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特集・コラム 2023-03-17

医療事務検定試験の概要は?独学でも合格できる?合格率や勉強方法など詳しく解説

医療事務は、未経験でも挑戦することができ、長く働ける仕事でもあるため女性を中心に人気です。

就職に必須の資格はありませんが、医療保険制度などの知識や、診療報酬明細書に関する能力が求められます。そこで役立つのが、現場に必要な知識や能力を持つ証となる資格です。

ここでは、初心者でも取得しやすい医療事務検定試験について、試験の概要や合格率、勉強方法などを詳しく解説します。

医療事務検定試験とは?

医療事務検定試験は、日本医療事務協会が主催している民間資格試験です。これから医療事務を目指す人にはぜひ学習しておいてほしい内容が試験に組み込まれています。

医療事務に関する資格は数多く存在しますが、その中でも比較的難易度が低く、受験資格もないため初心者におすすめです。

資格を取得していることで、医療事務における基礎的知識や能力を持っていることが証明できます。

医療事務検定については、こちらの記事でも紹介しています。

医療事務検定試験の概要は?独学でも合格できる?合格率や勉強方法など詳しく解説

メリット

医療事務検定試験に合格するメリットは、就職活動が有利になることです。医療事務検定は履歴書に記入できる資格であり、有資格者として評価されます。知識がない状態で面接に臨むよりも、自信を持って挑戦できるでしょう。

日本医療事務協会が主催する通学講座の場合、最短5日で修了できるため短期間での資格取得が可能です。

活かせる仕事

医療機関での受付・会計業務や外来クラーク・病棟クラークなど医療機関の事務職として活躍することができます。業務内容は次のとおりです。

<受付・会計業務>
・来院した患者の受付
・保険証や診察券のチェック
・診療案内
・医療費の最終確認
・会計

<外来クラーク>
・各科の患者対応
・カルテの準備
・検査案内

<病棟クラーク>
・カルテの管理
・看護師などの事務サポート
・食事の手配

医療事務検定試験の概要を紹介

ここからは、医療事務検定試験について見ていきます。受験資格や受験方法、試験の内容について詳しく紹介しますので、受験を考えている人はよく目を通してくださいね。

受験資格

受験資格は、年齢や性別、学歴などを問いません。しかし、市販のテキストや過去問題集などもないため、日本医療事務協会の講義を受講するのがおすすめです。通信コース受講生は在宅試験が受験できます。

なお、受験資格で条件があるのは日本医療事務協会の講座受講生です。通学コース受講生は10回の講義のうち8回以上の出席が望ましいとされ、通信コース受講生は全ての課題の提出が必須条件となっています。

受験方法

受験方法は、会場受験と在宅受験の2つです。一般受験者と日本医療事務協会の通学コースの受講生は会場受験、日本医療事務協会の通信コース受講生は在宅受験となります。

一般受験者は、試験会場が開催月により変わるため日本医療事務協会への問い合わせが必要です。

通学コースの受講生で、万が一1回目不合格だった場合2回目以降は在宅受験となります。

試験日と試験時間

試験日は受験者によって異なります。

<一般受験者>
日本医療事務協会へ問い合わせが必要

<日本医療事務協会の通学コース受講生>
年6回(5月・6月・10月・11月・2月・3月)、第4日曜日

<日本医療事務協会の通信コース受講生および2回目以降の受験者>
毎月第4土曜日

試験時間は会場受験の場合は2時間で、在宅受験の場合は期日までに提出が必要です。

申し込み方法

一般受験者は、日本医療事務協会に必要書類を請求し、記入後に試験日10日前までに返送してください。当日必着です。

通学コース受講生は、開講日に申請書を受け取ることができます。講座最終日に講師に申請書を渡してください。

通信コース受講生は、修了課題が返送されるときに申請書が同封されています。希望する試験日の10日前までに返送してください。当日必着です。

受験料と合格発表

受験料は一律で、税込7,700円です。支払方法は、指定口座への振込入金です。合格発表は試験日の約2週間後に郵送で通知されます。

学科試験

学科試験は、正誤問題20問、記述式5問です。テキストや参考書などの持ち込み・閲覧が認められています。計算機は使用できますが、携帯電話などの電子機器は使用不可です。

学科試験の内容

学科試験は、医療保険制度を中心に診療報酬や、受付事務、請求事務など医療事務に関する基礎的な知識が問われます。具体的な出題範囲は以下のとおりです。

・医療保険制度の概要
・高齢者医療制度
・公費負担医療制度(生活保護)
・保険医療機関の受付事務と請求事務
・保険診療に関連する法規
・診療報酬点数表〔医科〕より、点数算定の基礎について

テキストが持ち込めるため、暗記していなくても調べて解答を導き出すことができるでしょう。

実技試験

実技試験は、外来と入院の医療費の計算が2題出題されます。学科試験と同様に、テキストなどの持ち込み・閲覧が認められており、計算機を使用することも可能です。携帯電話などの電子機器は使用できません。

実技試験の内容

実技試験は、会計欄を作成する知識と能力が求められる問題です。外来と入院の医療費を計算し、会計欄を作成します。具体的な出題範囲は次のとおりです。

・基本診療料
・医学管理
・在宅医療(往診)
・検査
・画像診断
・投薬
・注射
・リハビリテーション
・処置
・手術
・麻酔
・病理診断

医療事務検定の合格率は?

