ヘルスケア&介護・看護・リハビリ業界の応援メディア
ヘルスケア 2023-03-02

「信頼感」が手のひらセラピー普及のカギに。医療従事者と連携した取り組みで実現を目指す【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事Vol.89 手のひらセラピスト 齋藤瞳さん】#2

ヘルスケア業界のさまざまな職業にフォーカスして、その道で働くプロにお仕事の魅力や経験談を語っていただく連載『もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事』。

今回は、看護師の経験を活かして「手のひらセラピー」を広めている、手のひらセラピストの齋藤瞳さんにインタビュー。

前編では、手のひらセラピーに取り組むまでの経緯や看護師時代の経験が仕事に活きたポイントについて伺いました。後編では、手のひらセラピーを通して感じた気持ちの変化や現在特化している活動、今後の目標をお聞きします。

お話を伺ったのは…
手のひらセラピスト 齋藤瞳さん

看護師として勤務していた経験を活かして、手のひらセラピストに。その後、株式会社ベストバースデーを立ち上げ、手のひらセラピーを広めるために幅広く活動している。YouTubeチャンネル登録者数は約21万人。プライベートでは二児のママ。

インスタグラム:@hitomi_saito.1209

YouTube

思わぬきっかけで始めたYouTubeが普及活動に欠かせないツールへと成長

――現在の一日の流れについて教えてください。

コロナ禍になってしまい、対面でのカウンセリングを一時お休みしています。その代わりオンラインを軸にスクールの運用を行ったり、SNSでの情報発信も。

――YouTubeはどんな目的で始めたのですか?

「飛蚊症」が緩和されるツボを紹介した動画。「当時、飛蚊症がメディアで取り上げられていてタイミングも良かったんだと思いますね」と齋藤さん。

手のひらセラピーの講座へ通い始めたときに、アウトプットの場として始めたのがYouTubeでした。今では21万人もの方々にチャンネル登録をしていただき、手のひらセラピーを普及させるツールとして欠かせません。

実際にトライしていただいた方の意見もとても貴重で、動画を見て試した感想をそれぞれいただけるととても参考になるんです。

――見てもらうために配慮しているポイントは?

相談しやすい印象を持ってもらうために、あたたかみを感じられるピンクの白衣を着用しています。あとはNG集を入れてエンタメ要素を盛り込むなど、最後までご視聴いただけるように工夫をしています。

以上のポイントを意識したことで視聴数が上がり、手のひらセラピーを信じて継続してくださった方々から「良くなってきた」とか、「症状が緩和されてきた」というお声をいただくことも増えました。手のひらセラピストとして活動してきて良かったと実感することが多くなりましたね。

もっと多くの人に「信用」してもらうための活動を

――では、反対に大変だと感じることはありますか?

たくさんありますよ(笑)。やはり、手のひらを押すだけで体の不調が改善できますと伝えても、信じてもらえないことも多いです。「こんなんで治るわけないだろ」とか「時間の無駄だ」とか、厳しいお声をいただくこともあります。

私は一生懸命真面目に手のひらで健康を目指せることを発信しているのですが、まだまだメディアでの実績がないこともあって、そういった声も多く寄せられているのが現状です。

――では、現状を踏まえたうえで今後の目標をお聞かせください。

もっと手のひらセラピーが安心で信頼できると認識してもらうため、現在はメディアの実績づくりを目標にしています。テレビや雑誌以外の露出も必要と考えていて、介護施設での教材の配布や病院の待合室で流れるモニターでの紹介など、実現できないか試行錯誤しています。究極を言うと、看護学校で必須科目になったらいいなと思っています(笑)。

個人としては、健康をテーマに情報発信を行っている方々とコラボして体の不調に悩む人たちのサポートや健康寿命を伸ばすためにできることをしていきたいです。

会社としては、海外進出を考えています。実は、YouTubeの視聴者やスクールの生徒さんたちが海外に多くいるので、手のひらセラピーの需要を高めるために普及活動を行っていけたらと思っています。

――幅広く考えているのですね。

そうですね。今は、産婦人科に声をかけている段階です。医療の現場に普及させるのはなかなか難しいと思いますが、できることから少しずつ、アプローチしていこうと思います。

加えて、手のひらセラピーの普及とは別に、看護師の方たちのこともサポートしていければと考えています。コロナによって離職した方が多いようなんですね。それを受けて、看護師としての復帰が難しい人でもセラピーなら入りやすいと思っているので、一緒に仕事ができる人が増えたら嬉しいなと感じますね。


取材・文/東菜々(レ・キャトル)

この記事をシェアする

編集部のおすすめ

関連記事