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特集・コラム 2022-01-17

保育士とは? 仕事内容となるための方法を紹介|保育士の需要と将来性を解説

保育士とは、将来を担う子どもたちの発達を促し、子どもたちの成長を近くで感じることができる職業です。子どもたちのそばで働くことのできる保育士にあこがれている人も少なくないでしょう。

今回は、保育士の基本的な仕事内容となるための方法、そして、保育士の需要と将来性についてご紹介していきます

保育士とは? どんなお仕事をするの?

保育士とは、児童福祉法第18条において、「登録を受け、保育士の名称を用いて、専門的知識および技術をもって、児童の保育および児童の保護者に対する保育に関する指導をおこなうことを業とする者」とされています。

児童福祉法にもとづいた保育所・児童養護施設などの児童福祉施設で、子どもの保育をおこないます。まずは具体的な仕事内容についてみていきましょう。

子どもたちに関わる仕事|身の回りのお世話など

保育士のおもな仕事は、保育施設で0~6歳の子どもの保育をおこなうこと。保護者に代わり、おむつ交換や排せつ、食事の介助や支援をおこないます。また身の回りのことを自分でできるようなれるよう、自主性やほかの子どもたちとの協調性を育むのも、保育士の仕事です。

保護者に関わる仕事|子育ての相談など

保育のプロとして、保護者の相談に乗ったり、アドバイスをしたりするのも大切な仕事のひとつです。保育園への送迎時や、個別面談などで普段の様子を含めて保護者と話します。

また、子どもの園での様子を伝える、行事や通達をおこなうための園だよりやお便りなどの配布物を作成するといったことも仕事のうちです。

職員としての仕事|外部連携や地域交流など

外部との連携や地域交流をおこなうのも保育士の仕事です。外部連携や地域交流をおこなうことで、子どもたちがいろいろな関わりや経験を通して成長できます。また地域の人に園のことを知ってもらい、お互いに理解を深めることにもつながるでしょう。

外部や地域の人を招いて、料理教室や昔遊びの教室を開いてもらったり、園の様子を見ることができるように開放日を設けたりするなど、さまざまな行事を考えて実施します。

保育士と幼稚園教諭はどこが違うの?

小さな子どもを預ける場所はおもに「保育園」と「幼稚園」の2種類です。それぞれ保育士と幼稚園教諭が働いていますが、このふたつの職種にはどのような違いがあるのでしょうか。「子どもたちと関わる仕事」という共通点はありますが、目的や働き先に違いがあります。

ここでは、保育士と幼稚園教諭のおもな違いについて確認していきましょう。

1. 資格と管轄|厚生労働省・文部科学省

保育士になるには、保育士資格という児童福祉法にもとづく国家資格が必要です。厚生労働省の管轄で、一度取得してしまえば、一生使える資格になります。なおこの資格を持っていないと、保育士を名乗ることはできません。

一方幼稚園教諭になるには、幼稚園教諭免許という教育職員免許法にもとづいた教員免許が必要です。文部科学省の管轄で、定められた期間内に免許の更新が必要となります。

2. 保育目的|生活全般の指導・成長支援

保育士の目的は、乳児・幼児の基本的な生活習慣を養うことです。
一方幼稚園教諭は、適切な環境下で、子どもたちが無事に小学校へ就学できるように教育をおこなうことが目的となっています。

保育士は子どもの生活を中心に、幼稚園教諭は教育を中心におこなうイメージです。

3. おもな職場|保育園や児童養護施設・幼稚園や認定こども園

保育士は保育園をはじめ、乳児院や児童養護施設などで働くことができます。保育園以外だと福祉系の職場が多いです。
一方幼稚園教諭の職場はおもに、幼稚園と認定こども園です。保育士のほうが、幅広い範囲で働けることが分かります。

保育士の資格を取得するには? 2つのルートを紹介

子どもたちの生活や成長を支える保育士は、とても魅力的なお仕事です。それでは、保育士になるためにはどうすればいいのでしょうか。
ここからは、保育士になるための2つのルートをご紹介していきます。

1. 厚生労働大臣の指定する指定保育士養成施設を卒業する

ひとつめのルートは、学校へ通学するルートです。大学や専門学校など、厚生労働大臣が指定する指定保育士養成施設を卒業することで資格を取得できます。

2. 各都道府県が実施する保育士試験を受験し合格する

ふたつめは、保育士試験を受験し、合格するルートです。大学を卒業した人や実務経験がある人、幼稚園教諭免許の所持者などが受験資格を得ることができ、各都道府県が実施する保育士試験を受けて合格することで資格を取得できます。

保育士試験とは?