医療事務検定の合格率は約90%と高く、難易度は低いといえます。近年の合格率は表のとおりです。

日本医療事務協会 医療事務検定情報サイト:検定試験合格率 医療事務検定合格率

独学でも勉強できる?おすすめの勉強法は?

医療事務検定試験は、独学でも勉強時間をしっかり確保できれば、合格の可能性も十分にあります。しかし、専用テキストが販売されていないことは把握しておきましょう。

ここでは、独学での勉強方法のほかに、おすすめの勉強方法を紹介します。

他の医療事務資格向けテキストを使って独学

市販されているテキストに医療事務検定の専用テキストはないため、他の医療事務系資格のテキストを使って勉強しなければなりません。

とはいっても、比較的難易度は低い資格なので、他の医療事務資格向けのテキストでも十分カバーできます。医療事務の資格は、出題範囲が似ているものも多いため、他の医療事務系資格用のテキストでも特に問題はありません。

日本医療事務協会の講座を受講

日本医療事務協会が提供している講座を受講する勉強方法があります。通信講座と通学講座から選択でき、通信講座の受講生は在宅受験が可能です。それぞれのコースの特徴を次項で紹介します。

通信講座

通信講座は、税込2万9,920円で受講できます。受講期間は3ヵ月間です。

担当講師が決まっており、理解度に合わせてアドバイスが受けられるので、自分のペースで勉強したいという人におすすめです。

質問は無制限で受け付けているほか、3回まで通学コースの授業に参加が認められているため、苦手な分野の授業を受講することもできます。

通学講座

通学講座は、税込4万8,400円で受講できます。受講日数は5時間の講座を2日、6時間の講座を3日の計5日です。

担任講師による直接指導が受けられるため、分からないところはその場で質問できるというメリットがあります。

ほかにも、医療現場のエピソードを交えた講義がおこなわれるため、就職後のイメージを持つことができるでしょう。

医療事務の仕事に活かせる他の資格を紹介

医療事務検定以外にも、医療事務の仕事に活かせる資格がたくさんあります。ここからは、医療事務検定のほかに、おすすめの資格を紹介します。

ケアクラーク技能認定試験

介護事務に必要な知識・技能が身についている証となる資格です。ケアクラークは、介護保険施設などで介護報酬請求などの業務を担います。高齢化時代に活かせる仕事ともいえるでしょう。

介護事務や介護報酬請求事務の知識と、介護給付費明細書作成能力などが問われます。

日本医療教育財団:ケアクラーク技能認定試験 試験概要

医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)

45年の実績がある資格試験で、医療事務における知識と技術の証明となる資格です。診療報酬請求の事務業務やレセプトの点検、患者接遇などの受付業務が問われます。

患者接遇に関する記述式問題や、レセプトの点検などが問われ、医療事務検定よりも難易度の高い試験です。

日本医療教育財団:医療事務技能審査試験(メディカル クラーク)

診療報酬請求事務能力認定試験

カルテから保険の点数を換算し、レセプトを作成する能力を証明する資格です。合格率は40%以下と医療事務の資格のなかでも難易度が高めですが、医療機関での認知度が高いため就職やキャリアアップに有利です。

試験ではレセプトに関する問題だけでなく、医療事務に関する全般の知識が問われます。

日本医療保険事務協会:診療報酬請求事務能力認定試験 試験概要

医療事務検定の資格を取得して就職・転職に活かそう

医療事務検定は、通学講座なら最短5日の受講で合格を目指せます。初心者であっても短期間で取得できるほど難易度の低い試験です。

独学でコツコツと勉強する方法もあれば、通信講座で1対1で学ぶ方法や、短期集中できる通学講座で効率的に学ぶ方法もあり、自分に合った勉強方法が見つけやすいでしょう。

とくに、これから医療事務を目指す人は、就職後すぐに役立つ知識や技能が習得できるのでおすすめです。ぜひ、医療事務検定の資格取得をして就職や転職に活かしてみては?

引用元
日本医療事務協会:医療事務検定試験
日本医療事務協会 医療事務検定情報サイト:医療事務検定試験
日本医療事務協会:講座申込
日本医療教育財団:ケアクラーク技能認定試験
日本医療教育財団:医療事務技能審査試験(メディカル クラーク)
日本医療保険事務協会:診療報酬請求事務能力認定試験 試験概要
日本医療事務協会:医療事務の資格取得講座TOP
日本医療事務協会:医療事務講座 通信コース
日本医療事務協会:医療事務講座 通学コース

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