。そして、作業療法の理解を深めるための目的として臨床実習を体験して、実際の現場の様子を勉強するのです。

作業療法士の国家試験についてはこちら:作業療法士の国家試験とは?|合格率と合格基準について紹介

国家試験を受験するには|大学や専門学校で3年以上の勉強が必要

作業療法士になるためには、文部科学大臣もしくは厚生労働大臣が指定した養成学校で3年以上学ぶ必要があります。養成施設の対象となるのは、4年制大学や3年制短大、3年または4年制の専門学校などです。

そこで運動学や解剖学・生理学・精神医学、リハビリテーション医学、臨床心理学などさまざまな学科を学びます。つづいては、その一例として作業療法を学べる大学と専門学校をご紹介します。

東京工科大学|医療保健学部 作業療法学科

東京工科大学では「社会に貢献できる人材を育てる」ことを目的として、工学学部やコンピューターサイエンス学部、応用生物学部、医療保健学部などの学部を設置しています。なかでも、医療保険学部にはコミュニケーション・コラボレーション・コンピューターの「3C」を取得した医療人の育成に力を入れているのが特徴です。

2021年4月には、新しくリハビリテーション学科作業療法学専攻が開設され、作業療法を学べるようになりました。作業療法学専攻では、地域・関係機関との教育連携で早期の臨床実習をおこない、教育効果を上げる工夫をしています。

茅ヶ崎 リハビリテーション専門学校|作業療法学科

茅ヶ崎リハビリテーション専門学校では「人を尊び、命を尊び、個を敬愛する」を建学の精神としています。首都圏を中心に80を超える福祉施設や病院を持つ「ふれあいグループ」が母体となっているため、教育から臨床実習、卒後教育まで一貫した教育体制で支援しているのが特徴です。

作業療法士科では、1学年30人の少人数制を取り入れていて、生徒ひとりひとりに充実した教育環境を提供しています。また、通常4年次で2回おこなう臨床実習を3年次の最後に1回、4年次で1回としているので、国家試験への受験勉強や就職活動を早い段階からおこなうことも可能です。

理学療法士や言語聴覚士とはどこが違うの?

リハビリテーションに必要な専門職には、ほかに理学療法士や言語聴覚士などがあります。ここでは、作業療法士との違いやそれぞれの役割を確認しておきましょう。

理学療法士とは?|運動機能改善の専門家

理学療法士は、病気やケガ、加齢などが原因で運動能力が低下している人や低下が予想される人に対して理学療法で機能の回復をサポートする専門職です。

作業療法士はトイレや着替え、食事をすることや字を書くなどの日常生活に必要な応用動作をサポートします。対して、理学療法士は寝返りを打つ、座る、起き上がる、歩くなどの身体の基本動作がおこなえるようにサポートする運動機能改善の専門職です。

理学療法士の資格を取得するには?

理学療法士になるためには国家資格が必要となり、国家試験を受けて合格しなければなりません。受験資格を取得するためには、専門学校や大学または3年制の短大などの養成学校にて3年以上学ぶ必要があります。

養成学校では、まず医療・医学に対する基礎科目の解剖学、生理学、運動学を学ぶという流れです。その後、運動分析学や神経学などの専門科目を学び、臨床実習にて実際に現場で経験をし、すべてのカリキュラムが終了すると、受験資格を取得できます。

作業療法士の資格をすでに持っている人は、養成学校にて2年以上学べば受験資格を取得することが可能です。

また、海外で養成学校を卒業して、海外の理学療法士の資格を持っている人は、厚生労働大臣の認定を受ければ不足している単位のみを所得することで、受験資格を取得できます。

言語聴覚士とは?|言語障がい・嚥下障がいなどの専門家

理学療法士や作業療法士が身体機能や心のケアをおこなう専門職であることに対して、言語聴覚士はコミュニケーションや口に関する機能の向上をサポートする専門職です。おもな内容は、聞く、話す、理解する、読む、書くなどの動作から、食べる、飲み込むといった嚥下障がいがある患者さんに対して訓練やサポートをおこないます。

コミュニケーションの障がいは子どもから高齢者まで幅広い年齢層に見られるため、病院や福祉施設の口腔外科、神経内科のほかに、小児分野での需要も増えている状況です。そのため、小児科や幼稚園・保育所などに勤務する言語聴覚士が増えてきました。

言語聴覚士の資格を取得するには?

言語聴覚士の資格を取得するためには、国家試験に合格する必要があります。受験するためには、理学療法士や作業療法士の資格と同じように、文部科学大臣もしくは厚生労働大臣が指定する大学、短大、専門学校などの養成学校にて3年以上学び、卒業することが条件です。

一般の4年制大学を卒業した人は、国が指定している大学や大学院、専門学校(2年制)を卒業すると受験することが可能になります。このほかには、言語聴覚士養成のためのカリキュラムの単位をすでに取得している人を対象とした1年制の専門学校もあります。

理学療法士と同じように海外で言語聴覚士の資格を取得している場合は、厚生労働大臣の認定を得ると国家試験を受験することが可能です。

作業療法士になるには資格が必要!

作業療法士は身体機能が低下している人などに対して自立した生活を送れるように訓練や指導をしてサポートする専門職です。

専門的な知識を必要とし、作業療法士として働くためには「作業療法士国家試験」に合格する必要があります。この受験資格を得るためには、指定の養成学校のカリキュラムの単位を取得して卒業しなければなりません。

リハビリテーションを目的にする専門職には、作業療法士のほかにも、理学療法士や言語聴覚士などがあります。これらのなかから、自分に合った資格を取得してみてくださいね。

引用元:
日本作業療法士協会 作業療法士ってどんな仕事?
厚生労働省 職業情報提供サイト 作業療法士
厚生労働省 作業療法士国家試験の施行
厚生労働省 職業情報提供サイト 理学療法士
厚生労働省 理学療法士国家試験の施行
厚生労働省 職業情報提供サイト 言語聴覚士
厚生労働省 言語聴覚士国家試験の施行

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