ここでは保育士試験について、日程や受験資格など、チェックしておくべきポイントをみていきましょう。2021年度と2022年度のデータにもとづいて、ご紹介していきます。

試験はいつあるの?|年2回実施

保育士試験は年2回実施されます。2022年度の日程は下記のとおりです。

・前期試験
筆記試験:2022年4月23日(土)、24日(日)
実技試験:2022年7月3日(日)

・後期試験
筆記試験:2022年10月22日(土)、23日(日)
実技試験:2022年12月11日(日)

受験資格が必要!|自分のルートをチェックしよう

保育士試験は、誰でも受けられるわけではなく、受験資格が必要です。ここからは、受験資格を得るための2つのルートをご紹介します。

実務経験不要ルート|大学・短大卒業など

まずは、実務経験がない人向けの実務経験不要ルートです。大学や短期大学を卒業することで受験資格を得られます。保育士に関係のない学科でも、学校教育法にもとづいた学校であれば問題ありません。

児童福祉施設での実務経験が必要なルート|中学卒業など

最終学歴が中学卒業の場合は、保育所や児童養護施設、乳児院などの児童福祉法第7条にもとづく児童福祉施設で、5年以上かつ7200時間の経験を積まなければ受験資格を得られません。

高校卒業の場合は、卒業年月日が1991年4月1日以降の人は実務経験が必要です。高校卒業後、保育所や児童養護施設、乳児院などの児童福祉法第7条にもとづく児童福祉施設で、2年以上かつ2880時間以上の実務経験を積むことで受験資格を得られます。

どんな試験問題が出るの?|筆記試験・実技試験

保育士試験では、筆記試験と実技試験がおこなわれます。筆記試験を合格したのちに、実技試験があります。筆記試験や実技試験では、どんな問題が出題されるのでしょうか。ここでは、試験内容をご紹介します。

筆記試験

保育士試験の筆記試験は、出題される科目が決まっています。筆記試験で出題される科目は下記の8つです。

・保育原理
・教育原理及び社会的養護
・子ども家庭福祉
・社会福祉
・保育の心理学
・子どもの保健
・子どもの食と栄養
・保育実習理論

筆記試験はマークシート形式で出題され、100点満点中6割以上を獲得すれば合格となります。
なお「教育原理及び社会的養護」については、教育原理が50点満点、社会的養護が50点満点となっており、それぞれ30点以上獲得すれば合格です。

実技試験|筆記試験合格者のみが受験

実技試験は筆記試験合格者のみが受験でき、3科目のうち2つを選択して受験します。科目は下記の3つです。

・音楽に関する技術
・造形に関する技術
・言語に関する技術

このなかから2つ選択し、2科目ともそれぞれ6割以上の獲得で合格となります。

これから目指しても大丈夫? 保育士の需要と将来性を解説!

保育士を目指すうえで気になるのが、保育士の需要と将来性ではないでしょうか。むずかしい試験に合格したのに、需要と将来性がないと悲しいですよね。
ここでは、保育士の需要と将来性について詳しく解説していきます。

保育士の需要|有効求人倍率は2.67

2021年度の保育士の有効求人倍率は、2.67と高い数値が出ています。全職種の数値は1.12です。有効求人倍率とは、有効求人数を有効求職者数で割ったもののこと。

つまり保育士は、求職者の数よりも求職者を探している企業のほうが多いということが分かります。保育士を必要としている就職先は多く、需要があるといえるでしょう。

保育士の将来性|少子化でも重要性は高まる

少子化が進んでいる日本で、保育士に将来性があるのか不安になる人もいるでしょう。しかし、保育士は将来性がある仕事といえます。
これは、近年日本において共働き夫婦が増えているため、その子どもの預け先が今後も必要となるからです。

保育士等キャリアアップ研修で処遇改善も

キャリアアップ研修とは、政府による処遇改善制度の取り組みのひとつで、処遇改善等加算によって作られた制度です。
キャリアアップ研修を受けることで、保育士としての専門的知識を深めることができます。さらに、新たな役職に就けたり、給料のアップにつながったりするでしょう。

保育士資格を活かせる就職先は多い

保育士資格は、保育のプロとしていろいろな現場で必要とされています。保育園はもちろん、児童養護施設や乳児施設、さらには障がいをもった人を対象としている、知的障害児施設や肢体不自由児施設など、幅広い現場で必要とされているのです。

保育士資格を活かせる職場が探せる

保育士は今後もますます重要となるやりがいのあるお仕事!

保育士は、子どもたちの成長を身近に感じられる、とてもやりがいのある仕事です。保育園だけでなく、乳児院や福祉現場などいろいろな職場から必要とされ、今後もますます需要は高まっていきます。保育士資格を取得するルートは2種類あるので、自分に合った方法を選んで目指しましょう。

引用元サイト
全国保育士会 保育士の仕事について
全国保育士養成協議会 保育士になるには
全国保育士養成協議会 令和3年保育士試験 受験申請の手引[後期用]
全国保育士養成協議会 保育士試験を受ける方へ
全国保育士養成協議会 令和4年保育士試験日程について
全国保育士養成協議会 受験資格について
全国保育士養成協議会 受験資格
全国保育士養成協議会 保育士試験とは
全国保育士養成協議会 保育士試験出題範囲
厚生労働省 保育を取り巻く状況について 令和3年5月26日 厚生労働省子ども家庭局保育課

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